張愛玲 『傾城之恋』    

張愛玲『傾城之恋』

   
[01]ZH950702
[02]傾城之恋
[03]張愛玲
[04]雑誌「伝奇」1943年6-7期/9-10期11巻
[05]48-84(37)
[06]中編小説
[07]上海孤島時期(1937,11-1941,12)
41年12月太平洋戦争の始まりと共に、日本軍によって香港は陥落する
[08]舞台ー上海/香港
[09]手法・分かりません
[10]主人公は三人称で書いてあるのが主だが、たまに独り言として一人称で書いてあ ることもある。
心理描写が多い
   [11]登場人物
流蘇・女・出戻り娘・七年の結婚生活に終止符を打ち兄の所に世話になる。柳原とで あい恋に落ちるが、いつも不安な心と懐疑心をもちつづける。踊りが得意。
 柳原・男・33才・イギリスで育つ。父は華僑、財産をたくさん持っている。その あと上海、香港と華やかなところで仕事をするが、古典的な女性を好む。踊りが とても上手。
 三男・男・流蘇の兄。流蘇をあずかるが、彼女の金をすべて使い切る。流蘇を厄 介者扱いする
徐おばさん・女・太っている流蘇と柳原とを逢わせる。
 白おばあさん・女・流蘇の母。流蘇のことをかばってくれる。
    [12]都市・恋愛・結婚・親族・離婚・戦争・大家族
[13]国粋主義・愛国主義・大家族制
[14]標準語
  特徴として、会話文の時に、「道」を使うことが挙げられる。
その他、あと二つほど挙げたいものがあるが、なにぶんこの機械はNECの物で、 中国語が打てないので残念ながら省く事とする。
[15]主人公の独り言が多い・心理描写が多い
[16]離婚した後、上海の没落名家である実家に身をよせていたヒロイン白流蘇が、 紆余曲折のかけひきと戦争の始まりにより、英国帰りの華僑のおんぞうし、範柳原と香港で結ばれ、上海に戻ってくる.
[17]問題点/特に無し
[18]作者略歴
  小説家、筆名に梁京がある。上海出身で、李鴻章のひまごに当たる名家の出。 聖マリア女学校を卒業後、香港大学に学ぶ。3年後に太平洋戦争が起き、上海に 戻ってから本格的な創作活動を開始。最初に認められた「沈香屑ー第一炉香」 (43)以降、開放までに盛んに上海の生活を描いた作品を発表するかたわら、44 年には王兆銘内閣の高官、胡蘭成と内々に結婚。この時期、「伝奇」の他、散文集 「流言」(45・中国科学公司)を出版している。52年、香港へ渡って「赤地之恋 「央歌」などの反共小説を書いたのち、55年に渡米、58年に米国の左翼作家Ferdi nand Reyherと2度目の結婚をしているが、渡米後は翻訳中心で創作はほとんどなさ れていない。大陸よりも香港・台湾で早くから作品が出版され、特に台湾作家に 大きな影響を与えた。93年現在も皇冠出版社が新版の全集を発行中、なお自伝を  執筆しているとの消息もある。
  中国20世紀文学 1995.3.20     中国文芸研究会98ページより
[19]清水賢一郎 上田志津子訳「浪漫都市物語」
 JICC出版局1991・12
 夏志清著 劉紹銘訳「中国現代小説史」
 友聯出版社有限公司1979・7
  唐文標編 「張愛玲資料大全集」
 時報文化出版事業公司1984
 輿青「天才奇女−張愛玲」
 河北花山出版社1992・7
  [20報告者] 松村彩 1998年