(授業案内)博士後期課程授業科目概要


後期課程学生は、自己の研究テーマに応じて論文指導を受けるほか、以下の特別研究の中から8単位を修得する。これらの特別研究は、指導教員のみならず、必要に応じて関係する複数の教員による研究指導を含むものであり、教員と学生との共同研究による高度の研究指導を実現しようとするものである。

超領域文化論特別研究


前期課程における超領域文化論、ジェンダー論、グローバリゼーション論、言語文化共生論、言語文化形成論を基礎とし、古代から現代にいたる文化・社会・思想・歴史に関する様々な事象や概念を、学問領域の枠にとらわれない広い視点で探究し、文化の形成と変容の諸相を多角的に究明するための総合的な知の体系の構築を目指す。具体的には、ジェンダー、人種、エスニシティ、ネーション、エコロジー、多文化共生、歴史と記憶、植民地主義とグローバリゼーション、その他のテーマをめぐる言語文化実践を考察の対象とし、文学・文化理論とフィールドワーク、思想史・社会史、人類学、環境人文学など様々な学術分野との関連において、超領域的な視座から考究する力と感性を養成する。

表象文化論特別研究


前期課程における言語文化比較交流論、表象文化論、翻訳研究を基礎とし、各国・各民族・各地域のもつ言語文化の通時的・共時的諸相を比較検討するとともに、各種表象の複合的な関係を総合的・体系的に追究する。異言語・異文化接触のもとで発生する多言語使用や文化変容、言語と文化と社会との相関に関わる諸理論の検討、言語構造を反映した表象システムの分析、各種の言語文化集団の理念やコミュニティ意識などの考察などを通し、個々の文化事象や文化集団をより体系的な枠組において捉える視点を構築する。

コミュニケーション論特別研究


前期課程におけるコミュニケーション論、語用論研究、言語技術研究、社会言語学研究を基礎とし、現実の社会において発生する異文化間のコミュニケーション・ギャップを調査するとともに、そのギャップを克服して適正なコミュニケーションを成り立たせる実際的技能と、言語学の立場から導かれる理論との融合を試みる。多言語・多文化が共生する現代社会における交流を可能とする国際性・言語文化リテラシーおよびコミュニケーションのデザイン力を追究する。

第二言語教育学特別研究


前期課程の各授業、および修士論文の作成をとおして習得した第二言語教育学の理論・実践両面の知識や技能を基盤とし、母語以外の言語とその習得・教育についてさらに考察を深め、多言語・多文化が共生する現代社会に貢献できる第二言語教育学を考究し、この分野における高度な知識と実践的能力をもった教育・研究の専門家を育成する。

理論言語学特別研究


前期課程における理論言語学、心理言語学、言語統計学、史的言語研究を基礎とし、最新の言語理論の見地から言語の仕組みや機能、獲得過程、史的変遷等を解明する。そのために、音韻論、形態論、統語論、意味論、語用論といった言語学の各部門、および、これらのインターフェイスや相互作用に関する諸問題、人間の知識・思考と言語との関係などに関して、論理的かつ多角的に研究を行う。

史的言語特別研究


前期課程における史的言語研究、理論言語学、言語統計学、デジタルヒューマニティーズを基礎とし、資料のデジタル化も含め、新しい知見を取り入れた多種多様な分析方法を用いて、現代社会で用いられている以前の言語について、特定の時代における音声・文字・綴り・形態・統語法・意味・語彙に現れた諸特徴、史的変遷、及びその法則性などを研究する。

デジタルヒューマニティーズ特別研究


伝統的な人文学とデジタルとの有機的な結合により、人文知の取得、解釈、比較、参照、表現方法などの再構成を図るべく分野横断的な研究に取り組む。特に、自然言語処理技術や数理的モデリング、機械学習を高度に応用し、文字や紙媒体だけでは不可能な資料・史料の理解やテクストの読み、潜在的なデータの特徴を可視化する方法論を確立し、知見の科学的再現性、検証可能性を担保する客観的事実、エビデンスに立脚した研究を行う。

言語認知科学特別研究


前期課程における言語認知科学論、認知言語学研究、認知意味理論研究、認知レトリック論研究を基礎とし、人間がどのように外界を認知し、知識を獲得しているのか、またさまざまな情報を処理しているのか、言語の情報処理の観点から人間の認知的システムを科学的に捉えることにより、人間の認知メカニズムのひとつとしての言語能力の仕組みと働きについて研究する。また、言語学においてこうした観点に立つ認知言語学について、理論的枠組みと具体的な言語研究への適用との両面にわたって研究する。

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