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授業シラバスH17

平成17年度 博士前期課程・博士後期課程 授業概要

 1.言語文化国際関係論講座

1 言語文化国際関係論

  • 1-1 言語文化国際関係論A
科目番号(授業コード) 1−1(授業コード300201)
授業科目 言語文化国際関係論A
Language and Culture in International Relations
担当教員 高岡 幸一
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 多言語・多文化主義を超えて
授業概要及び授業計画  西欧と日本およびアジア諸国やその他の土地において、一方でその土地独自のローカ ルな文化現象を抽出しながら、他方では、民族や言語の上で錯綜した歴史的・地理的境を横断して、他との比較を通じよりグローバルな視点を探求する。そこに政治的・社会的影響が見られれば、その土地独自の個性を持つ諸現象の特徴を規定し、帰納的に一般原則を導き出せる方策を探り、理論的な枠組み形成への試みを実践し、一定の観察結果へと至る方法を検討する。
 さらに、この一定の理論を基にして異なった領域への観察の適用を行い、理論の修正や改善を通じ一層の理論的精緻化を目指す。これら一連の作業工程を経て学生の論文作成へのモデルの提示と同時に、現在の地球的視野での国際感覚を涵養する一助を供する。
オフィスアワー 月曜日2限、3限
木曜日3限
参考図書 必要に応じて授業中に文献を指示する。

  • 1-1 言語文化国際関係論B
科目番号(授業コード) 1−1(授業コード 300202) 
授業科目 言語文化国際関係論B
Language and Culture in International Relations
担当教員 高岡 幸一
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 多言語・多文化主義を超えて
授業概要及び授業計画  前期では、多言語・多文化環境におけるローカルな文化現象から出発してグローバルな視野を探り、理論的枠組みへと至る回路の探索を重視したが、今学期では学生各自の具体的な発表を基にして、具体的モデルへのアプローチを行う。
 学生各自の論文テーマから必ずしも一定の問題意識に集約されない場合であれ、前期に示したモデルに準拠して仮想的な作業過程を通して一定の方法論の学習を促す。各資料の扱い方、海外での研究状況の調査などと具体的な作業手順の実際を学ぶ。
 さらに、授業のあり方として、各自の提示するモデルを全員で討論し、全員で修正・改善し、共同作業を通してより精緻な枠組みが得られるよう努める。可能な場合には将来ある種の研究プロジェクトの作成をも視野に入れる。
オフィスアワー 月曜日2限 3限
木曜日3限
参考図書 必要に応じて授業中に文献を指示する。
  • 1-2 言語文化国際関係論A
科目番号(授業コード) 1-2(授業コード300203)
授業科目 言語文化国際関係論A
Language and Culture in International Relations
担当教員 我田 広之
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 ブロイアーのヒステリー理論−『ヒステリー研究』を読む(3)−
授業概要及び授業計画  前年度に引き続き、“精神分析の原典=原点”と評される『ヒステリー研究』の「第3章 理論的考察」を取り上げ、そこで展開されるブロイアーのヒステリー理論の読解をめざす。具体的には、後半の第5節「無意識的で意識に参入できない表象−心の分裂」および第6節「生まれついての素因−ヒステリーの進行」を精読し、今学期で読み終える予定である。
 ドイツ語の文献を読み進める演習形式の授業であるが、初めて参加する受講者にも配慮して、英語訳または日本語訳のテクストを読んで参加することも可とする。何よりも現代の文化状況に対する批判的反省的関心が受講の要件となる。
オフィスアワー 水曜日 13時00分〜14時30分
参考図書 ブロイアー/フロイト『ヒステリー研究』金関猛訳、ちくま学芸文庫
  • 1-2 言語文化国際関係論B
科目番号(授業コード) 1-2 (授業コード300204)
授業
科目
言語文化国際関係論B
Language and Culture in International Relations
担当
教員
我田 広之
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義
題目
精神分析運動の国際性
授業概要及び授業計画  精神分析学の誕生から、はや一世紀が経過した。この間、精神分析の「運動」は、起伏に富んだ長い歴史を後に残し、ウィーンの地から国際的な拡がりを見せるとともに、単に心理学にとどまらず、広く言語文化に関わる諸領域へと展開されていった。このような精神分析の超域的ダイナミズムを概観すべく、精力的に関連文献を講読する。
 手始めに、フロイトの論文「精神分析運動の歴史について」(1914年)を取り上げ、創始者自身による記述に沿って基本的事項の確認に努める。その後は、受講者の興味関心に応じて読み進めるテクストを選択し、国際性という観点からこの「運動」の可能性と限界を検証していきたい。
オフィスアワー 水曜日 13時00分〜14時30分
参考
図書
授業時に適宜指示する。

2 比較言語文化論

  • 2-1 比較言語文化論A
科目番号(授業コード) 2−1(授業コード 300205)
授業科目 比較言語文化論A
Comparative Studies in Language and Culture
担当教員 尾崎 久男
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 古期ゲルマン比較語学 −北海ゲルマン語を中心に−
授業概要及び授業計画  現代英語を史的に考察するためには古期英語の知識は不可欠です。同様に、古期英語を本当に理解するにはゲルマン比較語学的な知識をなおざりにはできません。 そこで、今年度の本授業では古期英語と古期低地ドイツ語の比較に焦点を当てるべく、その言語資料として、『ヘーリアント』を取り上げます(さらに、『タツィアーン』およびヴァイセンブルクのオトフリートによる『対観福音書』にも言及するつもりです)。
 授業は演習形式で、これらの作品を精読してゆきます。そして、最終的には各自が特定のテーマに絞った上で(例えば、語意の変遷など)、レポートを提出してもらいます。
教科書:O. Behaghel und B. Taeger, hrsg, Heliand und Genesis"", 10. Aufl, Altdeutsche Textbibliothek'' 4, Tübingen: Niemeyer, 1996.
オフィスアワー 月曜日 13時00分〜14時30分
参考図書

  • 2-1 比較言語文化論B
科目番号(授業コード) 2−1 (授業コード 300206)
授業科目 比較言語文化論B
Comparative Studies in Language and Culture
担当教員 尾崎 久男
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 古期ゲルマン比較語学 −北海ゲルマン語を中心に−
授業概要及び授業計画  現代英語を史的に考察するためには古期英語の知識は不可欠です。同様に、古期英語を本当に理解するにはゲルマン比較語学的な知識をなおざりにはできません。 そこで、今年度の本授業では古期英語と古期低地ドイツ語の比較に焦点を当てるべく、その言語資料として、『古期ザクセン語創世記』を取り上げます(さらに、『タツィアーン』およびヴァイセンブルクのオトフリートによる『対観福音書』にも言及するつもりです)。
 授業は演習形式で、これらの作品を精読してゆきます。そして、最終的には各自が特定のテーマに絞った上で(例えば、語意の変遷など)、レポートを提出してもらいます。
教科書:O. Behaghel und B. Taeger, hrsg, Heliand und Genesis, 10. Aufl, Altdeutsche Textbibliothek 4, Tübingen: Niemeyer, 1996.
オフィスアワー 月曜日 13時00分〜14時30分
参考図書

  • 2-2 比較言語文化論A
科目番号
(授業コード)
2−2 (授業コード300207)
授業科目 比較言語文化論A
Comparative Studies in Language and Culture
担当教員 小門 典夫
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 漢蔵諸語概論(1)
授業概要
及び授業計画
 この授業は、漢蔵諸語(Sino-Tibetan)に関するさまざまな著作を選読することによって、この言語群に関する理解を深めることを目的とする。このセメスターは、この言語群の全体像について述べた著作を選読していく。
オフィスアワー 月曜日 12時〜13時
参考図書 授業中に指示する。

  • 2-2 比較言語文化論B
科目番号
(授業コード)
2−2 (授業コード300208)
授業科目 比較言語文化論B
Comparative Studies in Language and Culture
担当教員 小門 典夫
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 漢蔵諸語概論(2)
授業概要
及び授業計画
 この授業は,漢蔵諸語(Sino-Tibetan)に関するさまざまな著作を選読することによって、この言語群に関する理解を深めることを目的とする。このセメスターは,この漢語について述べた著作を選読していく。
オフィスアワー 月曜日 12時〜13時
参考図書 授業中に指示する。

  • 2-3 比較言語文化論A
科目番号(授業コード) 2−3(授業コード300209)
授業科目 比較言語文化論A
Comparative Studies in Language and Culture
担当教員 ヨコタ村上 孝之
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 わいせつの研究
授業概要及び授業計画  「わいせつ」とは何か、それの、権力・文化・社会との関係はどのようなものかを、さまざまなテキストを用いながら検討する。発禁図書の歴史、わいせつ語彙の研究、ポルノグラフィに関するフェミニズムの理論、米国の映画コード、コミック・コード、有害図書問題などを取り上げる予定である。
オフィスアワー 金曜日4限
参考図書 Don Juan East/West: On the Problematics of Comparative Literature. Albany: SUNY P, 1998.

  • 2-3 比較言語文化論B
科目番号(授業コード) 2−3(授業コード300210)
授業科目 比較言語文化論B
Comparative Studies in Language and Culture
担当教員 ヨコタ村上 孝之
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 Comics in Modernity and Postmodernity
授業概要及び授業計画 Having derived from the American counterpart, the post-war Japanese comics has achieved original artistic development and far greater cultural significances. This course is an attempt at a comparative study of comics of the two countries in various periods (prewar, postwar, modern, premodern, postmodern). Using the insights of poststructural theories, including feminism, deconstruction, (Lacanian) psychoanalysis, Foucauldian genealogy, Cultural Studies, we will try to examine how comics emerged in modern times, what is its status as a form of popular culture and a cultural commodity, how it shapes the identities of the Japanese and the Americans, what is its sexual politics, etc.
Our scope need not be restricted to the US and Japanese comics. For instance, related topics such as Shanghai Manhua, Ghibli anime, BD, etc. can be incorporated depending on the participants’ interest.
Regular attendance, presentation, and an active participation in discussion, which will be led basically (but not exclusively) in English, will be required.
オフィスアワー 金曜日4限
参考図書 『マンガのポスト・モダン』(仮題) 筑摩書房 2005年刊行予定

  • 2-4 比較言語文化論A
科目番号(授業コード) 2−4(授業コード300211) 
授業科目 比較言語文化論A
Comparative Studies in Language and Culture
担当教員 アウマン・オリヴァー
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 Deutschland und Japan heute im politischen Vergleich
授業概要及び授業計画 60 Jahre nach dem Ende des 2. Weltkriegs haben Deutschland und Japan einen festen Platz unter den demokratischen Gesellschaften der Welt inne. Aus diesem Anlass soll eine vorläufige Bestandsaufnahme beider Demokratien in der Gegenwart versucht und die jeweiligen Herausforderungen für die Zukunft ermittelt werden. Die Teilnehmer werden auf Deutsch Referate zu vorgegebenen Themen halten, deren Inhalt wir gemeinsam diskutieren werden. Die Veranstaltung dient auch dazu, wissenschaftlichen deutschen Sprachgebrauch sowie Vortrags- und Argumentationsstragien zu üben.
Die Unterrichtssprache ist Deutsch, gute Deutschkenntnisse in Wort und Schrift sind für die Teilnahme unerlässlich.
オフィスアワー 火曜日 15時〜16時
参考図書

  • 2-4 比較言語文化論B
科目番号(授業コード) 2−4 (授業コード300212)
授業科目 比較言語文化論B
Comparative Studies in Language and Culture
担当教員 アウマン・オリヴァー
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 Deutschland und Japan heute im sozialen Vergleich
授業概要及び授業計画 60 Jahre nach dem Ende des 2. Weltkriegs sehen sich Deutschland und Japan großen politischen und sozialen Herausforderungen gegenüber. In dieser Veranstaltung unternehmen wir den Versuch einer gesellschaftlichen Bestandsaufnahme. Die Teilnehmer werden auf Deutsch Referate zu vorgegebenen Themen halten, deren Inhalt wir gemeinsam diskutieren werden. Die Veranstaltung dient auch dazu, wissenschaftlichen deutschen Sprachgebrauch sowie Vortrags- und Argumentationsstragien zu üben.
Die Unterrichtssprache ist Deutsch, gute Deutschkenntnisse in Wort und Schrift sind für die Teilnahme unerlässlich.
オフィスアワー 水曜日 11時〜12時
参考図書

3 言語文化生態論

3 言語文化生態論A
科目番号(授業コード) 3(授業コード 300213)
授業科目 言語文化生態論A
Linguistic and Cultural Evolution
担当教員 森 祐司
単位A (1学期 ・ 2単位)
講義題目 言語文化と「多様性」
授業概要及び授業計画 「国民の各層の人々の顔を浮かべて…」という議員の欺瞞。
「自分とちがう考えの人がいてくれてうれしい」という討論者の嘘。
「家内との人生観のずれがまたこれおもしろいんだなぁ…」という夫の偽り。
 「同じ」という概念がいかに危ういものであるかを確認しながら、「多様性」(diversity)という概念が実現するための困難について考えてみたい。後期の「多文化主義」へ続く。「多様な」英語文献を読んでいく。読んでは議論、議論しては読む、の繰り返し形式。
「研究者としてふさわしい」英語力をつけることもねらいのひとつである。
オフィスアワー 水曜日 14時40分〜16時10分(暇なときはいつでもOKです)
参考図書  多様性をめざすコミュニティー論、生態系に関する文献、ポストコロニアル理論等授業中に多数紹介する予定です。

  • 3 言語文化生態論B
科目番号(授業コード) 3(授業コード 300214)
授業科目 言語文化生態論B
Linguistic and Cultural Evolution
担当教員 森 祐司
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 多文化主義について
授業概要及び授業計画 マクドナルドが子供の頃の懐かしい思い出の味となった中年。
「おとこのおばさん」と呼ばれる優しい中年。
「年をとると頭が固くなるから嫌だね」と中年を卑下する頭の固い中年。
 「文化の多様性を維持する」ということの意味を、様々な英語文献を読みながら考えてみたい。「固有の文化」とは何なのか、テーマは「民族」といったことになろうと思う。前期の「多様性」を考える授業を引き継ぐが、話題は具体的なものになる。読んでは議論、議論しては読む、の繰り返し形式。
 前期同様英語力をつけることもねらいのひとつである。
オフィスアワー 水曜日 16時20分〜18時00分(暇なときはいつでもOKです)
参考図書  多文化主義についてのありきたりな文献、人種、民族に関する文献等授業中に紹介する予定です。

4 言語文化交流論

  • 4-1 言語文化交流論A
科目番号(授業コード) 4−1(授業コード 300215)
授業科目 言語文化交流論A
Linguistic and Cultural Exchange
担当教員 中 直一
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 日本における外国文化受容の歴史的研究
授業概要及び授業計画  江戸時代に来日したケンペル、ツュンベリー、シーボルトの、いわゆる「出島3学者」に焦点をあて、日本における外国文化受容の人的側面を研究する。
 江戸時代260年の間に、日本における外国文化受容の様態は非常に大きく変化した。ケンペルが来日した元禄時代、蘭学はいまだ成立せず、外国文化を受容しうる人も、長崎の通詞に限られていた。しかしツュンベリーの時代になると、江戸で蘭学が成立し、さらにシーボルトの時代になると、全国各地からシーボルトのもとに多くの日本人が門人としてやってきた。
 授業では、ケンペル、ツュンベリー、シーボルトが残した日本論を手がかりに、日本における外国文化受容の実態を、人的側面から研究する。
オフィスアワー 水曜日 2時40分〜3時40分
参考図書

  • 4-1 言語文化交流論B
科目番号(授業コード) 4−1(授業コード 300216)
授業科目 言語文化交流論B
Linguistic and Cultural Exchange
担当教員 中 直一
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 日本における外国文化受容の歴史的研究
授業概要及び授業計画  幕末から明治初期にかけて日本人がどのように外国語・外国文化を受容したか、という問題に関し、言語技術的側面に焦点をあてて研究を進める。とりわけ、適塾と慶應義塾における外国語学習の実態を調査し、それらが現代における外国語学習のあり方にどのように影響を与えているのか、という問題も含めて、日本における外国語文化受容の問題点を考えてゆきたい。
 授業においては、幕末および明治初期の外国語習得のための技術を示す文書を講読しながら、異文化理解の諸相を考察する。
オィスアワー 水曜日 2時40分〜3時40分
参考図書

  • 4-2 言語文化交流論A
科目番号(授業コード) 4−2(授業コード 300217)
授業科目 言語文化交流論A
Linguistic and Cultural Exchange
担当教員 中埜 芳之
単位 A(1学期・2単位)
講義題目 対外観の過去と現在
授業概要及び授業計画  時代や領域を特に限定せず、広い意味における「日本からみた外国・外国人」について考える。旅行記、新聞・雑誌、文学作品、映画・アニメ等に現れた世界の各地域や国のイメージの検討と分析が中心になる。古典的な名著といわれるような著述から最近の研究成果を示す論文等にいたるまで多くの第一次・第二次文献を参照しながら、上記の問題を多角的に考察する。授業は、学生諸君の発表とそれにもとづいた討論を中心とするゼミ形式のものになる予定である。
オフィスアワー 金曜日 15時〜16時
参考図書 授業時間中に文献表を配布する。

  • 4-2 言語文化交流論B
科目番号(授業コード) 4−2(授業コード300218) 
授業科目 言語文化交流論B
Linguistic and Cultural Exchange
担当教員 中埜 芳之
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 対外観の展開とその諸相
授業概要及び授業計画  後期には、授業参加者の関心や専攻なども考慮に入れながら、広い意味における「日本からみた外国・外国人」について考える。授業は、授業参加者の発表を中心にしたゼミ形式のものになる予定である。まず参加者が自分のテーマを決め、それについて中間発表をする。年末にはそのテーマについて仮レポートを提出し、以後合評会という形式のなかでそれに検討を加え、学期末に最終レポートという形での提出を求める。その過程において、レポートや論文の書き方について、特に時間をさいて、指導を行う予定である。
オフィスアワー 金曜日 15時〜16時
参考図書

 2.言語コミュニケーション論講座

5 言語コミュニケーション論

  • 5-1 言語コミュニケーション論A
科目番号(授業コード) 5−1(授業コード 300219) 
授業科目 言語コミュニケーション論A
Language and Communication
担当教員 津田 葵
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 社会言語学の課題:基本的概念と方法論
授業概要及び授業計画  前期は以下の問いに答えるため、考察・論証を深める。
1)私たちはどのようにコミュニケーション活動に従事しているのか。他の動物間でのコミュニケー
 ションシステムとどういう点でユニークであるのか。
2)コミュニケーション参加者はどのように言語能力、伝達能力を駆使しているのか。
3)人間が言語を使用するとは具体的に何を意味しているのか。
4)上記を研究するために依拠する方法論とはどういったものか。
※この授業は21世紀COE科目のひとつです。
オフィスアワー 水曜日 14時40分〜16時
参考図書 津田葵.1989.「社会言語学」『英語学体系6:英語学の関連分野』大修館. 365-497
津田葵.2003.『コミュニケーションの日米比較』大阪大学出版会
Coupland,Nikolas and Adam Jaworski.1997. Sociolinguistics: A Reader and Coursebook. New York:St.Martin's Press.

  • 5-1 言語コミュニケーション論B
科目番号(授業コード) 5−1(授業コード 300220)
授業科目 言語コミュニケーション論B
Language and Communication
担当教員 津田 葵
単位 (2学期 ・ 2単位)
講義題目 社会言語学の課題:応用的研究の諸相
授業概要及び授業計画  後期は前期の授業で得た知識をもとにして、異文化間、異言語間、異世代間コミュニケーションに焦点を定め、人と人とのコミュニケーションのありようを詳細にみてゆく。
※この授業は21世紀COE科目のひとつです。
オフィスアワー 水曜日 14時40分〜16時
参考図書 Tsuda, Aoi. 1984. Sales Talk in Japan and the United States. Georgetown Univ.
Scollon, Ron and Suzanne Wong Scollon. 1995.Intercultural Communication :A Discourse Approach. Oxford UK: Blackwell
Coupland, Nikolas, J Coupland & H. Giles. 1991. Language, Society and Elderly: Dicourse, Identity and Ageing. Oxford UK: Blackwell.

  • 5-2 言語コミュニケーション論A
科目番号(授業
コード)
5−2(授業コード 300221) 
授業科目 言語コミュニケーション論A
Language and Communication
担当教員 深澤 一幸
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 民国時期のコミュニケーション文化
授業概要及び授業計画  中国の中華民国時期における言語文化の諸相を、当時の知識人たち相互のコミュニケーションの形態の分析をとうして考察してゆく。教材としては、当時の代表的知識人で、かつ日本の言語文化にも造詣が深かった周作人の、最近になって公表された日記をつかう。本来公表を意図しない日記には、公刊された文章などには見られない、より生生しいコミュニケーションのかたちがうかがえよう。
 授業は、院生間の活発なディスカッションを前提とする。
オフィス
アワー
木曜日 12時〜13時
参考図書

  • 5-2 言語コミュニケーション論B
科目番号(授業コード) 5−2(授業コード 300222) 
授業科目 言語コミュニケーション論B
Language and Communication
担当教員 深澤 一幸
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 民国時期のコミュニケーション文化
授業概要及び授業計画  やはり中華民国時期の知識人のコミュニケーション分析をとうして、中国言語文化の諸相を考察する。教材としては、ひきつづき周作人の日記をもちいるか、あるいはほかの知識人の日記または書簡を読み進めるつもりである。書簡も日記におとらず、当時の知識人たちのコミュニケーションのかたちを理解するうえで重要かつ役立つ資料である。
 授業は、院生たちのディスカッションをまじえつつおこなう。
オフィスアワー 木曜日 12時〜13時
参考図書

  • 5-3 言語コミュニケーション論A
科目番号(授業コード) 5−3(授業コード 300223)
授業科目 言語コミュニケーション論A
Language and Communication
担当教員 佐藤 彰
単位 A(1学期 ・2単位)
講義題目 談話分析の基礎
授業概要及び授業計画  前期は談話分析の基礎を学び、その分析手法を身につけることを目的とする。前期は言語学の知識を前提とせず、社会学・心理学・人類学・教育学・文学等に関心を持つ者が受講しても、その内容が理解できるよう授業を行う。
 昨年度は主にJohnstone (2002) を用い、アメリカでの談話研究の伝統に基づいた分析を学んだが、今年度は主にWetherell, Taylor, and Yates ''(2001) を用い、イギリス・ヨーロッパでの談話研究の伝統に基づいた分析を学ぶ。
 具体的には、会話分析、社会言語学とコーパス分析、社会心理学的分析、クリティカル・ディスコース分析、系譜分析(記号論的分析)などを含む。
オフィスアワー 月・水 12時〜13時
参考図書 Jaworski, Adam and Coupland, Nikolas. 1999. The Discourse Reader. London and New York: Routledge.
Johnstone, Barbara. 2002. Discourse Analysis. Oxford: Blackwell.
Schiffrin, Deborah. 1994. Approaches to Discourse. Oxford: Blackwell.
Wetherell, Margaret, Taylor, Stephanie, and Yates, Simeon J. (ed.) 2001. Discourse as Data: A Guide for Analysis. London: Sage.

  • 5-3 コミュニケーション論B
科目番号(授業コード) 5−3(授業コード 300224)
授業科目 言語コミュニケーション論B
Language and Communication
担当教員 佐藤 彰
単位 B(2学期・2単位)
講義題目 談話分析の応用:法言語学(言語と法)
授業概要及び授業計画  後期は前期の授業で学んだ内容に基づき、特定のトピックについて考察することを目的とする。後期は前期の授業を受講していることが望ましいが、それを必要条件とはしない。今年度は法言語学(言語と法)を取り上げる。前半は法が言語的な制度であること(法は言語によってコード化され、また法を構成するのに使われる概念は言語を通してのみアクセス可能であるため)を示し、契約の言語と法的プロセスの言語(裁判、警察による捜査、囚人の管理など)についても検討する。
 後半はより応用的な側面を扱い、法制度におけるコミュニケーション問題、特定の集団が法の前で不利になることの言語的要因、また言語による犯罪や言語的証拠など言語に関する法について考察する。
オフィスアワー 月・水 12時〜13時
参考図書 Gibbons, John. 2003. Forensic Linguistics: An Introduction to Language in the Justice System. Oxford: Blackwell.

6 言語運用理論研究

  • 6-1 言語運用理論研究A
科目番号(授業コード) 6−1(授業コード300225) 
授業科目 言語運用理論研究A
Theory of Language Use
担当教員 瀧田 恵巳
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 日本語の空間表現の意味・機能
授業概要及び授業計画  この授業では下記に挙げた教科書の第一部「空間表現の意味・機能」を講読する。教科書は、日本語と英語の比較により、日本語の特徴を明らかにするというアプローチをとっているが、授業では特に日本語の表現に重点を置く。ここで取り扱われる具体的な研究対象は、主として「中に、上に」などの空間を表す名詞と助詞を組み合わせたもの、「に、から、まで」のように助詞のみで空間を表すものである。
 授業方法は、二週にわたり同一の内容を扱う。まず第一週目で教科書の一部を講義し、その翌週に講義内容に関するディスカッションやプレゼンテーションなどの演習を行う。(演習方法は授業参加者と話し合って決めたいと思う。)
 授業の目標は、まず講義により、日本語の空間表現に関する分析方法の一つを理解し、さらに演習により、その理解をさらに深めるだけでなく、演習そのものについて効果的な方法を共に見いだすことにある。
教科書:田中 茂範・松本 曜:『空間と移動の表現』 研究社出版 1997年。
オフィスアワー 水曜日 12時30分〜午後1時30分
参考図書 授業で紹介する。

  • 6-1 言語運用理論研究B
科目番号(授業コード) 6−1(授業コード300226) 
授業科目 言語運用理論研究B
Theory of Language Use             
担当教員 瀧田 恵巳
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 日本語の空間移動表現とその拡張
授業概要及び授業計画  この授業では下記に挙げた教科書の第二部「空間移動の言語表現とその拡張」を講読する。教科書は、日本語と英語の比較により、日本語の特徴を明らかにするというアプローチをとっているが、授業では特に日本語の表現に重点を置く。ここで取り扱われる具体的な研究対象は、「行く、登る、越える、駆け上がる、走っていく」などの移動を表す動詞表現全般である。
 授業方法は、二週にわたり同一の内容を扱う。まず第一週目で教科書の一部を講義し、その翌週に講義内容に関するディスカッションやプレゼンテーションなどの演習を行う。(演習方法は授業参加者と話し合って決めたいと思う。)。
 目標は、まず講義により、日本語の空間移動表現に関する分析方法の一つを理解し、さらに演習により、その理解をさらに深めるだけでなく、演習そのものについて効果的な方法を共に見いだすことにある。
教科書:田中 茂範・松本 曜:『空間と移動の表現』 研究社出版 1997年。
オフィスアワー 水曜日 12時30分〜午後1時30分
参考図書 授業で紹介する。

  • 6-2 言語運用理論研究A
科目番号(授業コード) 6−2(授業コード 300227)
授業科目 言語運用理論研究A
Theory of Language Use
担当教員 渡邊 伸治
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 日本語文法を読む(3)
授業概要及び授業計画  この授業では、昨年度に引き続き寺村秀夫氏の著作を読んでいく。今学期に使うテキストは以下のものである。
寺村秀夫:寺村秀夫論文集?日本語文法編 くろしお出版

 授業は、テキストを適当に区切りながら、各部分の担当者を決め、用語の確認、内容の要約をしたのち、疑問点,問題点に関するディスカッションをおこなうという形で進めていく。なお、このテキストは独立した論考であるので昨年度の授業に出席している必要はない。
オフィスアワー 火曜日 12時10分〜12時50分
参考図書

  • 6-2 言語運用理論研究B
科目番号(授業コード) 6−2(授業コード 300228) 
授業科目 言語運用理論研究B
Theory of Language Use            
担当教員 渡邊 伸治
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 日本語文法を読む(4)
授業概要及び授業計画  この授業では,前学期に引き続き寺村秀夫氏の著作を読んでいく。今学期に使うテキストは以下のものである。
寺村秀夫: 寺村秀夫論文集? 言語学・日本語教育編 くろしお出版

 授業は,テキストを適当に区切りながら,各部分の担当者を決め,用語の確認,内容の要約をしたのち,疑問点,問題点に関するディスカッションをおこなうという形で進めていく。
オフィスアワー 火曜日 12時10分〜12時50分
参考図書

7 言語技術特殊研究

  • 7-1 言語技術特殊研究A
科目番号(授業コード) 7−1(授業コード 300229)
授業科目 言語技術特殊研究A
Theory of Linguistic Communication Skills
担当教員 植田 晃次
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 言語とイデオロギー
授業概要及び授業計画  下記の教科書により、朝鮮文化語を学ぶことを軸としながら、世界の朝鮮民族を一体のものとして捉える「総合的朝鮮観」の観点から、日本から見た朝鮮語をめぐる社会言語学的諸問題について検討する。言語政策・外国語教育・民族教育などとイデオロギーの問題について触れる。教科書は文字・発音についての記述がないため、それについては、他の留学生用教材や外国人学校用教材により概説してから教科書に移行する。第1編を終えた後は、第2・3編の中から選読する。随時関連資料の実物も参照する。
 授業は開始第1週目から行い、その日に教科書他の入手方法を含め、受講上の注意を説明するので、受講の可能性のある者は特別な事情のない限り、第1週目に出席すること。
教科書:パク=チェホ(1999)『朝鮮語会話(1)(留学生用)』金日成綜合大学出版社
*この授業は21世紀COE科目のひとつです。
オフィスアワー 月曜日 12時〜13時
参考図書 パク=チョンデ(1994)『朝日小辞典(初版)』外国文図書出版社、編者不記載(1982)『朝日語彙集』外国文図書出版社、国立国語研究院(2001)『韓国語文規定集』国立国語研究院

  • 7-1 言語技術特殊研究B
科目番号(授業コード) 7−1 (授業コード 300230) 
授業科目 言語技術特殊研究B
Theory of Linguistic Communication Skills
担当教員 植田 晃次
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 言語とイデオロギー
授業概要及び授業計画  朝鮮語をめぐる諸問題を中心に、日本語・英語・朝鮮語などによる関連論文・書籍を選読しつつ、言語とイデオロギーの諸問題について検討する。言語政策・外国語教育・民族教育などとイデオロギーの関係はもちろん、いわゆる「国際化」・「共生」などの概念との関係についても考える。随時関連資料の実物も参照する。扱う論文・書籍については、適宜授業で指示する。
 加えて、この授業との関連の中で受講者各自が関心を持つテーマについての発表を行う機会も設ける。
*この授業は21世紀COE科目のひとつです。
オフィスアワー 月曜日 12時〜13時
参考図書 『言語の接触と混交−共生を生きる日本社会』(大阪大学21世紀COEプログラム インターフェイスの人文学」2004年度報告書)



  • 7-2 言語技術特殊研究A
科目番号(授業コード) 7−2(授業コード 300231) 
授業科目 言語技術特殊研究A
Theory of Linguistic Communication Skills
担当教員 三牧 陽子
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 スピーチスタイルの研究
授業概要及び授業計画  我々は相手や内容、場面のフォーマル度等に応じて、カジュアルなスタイルや改まったスタイル等を選択し、あるいはシフトしつつコミュニケーションを行っている。本講義は、このような選択的話し方としてのスピーチスタイルに焦点を当て、Labov、Ervin Tripp、Tannenをはじめ、様々な立場からのスピーチスタイル・会話のスタイルに関する論考を概観し、その概念を検討する。
 授業では、分担して発表し、議論する形態で進行するため、各受講者の主体的な参加が要求される。
オフィスアワー 水曜日 13時15分〜14時15分
参考図書 Penelope Eckert and John R. Rickford (eds.) 2001. Style and Sociolinguistic Variation. Cambridge University Press.

  • 7-2 言語技術特殊研究B
科目番号(授業コード) 7−2(授業コード 300232) 
授業科目 言語技術特殊研究B
Theory of Linguistic Communication Skills
担当教員 三牧 陽子
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 日本語におけるスピーチスタイルの選択とシフトの研究
授業概要及び授業計画  前期に概観したスピーチスタイルに関する概念や種類およびその論拠となる理論をふまえて、後期では日本語におけるスピーチスタイルの選択とシフトに的を絞って検討する。
 近年、日本語を対象に、文末のスタイル(普通体・丁寧体)の違いを中心にした「スピーチレベル」の選択およびシフトに関して、ポライトネスの枠組みからの研究が多くみられるが、それらの研究によって何が明らかになり何が課題なのか、批判的に読んでいく。また、スピーチレベルとスピーチスタイルの概念の意味するところについての議論も深めたい。
 授業では、分担して発表し、議論する形態で進行するため、各受講者の主体的な参加が要求される。 
オフィスアワー 水曜日 13時15分〜14時15分
参考図書 配付資料

  • 7-3 言語技術特殊研究A
科目番号(授業コード) 7−3(授業コード 300233) 
授業科目 言語技術特殊研究A
Theory of Linguistic Communication Skills
担当教員 村岡 貴子
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 専門日本語コミュニケーションの分析と教育的課題
授業概要及び授業計画  本授業では、各専門分野での日本語による口頭発表や論文作成等のアカデミックな言語活動の様態を、広く専門日本語コミュニケーションと考え、それを言語学的、あるいは日本語教育学的観点から分析を行う。受講者は、専門日本語コミュニケーションについて、文献講読に加え、受講者自身の研究活動を振り返ることにより、種々の観点から分析することが求められる。また、その結果をもとに、円滑な専門日本語コミュニケーションを行うための教育的課題についても議論を行いたい。資料として、関連の学術雑誌に掲載された論文および各種教材等も活用する。
 本授業では、文献講読、発表、およびディスカッションを主たる活動とする。
オフィスアワー 木曜日 13時30分〜14時30分
参考図書 授業中に適宜紹介する。

  • 7-3 言語技術特殊研究B
科目番号(授業コード) 7−3(授業コード 300234)
授業科目 言語技術特殊研究B
Theory of Linguistic Communication Skills
担当教員 村岡 貴子
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 専門日本語コミュニケーションにおける表現・文体と論理展開
授業概要及び授業計画  本授業は、同科目Aに引き続き、アカデミックな言語活動の様態を、専門日本語コミュニケーションととらえる。専門日本語コミュニケーションについて、よりミクロな観点から、それを構成する種々の表現と文体および、その談話・文章を構成する論理展開に注目して調査・分析を行う。
 本授業では、文献講読、発表、およびディスカッションを主たる活動とする。
オフィスアワー 木曜日 13時30分〜14時30分
参考図書 授業中に適宜紹介する。

8 認知言語学研究方法論

  • 8-1 認知言語学研究方法論A
科目番号(授業コード) 8−1 (授業コード 300235)
授業科目 認知言語学研究方法論A
Methodology in Cognitive Linguistics
担当教員 春木 仁孝
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 認知文法論
授業概要及び授業計画
テキスト:中村芳久編『認知文法論II』(大修館書店)

 上記のテキストを批判的に読んでいく。毎回交替で担当箇所の批判的報告をしてもらう。認知言語学の基礎的知識があることを前提として授業を進めていく。以下の参考図書①②を読んでいること(出来れば③も)が受講の最低条件である。認知言語学の最新の知識を深めるとともに、文献を批判的に読む訓練でもある。
オフィスアワー 金曜 3限
参考図書 ①河上誓作(編)『認知言語学の基礎』 (研究社出版)
②大堀壽夫『認知言語学』(東京大学出版会)
③ゴールドバーグ著(川上他訳)『構文文法論』(研究社出版)
④辻幸夫『認知言語学キーワード事典』(研究社出版)

  • 8-1 認知言語学研究方法論B

科目番号(授業コード) 8−1 (授業コード 300236)
授業科目 認知言語学研究方法論B
Methodology in Cognitive Linguistics 
担当教員 春木 仁孝
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 認知文法論
授業概要及び授業計画
テキスト:中村芳久編『認知文法論II』(大修館書店)

 前期に続いて上記のテキストを批判的に読んでいく。毎回交替で担当箇所の批判的報告をしてもらう。認知言語学の基礎的知識があることを前提として授業を進めていく。以下の参考図書①②を読んでいること(出来れば③も)が受講の最低条件である。認知言語学の最新の知識を深めるとともに、文献を批判的に読む訓練でもある。
オフィスアワー 金曜 3限
参考図書 ①河上誓作(編)『認知言語学の基礎』 (研究社出版)
②大堀壽夫『認知言語学』(東京大学出版会)
③ゴールドバーグ著(川上他訳)『構文文法論』(研究社出版)
④辻幸夫『認知言語学キーワード事典』(研究社出版)


  • 8-2 認知言語学研究方法論A 
科目番号(授業コード) 8−2 (授業コード 300237) 
授業科目 認知言語学研究方法論A
Methodology in Cognitive Linguistics
担当教員 井元 秀剛
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 メンタルスペース理論概観
授業概要及び授業計画  認知言語学の言語理論の一つであるメンタルスペース理論について、名詞句の解釈をめぐる初期の頃の考察を中心に、理論を体系的に理解することをめざす。基本的には講義をベースとするが、原典の購読など、担当者を決めて、演習形式もとりいれていきたい。
オフィスアワー 水曜日 12時30分〜13時30分
参考図書 Fauconnier, G. (1995), Mental Spaces, Cambridge University Press.
フォコニエ (1996) 『メンタル・スペース : 自然言語理解の認知インターフェイス, 坂原茂 [ほか] 訳』白水社.

  • 8-2 認知言語学研究方法論B 
科目番号(授業コード) 8−2 (授業コード 300238) 
授業科目 認知言語学研究方法論B
Methodology in Cognitive Linguistics
担当教員 井元 秀剛
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 認知と思考のマッピング
授業概要及び授業計画  中期から現在にかけてのメンタルスペース理論を批判的に検討する。思考の分野に傾きすぎることなく、あくまでも言語分析の装置として、この理論がどのような貢献をしうるかについて受講生と一緒に考えていきたい。講義と演習を交互におこなっていく予定である。
オフィスアワー 水曜日 12時30分〜13時30分
参考図書 Fauconnier, G. (1997), Mappings in thought and language, Cambridge University Press.
フォコニエ (2000) 『思考と言語におけるマッピング : メンタル・スペース理論の意味構築モデル, 坂原茂他訳』岩波書店.

 3.言語情報科学講座

9 言語情報科学論

  • 9-1 言語情報科学論A
科目番号(授業コード) 9−1(授業コード 300239)
授業科目 言語情報科学論 A
Language and Information Science
担当教員 林 良彦
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 計算言語学の基礎 (Basics of Computational Linguistics)
授業概要及び授業計画  下記の参考書のPart I (197pages) を通して、言語学の各部門に関する基礎知識を計算(computation) の観点から概観する。Part Iでカバーされる項目は以下のとおりである。授業は、受講者による発表を中心とするゼミ形式により行う。
Phonology、Morphology、Lexicography、Syntax、Semantics、Discourse、Pragmatics and Dialogue、Formal Grammars and Languages、Complexity
 また時間的な余裕があれば、HPSGなどのgrammar formalismについて取り扱う。数学やコンピュータ処理などの知識は必要としないが興味はあることが望ましい。計算言語学や自然言語処理に限らず言語学一般に興味を持つ受講生を歓迎する。
オフィスアワー 月曜日 15時00分〜16時00分
水曜日 11時30分〜12時30分
参考図書 Mitkov, R. (eds.): The Oxford Handbook of Computational Linguistics, Oxford University Press (2003). [ISBN:019927634X]

  • 9-1 言語情報科学論B
科目番号(授業コード) 9−1(授業コード 300240)
授業科目 言語情報科学論B
Language and Information Science
担当教員 林 良彦
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 自然言語処理入門 (Introduction to Natural Language Processing)
授業概要及び授業計画  前期の計算言語学に関する知識を前提として、コンピュータによる自然言語(英語,日本語)の処理技法を解析技術を中心に習得する。英語のTokenization、 Part-of-Speech Tagging、 Chunking、 Parsingについては、NLTKと呼ばれるツールを利用し、コンピュータを用いた実習を交えながら進める。
 また、日本語の形態素解析、構文解析については、その処理原理だけでなく、「茶筅」、「南瓜」といったツールの利用方法についても紹介する。
 その他,時間的な余裕があれば、受講者の関心に応じて,コーパスと機械学習に基づく方法論などの先端的なトピックや、機械翻訳、情報検索、文書分類・要約といった応用システムを取り上げる。.
オフィスアワー 月曜日 15時00分〜16時00分
水曜日 11時30分〜12時30分
参考図書 NLTK Toolkit: http://nltk.sourceforge.net/
Jurafsky, D. and Martin, J.H: Speech and Language Processing, Prentice Hall (2000). [ISBN: 0130950696]


  • 9-2 言語情報科学論A
科目番号(授業コード) 9−2(授業コード 300241)
授業科目 言語情報科学論 A
Language and Information Science
担当教員 緒方 典裕
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 談話とモダリティ
授業概要及び授業計画  本授業では、談話とモダリティとその関連項目(アナフォラなど)の形式意味論、特にダイナミック・セマンティクスを取り扱う。Kratzerのモダリティの形式意味論や量化様相論理(Quantified Modal Logics)の入門から始まり、HeimのContext Change SemanticsやGroenendijk-Stokhof-VeltmanのUpdate Semanticsやその発展などを、各論文を紹介することでまとめてみたい。
 特に量化様相論理は基礎的な話からはじめるので、様相論理を知らなくても受講可能である。また形式意味論を全く知らなくても、基礎から始めるので、形式意味論の入門も兼ねることになる。モダリティについて論文を書く者は、国際的な常識として、形式意味論を知っておくことが前提となるので、この講義は必須のものとなろう。
オフィスアワー 金曜 4限
参考図書 P. Portner & B. H. Partee (2002). Formal Semantics: The Essential Readings, Blackwell: Oxford.N. Kadmon (2001). Formal Pragmatics: Semantics, Pragmatics, Presupposition, and Focus. Blackwell Publishers: Malden. I. Heim (1992). “Presupposition Projection and the Semantics of Attitude Verbs”, Journal of Semantics (9): 183—221.  F. C. Veltman (1996). “Defaults in Update Semantics”, Journal of Philosophical Logic (8): 73--80.  Lappin (1996). The Handbook of Contemporary Semantic Theory, Cambridge University Press: Cambridge.   J. W. Garson (2001). “Quantification in Modal Logic”, in D. M. Gabbay and F. Guenthner eds., Handbook of Philosophical Logic, 2nd Edition, vol. 3, Kluwer Academic Publisher: Dordrecht, pp. 267—323.

  • 9-2 言語情報科学論 B
科目番号(授業コード) 9−2(授業コード 300242)
授業科目 言語情報科学論 B
Language and Information Science
担当教員 緒方 典裕
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 談話とモダリティ
授業概要及び授業計画  前期に引き続き、Context Change Semantics, Update SemanticsなどのモダリティのDynamic Semanticsに関するサーベイを基に、まだ研究されていないモダリティの分析や、さらに、日本語への応用について議論したい。英語学、日本語学、国語学のモダリティ研究を批判的に検討し、授業を通じて皆さんの論文の種がみつかることを期待している。
オフィスアワー 金曜 4限
参考図書 前期の参考図書に加えて:F. R. Palmer (2001). Mood and Modality: Second Edition. Cambridge University Press: Cambridge.  赤塚・坪本(1998).『モダリティと発話行為』. 研究社.  益岡隆志(1991).『モダリティの文法』. くろしお出版.  寺村秀夫(1984).『日本語のシンタクスと意味』II. くろしお出版.  仁田・益岡(1989).『日本語のモダリティ』. くろしお出版.  その他。

10 理論言語学研究方法論

  • 10-1 理論言語学研究方法論A
科目番号(授業コード) 10−1 (授業コード 300243)
授業科目 理論言語学研究方法論A
Methodology in Theoretical Linguistics
担当教員 越智 正男
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 生成文法理論の基礎
授業概要及び授業計画  ノーム・チョムスキーが1950年代に生成文法理論を提唱してからすでに半世紀ほどが経つ。言語学に変革をもたらしたと言われるこの理論が、認知科学全般に与えた影響は大きい。
 本授業ではこの理論の目指すものは何なのか、自然言語の持つ多様性と普遍性がこの理論ではどのような形で捉えられているのか、といった問題について考えていきたい。担当教員による講義や受講生による発表が中心であるが、演習にも時間を割きたいと考えている。
オフィスアワー 月曜日 14時30分〜15時30分
参考図書 David Adger (2003) Core Syntax, Oxford University Press.
Andrew Radford (2004) Minimalist Syntax, Cambridge University Press.

  • 10-1 理論言語学研究方法論 B
科目番号(授業コード) 10−1(授業コード 300244)
授業科目 理論言語学研究方法論 B
Methodology in Theoretical Linguistics
担当教員 越智 正男
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 生成文法理論の新たな展開と可能性
授業概要及び授業計画  人間の脳内に言語固有の部門を設定する生成文法理論は、この半世紀の間に幾度となく転換期を迎え、現在の「原理とパラメターのアプローチ」に至っている。このアプローチに沿った研究手法の一形態が「極小モデル」と呼ばれているモデルである。
 本授業では、このモデルの考え方を概観しつつ、その主要なトピック(例えば、派生や表示にかかる経済性、句構造や移動に関わるメカニズム、統語と意味や音韻との接点など)をいくつか選び、考察の対象としたい。受講の際には生成文法についての基礎知識があるのが望ましい。学期末に短いリサーチペーパーを提出してもらう。
オフィスアワー 水曜日 10時30分〜11時30分
参考図書 Norbert Hornstein, Jairo Nunes, and Kleanthes K. Grohmann (2005) Understanding Minimalism, Cambridge University Press.
Howard Lasnik and Juan Uriagereka (2005) A Course in Minimalist Syntax, Blackwell.

  • 10-2 理論言語学研究方法論A
科目番号(授業コード) 10−2 
授業科目 理論言語学研究方法論A
Methodology in Theoretical Linguistics
担当教員 宮本 陽一
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目
授業概要及び授業計画



          休講




オフィスアワー
参考図書

  • 10-2 理論言語学研究方法論B
科目番号(授業コード) 10−2 
授業科目 理論言語学研究方法論B
Methodology in Theoretical Linguistics
担当教員 宮本 陽一
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目
授業概要及び授業計画



          休講




オフィスアワー  
参考図書

  • 10-3 理論言語学研究方法論A
科目番号(授業コード) 10−3 (授業コード 300245) 
授業科目 理論言語学研究方法論A
Methodology in Theoretical Linguistics
担当教員 由本 陽子
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 動詞の概念構造
授業概要及び授業計画  動詞の意味を概念構造で表すことによって、動詞の意味が基本的な構文決定に重要な役割を果たしていることを形式的に捉えることができる。
 前半では,語彙意味論の基本的な考え方を紹介し、後半では,先行研究の具体的な分析をいくつか取り上げて、語彙分解の意義と妥当性、動詞の概念構造と統語構造とのリンキングにおける諸問題などを概観する。
オフィスアワー 水曜日 午後1時〜2時
参考図書 Jackendoff, R. (1990)  Semantic Structures. The MIT Press.
影山太郎 (1996) 『動詞意味論―言語と認知の接点』 くろしお出版
影山太郎・由本陽子 (1997)『語形成と概念構造』 研究社出版.

  • 10-3 理論言語学研究方法論B
科目番号(授業コード) 10−3 (授業コード 300246) 
授業科目 理論言語学研究方法論B
Methodology in Theoretical Linguistics       
担当教員 由本 陽子
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 Syntax and Semantics of Verb-Particle Constructions
授業概要及び授業計画  英語のV+Particle構文の意味と統語について以下のような問題を考察する。
 1.V とParticleの統語上の緊密性の度合いと意味との間に連関があるのか。
 2.1の問題は、動詞の概念構造の拡張という観点から、語彙意味論ではどのように分析できる
 か。
 3.日本語の動詞+動詞型の複合語とV+Particleを概念構造において比較し、事象の概念構造とその形態(実現形)との関係を考える。
 受講者は、前期の授業内容を把握していること、また、生成文法統語論の基本的な知識があることが望ましい。
オフィスアワー 水曜日 午後10時半〜12時 (前期とは異なりますのでご注意ください。)
参考図書 Dehe & Jackendoff et.al. (eds.) (2002) Verb-Particle Explorations. Mouton de Gruyter.

11 言語構造論研究

  • 言語構造論研究A
科目番号(授業コード) 11 (授業コード 300247) 
授業科目 言語構造論研究A
Theory of Linguistic Structure
担当教員 三藤 博
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 形式意味論入門
授業概要及び授業計画  自然言語の意味について研究する意味論(Semantics)には、さまざまなアプローチのしかたがあるが、このクラスはその中で方法論的に最も厳密・体系的に構成されている形式意味論(Formal Semantics)について基礎から学ぶクラスとしたい。形式意味論の理解には、その基礎となっている論理学の理解が不可欠であり、このクラスでもまず論理学の基礎から解説を進めていきたい。1学期のクラスでは、R. Montague による古典的な形式意味論の概要まで進む予定。br} }授業は、「参考図書」欄に掲げた教科書と配布するプリントとに沿って進める。プラグインは存在しません。
オフィスアワー 火曜日 13時00分〜14時30分
参考図書 金水敏、今仁生美(2000) 『意味と文脈』、岩波書店.
(これ以外の重要な参考図書(ほとんどが英語で書かれた教科書)については、クラスで 詳しく説明する。)

  • 11 言語構造論研究B
科目番号(授業コード) 11 (授業コード 300248) 
授業科目 言語構造論研究B
Theory of Linguistic Structure
担当教員 三藤 博
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 形式意味論入門
授業概要及び授業計画  1学期に引き続き、形式意味論の基礎を学ぶ.2学期は、量化子の理論と談話表示理論について、詳しく見ていく予定。どちらも、意味論内部だけにとどまらず、統語論との関連(いわゆる Syntax-Semantics Interface)が非常に重要な要素となる分野である。
オフィスアワー 火曜日 13時00分〜14時30分
参考図書 金水敏、今仁生美(2000) 『意味と文脈』、岩波書店.
(これ以外の重要な参考図書(ほとんどが英語で書かれた教科書である)については、 クラスで詳しく説明する。)

12 実験言語学A

  • 12 実験言語学
科目番号(授業コード) 12(授業コード 300249) 
授業科目 実験言語学A
Experimental Linguistics
担当教員 渡部 眞一郎
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 音声言語研究の基礎
授業概要及び授業計画  言語研究はまず音声について学び、知ることからはじまると言われる。世界に約5000あるとされる言語の大半が文字をもたないという点から考えても、文字は言語にとっては二次的なものであって、音声こそが言語を構成する主要な要素であることを改めて強調したい。
 最近になって、コンピュータを用いて、容易に音声の音響分析や音声合成ができるようになり、音声学は飛躍的な進歩を遂げている。しかしながら、この音声については、まだまだよくわかっていないことが数多く存在する。また、音声学は複合的な分野で、言語学、工学、歯学、医学の各分野で独自の目標、対象となっているだけでなく、部分的には重複する幅広い領域でもある。
 この実験言語学Aでは、言語学的な見地から音声学の基礎的な事柄や研究方法について学ぶことを目的とするが、同時に他の学問分野における音声学についても触れることで、音声学の幅広い射程範囲を見定めていく。
オフィスアワー 火曜日3限
参考図書

  • 12 実験言語学B
科目番号(授業コード) 12(授業コード 300250)  
授業科目 実験言語学B
Experimental Linguistics
担当教員 渡部 眞一郎
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 音声言語研究の応用
授業概要及び授業計画  実験言語学Bでは実験音声学の実際とその研究方法に焦点を絞って、日本語と英語を中心に考察していく。音声に関する個別の問題について、少し掘り下げて、実際にどのように実験研究が行われるのか、実験研究の手順、統計処理、実験結果と理論的考察等、論文に至るまでの過程を実際に経験することによって、実験音声学の論文が書けるようになることを目標とする。
 実験音声学の研究は、まず実際に個別の具体的な問題を考察し、文献を参考にしながら、関係する音声データを集め、このデータをコンピュータに入力して、音声分析あるいは音声合成のためのソフトウェアを用いて、処理し、研究するが、その具体的な手順を学んでいく。
 音声に関するどのような問題を扱うかについては、受講生個々の関心に基づきたい。分析対象となる言語は、基本的には日本語と英語であるが、それ以外の言語であっても、もちろん良い。
オフィスアワー 火曜日3限
参考図書



 4.地域言語文化論講座

13 西洋古典語文化論

  • 13 西洋古典語文化論A
科目番号(授業コード) 13(授業コード 300251)
授業科目 西洋古典語文化論A
Language and Culture—the Classical World
担当教員 木村 健治
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 「ハリソン神話」の誕生とその後
授業概要及び授業計画  20世紀はじめにJane E. Harrison(1850-1928) という古典学者を中心にして Cambridge Ritualists というグループ(Gilbert Murray, Francis Cornford)が誕生した。Harrisonは、Virginia Woolf&$44; T.S.Eliot, D.H.Lawrenceに影響を与えたことで知られており、彼女の『古代芸術と祭式』は広く読まれ、日本でも2種類の翻訳が出ているほどである。その生涯、このグループの誕生、古典学会への影響等を考察する。
古典学史、知識人論、20世紀初めの女性研究者のあり方、等に関心のある人の参加を求める。
 英語の文献を読んでいくことになる。ギリシア語、ラテン語の知識はもちろんあった方がいいが、なくても、授業には差し支えない。
オフィスアワー 月曜日 13時30分〜14時40分
参考図書 授業中に指示する。

  • 13 西洋古典語文化論B
科目番号(授業コード) 13 (授業コード 300252) 
授業科目 西洋古典語文化論B
Language and Culture—the Classical World   
担当教員 木村 健治
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 ローマ演劇の起源をめぐる言説について
授業概要及び授業計画  ローマ演劇の起源をめぐっては古代以来さまざまな説が提出されている。その中で、Titus Livius や Valerius Maximus の説は、古代における歴史家の説として証拠に取り上げられることが多い。
 本年は、特にValerius Maximus に焦点を当て、その歴史観、歴史叙述の方法等をTitus Livius と比較しながら検討したい。Valerius Maximus は紀元後1世紀の人で、Facta et dicta memorabilia という著作を残しており、現存の写本の量では古代世界の散文作家の誰よりも多いのだが、近代以来、ほとんど完全に無視されてきた作家である。
 ラテン語の知識はあったほうがもちろん望ましいが、特になくてもかまわない。文献は英訳により、読んでいく。
オフィスアワー 月曜日 13時30分〜14時40分 
参考図書 授業中に指示する。


14 英・米語圏言語文化論

  • 14-1 英・米語圏言語文化論A
科目番号(授業コード) 14−1(授業コード 300253)
授業科目 英・米語圏言語文化論A
Language and Culture - the English Speaking World
担当教員 木原 善彦
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 資本主義と文学
授業概要及び授業計画  現代アメリカの文化・文学・経済について考察を加えながらWilliam Gaddis (1922-98)&$44; JR (1975) を原書で精読する(邦訳はない)。「お金?」のひと言で始まる本小説は「金」をテーマにした金融ブラックコメディである。主人公は高度資本主義社会のハックルベリー・フィンとでも呼べそうなJRという少年。
 出版年代は70年代だがグローバルな資本の動きがますます活発になっている現在、この小説はその新鮮さをまったく失っておらず、現代社会の秩序を考えるのに適した素材である。また、非常に難解と言われることの多い本書を読むことで小説の読解力を養成することにもなるだろう。
オフィスアワー 月曜日 13時00分〜14時30分
参考図書 授業中に指示する。

  • 14-1 英・米語圏言語文化論B
科目番号(授業コード) 14−1(授業コード 300254)
授業科目 英・米語圏言語文化論B
Language and Culture - the English Speaking World
担当教員 木原 善彦
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 資本主義と文学
授業概要及び授業計画  前期に引き続き、William Gaddis, JR を読む。後期は JR を扱った論文をいくつか取り上げながら読み進める予定である。また、「資本主義と文学」というテーマに関連するその他の論考も取り上げる予定。
オフィスアワー 月曜日 13時00分〜14時30分
参考図書 授業中に指示する。

  • 14-2 英・米語圏言語文化論A
科目番号(授業コード) 14−2 (授業コード 300255) 
授業科目 英・米語圏言語文化論A
Language and Culture - the English Speaking World
担当教員 小杉 世
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 南太平洋諸国の言語と文化(演劇)
授業概要及び授業計画  オーストラリア、ニュージーランド、サモア、フィジーの先住民作家による戯曲、あるいは南太平洋諸国間の移民体験に基づく戯曲を読み、それぞれの地域の文化と言語、歴史を考察する。
Albert Wendt (The Songmaker’s Chair), Witi Ihimaera (Woman Far Walking), Hone Kouka (Nga Tangata Toa), Briar Grace-Smith (Purapurawhetu), Makerita Urale (Frangipani Perfume), Jane Harrison (Stolen), Vilsoni Hereniko (Sina and Tinilau), Larry Thomas (Just Another Day) など、1回から2回の授業で読みきれる長さの戯曲をできるだけ多読したい。
 授業は作家・作品背景に関するレクチャーと担当者による発表、議論をくみあわせて行う。上記の戯曲以外に、関連するエッセイや論文をあわせて読む。戯曲には小説よりも先住民言語の混交がより直接的な形でみられる。できれば辞書(下記参考図書)を購入することが望ましい。
オフィスアワー 金曜日 12時〜13時
参考図書 P.M. Ryan, The Reed Pocket Dictionary of Modern Maori (Reed)
R.W. Allardice, A Simplified Dictionary of Modern Samoan (Pasifika Press)
G.B. Milner, Samoan Dictionary (Pasifika Press)
Tania M. ka‘ai (ed), Ki Te Whaiao: An Introduction to Maori Culture and Society (Pearson)
木村茂雄編『ポストコロニアル文学の現在』(晃洋書房)

  • 14-2 英・米語圏言語文化論B
科目番号(授業コード) 14−2 (授業コード 300256)
授業科目 英・米語圏言語文化論B
Language and Culture - the English Speaking World
担当教員 小杉 世
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 南太平洋諸国の言語と文化(小説)
授業概要及び授業計画  オーストラリアの白人作家Patrick Whiteが入植時代の白人とアボリジニーとの接触を描いた小説 A Fringe of Leaves (1976)、 アボリジニー作家Monika ClareのKarobran、同じくアボリジニー作家Vivienne Clevenの Her Sister’s Eye (2003)、ニュージーランドの白人作家Janet Frameの The Edge of the Alphabet (1962)、 マオリ作家Patricia GraceのPotiki (1986)、 サモア人作家Albert Wendtが19世紀から20世紀にかけてのサモア社会を描いた The Leaves of the Banyan Tree (1979) など、いずれもそれぞれの地域において白人移民作家のあるいは先住民作家たちの主体形成の大きな礎となった作品を読む。
 授業はそれぞれの作品・作家についてのイントロダクション(講義)と担当者による発表をくみあわせて行う。
オフィスアワー 金曜日 12時〜13時
参考図書 木村茂雄編『ポストコロニアル文学の現在』(晃洋書房)
P.M. Ryan&$44; The Reed Pocket Dictionary of Modern Maori (Reed)

  • 14-3 英・米語圏言語文化論A
科目番号(授業コード) 14−3 (授業コード300257) 
授業科目 英・米語圏言語文化論A
Language and Culture - the English Speaking World
担当教員 里内 克巳
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 「アメリカ・インディアン」—歴史・言語・精神
授業概要及び授業計画  アメリカ合衆国政府と先住民族との積年の抗争は、1890年のウンデッド・ニーの虐殺により実質的な終止符が打たれた。これ以降、半世紀以上の長きにわたって、「インディアン」に対する徹底的な同化政策が推し進められることになるが、先住民族が完全に沈黙を余儀なくされたわけではない。本授業では、この時期に書かれた先住民作家のテクストと対話を交わすことによって、微妙なニュアンスをはらんで表出された自立への願望を読み取りたい。
 授業の最初の30分は、最近の論文や研究書に基づいたミニ講義を行なうが、先住民族に必ずしも限定せず、アメリカの民族・人種(そしてジェンダー)に関する幅広い話題を提供することになるだろう。
(使用テキスト: 変更の可能性あり)
Charles A. Eastman (Ohiyesa), From the Deep Woods to Civilization (1916)
Zitkala-Sa (Gertrude Bonnin), American Indian Stories (1921)
オフィスアワー 火曜日 16時20分〜17時20分 (授業後)
参考図書 Ronald Takaki, A Different Mirror: A History of Multicultural America (1993)
西村頼男・喜納育江 編著『ネイティブ・アメリカンの文学』(2002年、ミネルヴァ書房)

  • 14-3 英・米語圏言語文化論B
科目番号(授業コード) 14−3(授業コード300258) 
授業科目 英・米語圏言語文化論B
Language and Culture - the English Speaking World
担当教員 里内 克巳
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 「アメリカ・インディアン」—歴史・言語・精神
授業概要及び授業  計画第二次大戦後、アメリカでは公民権運動の高まりと相まって、これまで沈黙を余儀なくされてきた先住民族も積極的な自己表現を行なうようになってくる。その結果、同化主義的な立場から脱却し、文学的完成度もきわめて高い書き手が続々と登場する時代が到来する。本授業の講読では、前期での学習を更に一歩進め、問題意識も技法もソフィスティケートされた現代の先住民作家のテキストに触れてみたい。
 具体的には、高い知名度を誇るLeslie Marmon SilkoのCeremony(1977)を扱う予定であるが、前期の授業の進み具合によっては、違うテキストを選ぶ可能性もある。後期から新たに受講を希望する場合は、できれば夏期休暇の前までに連絡されたい。
オフィスアワー 火曜日 16時20分〜17時20分(授業後)
参考図書 木村茂雄 編著『ポストコロニアル文学の現在』(2004年、晃洋書房)
室淳子 Contemporary Native North American Literature: Languages, Places, and Images (2004年、言語文化研究科博士学位取得論文)

15 ドイツ語圏言語文化論

  • 15-1 ドイツ語圏言語文化論A
科目番号(授業コード) 15−1(授業コード300259) 
授業科目 ドイツ語圏言語文化論A
Language and Culture - Germanic Languag
担当教員 金子 元臣
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 ドイツ世紀転換期の「言語」と「文化」
授業概要及び授業計画  「文化」研究における「空間論的・言語論的展開」を、ドイツの世紀転換期における「言説」形成において検討することを主眼として、講義と演習を行う。対象はニーチェ、「生」の哲学、トーマス・マンらの言説と、政治編制としての「市民性」の言説の関連を分析する。
 文化の「空間論的展開」と「言語論的展開」の関連を理論的に整理・検討し、そのうえでドイツの世紀転換期の「文化」においてそれがどのように実践できるか講義と演習を行う。
オフィスアワー 毎水曜日 15時〜16時
参考図書 授業の開始時に指示をする

  • 15-1 ドイツ語圏言語文化論B
科目番号(授業コード) 15−1 (授業コード 300260)
授業科目 ドイツ語圏言語文化論B
Language and Culture - Germanic Languages
担当教員 金子 元臣
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 ドイツ世紀転換期の「言語」と「文化」(2)
授業概要及び授業計画  前期に引き続きドイツの世紀転換期の「文化」を、「言語」「表象」「意味」などをキイワードに、演習を行いながら分析し、「文化研究」の方法論的検討を行う。
オフィスアワー 毎水曜日 15時〜16時
参考図書 授業開始時に指示をする。

  • 15-2 ドイツ語圏言語文化論A
科目番号(授業コード) 15−2 (授業コード 300261) 
授業科目 ドイツ語圏言語文化論A
Language and Culture - Germanic Languages
担当教員 津田 保夫
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 民話の物語構造(1)
授業概要及び授業計画  昔話や伝説、世間話などの民話(民間説話)は、ジャンルによってある程度共通した物語構造あるいは物語文法をもっているといわれる。このような民話の物語構造を、とくにドイツのメールヒェンや伝説などを材料として分析し、人間や民族、社会にとっての民話の意味や役割について考えたい。
 参考図書は多数あるが、日本語で読める理論的基本文献についてはいくつか参考図書欄に挙げておくので、早い時期に読んでおくことが望ましい。
オフィスアワー 原則として水曜日昼休み(12:10〜13:00)
参考図書 ・福田晃 他 編『日本の民話を学ぶ人のために』(世界思想社)
・ジャン=ミシェル・アダン『物語論−プロップからエーコまで』(白水社)
・ウラジミール・プロップ『昔話の形態学』(白馬書房)
・アラン・ダンダス『民話の構造』(大修館書店)

  • 15-2 ドイツ語圏言語文化論B
科目番号(授業コード) 15−2(授業コード 300262)
授業科目 ドイツ語圏言語文化論B
Language and Culture - Germanic Languages
担当教員 津田 保夫
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 民話の物語構造(2)
授業概要及び授業計画  民話的な物語構造は、自然発生的な民間説話のみならず、創作文芸にも、また映画やテレビドラマにも、さらにはテレビコマーシャルやテーマパークなど様々な場面にも、見いだすことができる。
 第2学期はそのような創作文芸や社会の様々な場面における物語構造にも視野を広げ、物語消費や物語マーケティングなどの問題にも立ち入り、現代消費社会における民話的物語構造の意味と役割について考えたい。
 参考図書欄に、このテーマに関連する日本語で読める基本文献をいくつか挙げておく。
オフィスアワー 原則として水曜日昼休み(12:10〜13:00)
参考図書 ・ジャンニ・ローダリ『ファンタジーの文法』(筑摩書房)
・大塚英志『定本物語消費論』(角川書店)
・大塚英志『物語の体操』(角川書店)
・福田敏彦『物語マーケティング』(竹内書店新社)

  • 15-3 ドイツ語圏言語文化論A
科目番号(授業コード) 15−3(授業コード 300263) 
授業科目 ドイツ語圏言語文化論A
Language and Culture - Germanic Languages
担当教員 福田 覚
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 フロイト初期の小論を読む
授業概要及び授業計画  フロイトが1907年から1908年に発表した論考を演習形式で丁寧に読む。取り上げるのは、現代の神経質症を性道徳という観点から論じた Die >kulturelle< Sexualmoral und die moderne Nervosit&auml;t(1908)、幼年期の性観念について短くまとめた &Uuml;ber infantile Sexualtheorien(1908)、強迫行為という儀式と宗教的儀式の類似について述べた Zwangshandlungen und Religions&uuml;bungen(1907)で、いずれもこの時点での理論形成の歩みを窺わせるものである。
 使用するテクストはドイツ語(GW)とし、適宜英訳(SE)を参照する。専門的な予備知識は不要。ドイツ語講読の演習として活用されることも念頭に置いている。
オフィスアワー 木曜日 10時50分〜11時50分
参考図書

  • 15-3 ドイツ語圏言語文化論B
科目番号(授業コード) 15−3(授業コード 300264)
授業科目 ドイツ語圏言語文化論B
Language and Culture - Germanic Languages
担当教員 福田 覚
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 フロイトのアメリカ講演を読む
授業概要及び授業計画  フロイトはユングらとともに1909年に新大陸を訪れ、精神分析について紹介する連続講演を行っている。この講演は、古典的精神分析の初期の姿を分かりやすく概括したものとなっていて、精神分析の入門には最適と言える。
 後期は、フロイトが講演後に原稿化した&Uuml;ber Psychoanalyse(1910)を演習形式で読み進める。単にテクストを読むだけの時間ではなく、このテクストを入り口にして、フロイトが回想的に言及する理論形成過程の整理を試みる機会にしたい。
オフィスアワー 木曜日 10時50分〜11時50分
参考図書

16 ロマン語圏言語文化論

  • 16 ロマン語圏言語文化論A
科目番号(授業コード) 16(授業コード 300265)
授業科目 ロマン語圏言語文化論A
Language and Culture - Romance Languages
担当教員 金崎 春幸
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 フランス語の歴史と多様性
授業概要及び授業計画  フランス語はどのようにして生まれ、変化してきたのか、テキスト(Christiane Marcello-Nizia, &laquo;Le fran&ccedil;ais dans l’Histoire&raquo;)を演習形式で読みながら、たどっていきます。細かい事象よりも、ラテン語から現代フランス語にまで至るおおよその流れをつかむことができるようにします。テキストはフランス語ですから、フランス語に関する最低限の知識は必要ですが、かなり以前に初級文法を学んだだけという学生の受講も歓迎します。
テキスト:Marina Yaguello (sous la direction de), Le Grand Livre de la Langue fran&ccedil;aise,Seuil, 2003.
オフィスアワー 月曜日 12時30分〜13時30分
参考図書

  • 16 ロマン語圏言語文化論B
科目番号(授業コード) 16(授業コード 300266) 
授業科目 ロマン語圏言語文化論B
Language and Culture - Romance Languages
担当教員 金崎 春幸
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 フランス語の歴史と多様性
授業概要及び授業計画  前期からの継続で、フランス語史を概略したテキストも読みますが、さらにフランス語の多様性に焦点をあてたものも扱います。テキストはフランス語ですから、フランス語に関する最低限の知識は必要ですが、かなり以前に初級文法を学んだだけという学生の受講も歓迎します。
テキスト:Marina Yaguello (sous la direction de), Le Grand Livre de la Langue fran&ccedil;aise, Seuil, 2003.
オフィスアワー 月曜日 12:30〜13:30
参考図書

17 スラブ語圏言語文化論

  • 17 スラブ語圏言語文化論A
科目番号(授業コード) 17(授業コード300267)
授業科目 スラブ語圏言語文化論A
Language and Culture - Slavic Languages
担当教員 津久井 定雄
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 「神話の詩学」の方法
授業概要及び授業計画  「神話の詩学」の意味構造を考える。神話論において、レヴィ=ストロースが意味対立の漸進的媒介による解消という原理を初めて示したのをうけて、ロシアのV・V・イワーノフ、V・N・トポローフらは、対立項の出現頻度の偏りと、対立項の肯定/否定にかかわる恒常的な有標/無標性を指摘した。メレチンスキー著『神話の詩学』では数々の対立項が列挙され、それらの体系的整理の可能性が論じられている。
 授業では、その列挙を参考にして、文化的資料、日常生活における意味対立を調べ、体系性に関して考察する。
オフィスアワー 学生相談は在室時に随時。
参考図書 E.M.メレチンスキー『神話の詩学』(ロシア語)

  • 17 スラブ語圏言語文化論B
科目番号(授業コード) 17(授業コード300268) 
授業科目 スラブ語圏言語文化論B
Language and Culture - Slavic Languages
担当教員 津久井 定雄
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 「神話の詩学」の方法
授業概要及び授業計画  神話的創造の詩学とその応用について考える。メレチンスキーは『神話の詩学』において、神話的創造行為を「プロット的述語論理」ととらえ、そこでは「創造対象」「源あるいは素材」「創造主体」という三つの役割が前提にされているとする。そして「創造タイプ、対象、源、創造者(神、デミウルゴス、文化英雄)を表すごく簡単な一覧表によって基本的な創造神話をすべて網羅することが可能であり」、「はじめ」と「おわり」、「全域」と「局地」という補助的カテゴリーの導入によって神話の性格付けが可能であると述べる。
 授業では、『神話の詩学』に基いてこの方法を検討した上で、創造神話以外への応用の可能性を探る。
オフィスアワー 学生相談は在室時に随時。
参考図書 E.M.メレチンスキー『神話の詩学』(ロシア語)



 5.応用言語技術論講座

18 応用言語技術論

  • 18 応用言語技術論A

科目番号(授業コード) 18(授業コード300269) 
授業科目 応用言語技術論A
Language and Technology
担当教員 斉藤 渉
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 メディアと社会(1): メディア・リテラシー
授業概要及び授業計画  最初に、身近なメディアとしてテレビを取り上げ、メディア・リテラシーの視点から具体的事例の分析とディスカッションを行います。その一つの狙いは、テレビのようなメディアが、どのような法的・経済的・社会的条件のもとで形成・維持されているのかを理解することです(社会→メディアのベクトル)。
 もう一つの狙いは、メディアによって、社会の現実に対する私たちの考え方や感じ方がどのように形成・維持されているのかを考察することにあります(メディア→社会のベクトル)。これはより複雑な問題なので、複数の理論的アプローチに対する批判的検討が必要となります。このため、後半の日程では、メディアが及ぼす(とされる)影響を考える上での基本的テクストを読みながらディスカッションをする予定です。
 なお、受講者には、発表とディスカッションへの積極的な参加を求めます。
オフィスアワー 水曜日 13時00分〜14時30分
参考図書 菅谷明子『メディア・リテラシー』(岩波新書 2000年)
藤平芳紀『視聴率の謎にせまる』(ニュ−トンプレス 1999年)
碓井広義『テレビの教科書』(PHP新書 2003年)
その他、個別のトピックに関連して、授業中に紹介します。

  • 18 応用言語技術論 B
科目番号(授業コード) 18(授業コード 300270)
授業科目 応用言語技術論 B
Language and Technology
担当教員 斉藤 渉
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 メディアと社会(2): 理論的枠組と歴史的考察
授業概要及び授業計画  前期の内容を引き継ぎながら、メディアについて、より広い観点から考察します。社会とメディアが互いに条件づけ合うとすれば、社会の歴史的変化とメディアの歴史的変化の間にも、何らかの相関関係があると考えられます。
 このような視点から、メディアの主要形態の変遷に関する理論的枠組を紹介するとともに、活字メディアの優位が確立した時代環境として18世紀のヨーロッパをとりあげます。特に、公共性の理念が果たした役割と、国民国家の中枢機関として大学が占めた地位について、テクストを踏まえながら、歴史的考察を行なうことが狙いです。前期と同様に、受講者には、発表とディスカッションへの積極的な参加を求めます。
オフィスアワー 水曜日 13時00分〜14時30分
参考図書 齋藤純一『公共性』(岩波書店 2000年)
市川昭午『未来形の大学』(玉川大学出版部 2001年)
カント『啓蒙とは何か 他四篇』(岩波文庫 1985年)
ベンヤミン『複製技術時代の芸術』(晶文社クラシックス 1999年)
その他、個別のトピックに関連して、授業中に紹介します。

19 電子化言語資料論

  • 19 電子化言語資料論A
科目番号(授業コード) 19−1(授業コード300271)
授業科目 電子化言語資料論A
Corpus Linguistics
担当教員 岩根 久
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 電子化言語資料処理と情報発信
授業概要及び授業計画  自らが作成した資料のみならず、ネット上には研究に利用可能な多種の資料が存在している。それらの資料を有効に利用するためには,収集する技術、収集した資料を処理する技術、また新たな発信に向けて加工する技術が必要になってくる。
 この授業では,基礎的な方法論として、汎用ツールであるMirosoft Officeの活用をはじめとし、言語処理によく利用されるスクリプト言語SED,AWK,並びにPerl、また統計処理言語としてのRを中心に学習する。
 授業では常時パソコンを使用する。パソコン利用に関する前提知識は特に必要としないが、ワープロ等による文書作成の経験が少しでもある方が望ましい。
オフィスアワー 毎週火曜日2限目(10時30分〜12時)
参考図書 A.V.エイホー他(2004)『プログラミング言語AWK』新紀元社
W. N. Venables, D. M. Smith (2002): An Introduction to R, Network Theory Ltd


  • 19-1 電子化言語資料論B
科目番号(授業コード) 19−1(授業コード 300272)
授業科目 電子化言語資料論B
Corpus Linguistics
担当教員 岩根 久
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 電子化言語資料処理と情報発信
授業概要及び授業計画  自らが作成した資料のみならず、ネット上には研究に利用可能な多種の資料が存在している。それらの資料を有効に利用するためには,収集する技術、収集した資料を処理し研究に利用する技術、また新たな発信に向けて加工する技術が必要になってくる。
 この授業では、自らの研究・調査の成果をどのような形で発信すればよいかの技術を汎用ツールであるMirosoft Officeの活用をはじめとし、htmlとjavascriptの学習を中心に具体的に習得する。
 授業では常時パソコンを使用する。パソコン利用に関する前提知識は特に必要としないが、ワープロ等による文書作成の経験が少しでもある方が望ましい。またゲストスピーカとして専門家をお招きし,情報利用の技術についの講演をしていただく予定にしている。
オフィスアワー 毎週火曜日2限目(10時30分〜12時)
参考図書 大藤 幹,半場 方人(2001)『詳解 HTML&CSS&JavaScript辞典』秀和システム

  • 19-2 電子化言語資料論A
科目番号(授業コード) 19−2(授業コード 300273)
授業科目 電子化言語資料論A
Corpus Linguistics
担当教員 田畑 智司
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 コーパス言語学の理論と実践 I
授業概要及び授業計画  2005年度前期は、コーパス編纂(テクストのサンプリング、アノテーション<品詞タグや文書構造タグの埋め込み>)、言語情報の抽出やパターン解析(検索アルゴリズム,統計処理・数量化)等、コーパス言語学の諸問題を論じた概説書やモノグラフを批判的に読む。受講生による文献解題のプレゼンテーションと並行して、British National CorpusやLOB、Brown、FLOB、Frown等の各種コーパスを用いてコンピュータ上での言語処理の実践も行いたい。
 なお、授業におけるプレゼンテーションは、AppleのKeynote、あるいはMicrosoftのPowerPoint等を用いて行ってもらう。(これらのプレゼンテーション用のソフトウェアやコーパスの使用経験は問わない。発表を通していずれ慣れていくことになるであろうから。)
オフィスアワー 火曜日 13時〜14時30分(あらかじめアポイントメントを取って下さい)
参考図書 Biber, D., Conrad, S. and R. Reppen, Corpus Linguistics: Investigating language structure and use (Cambridge UP).
Kennedy, G., An Introduction to Corpus Linguistics (Longman).
Meyer, C., English Corpus Linguistics: An introduction (Cambridge UP).
齊藤俊雄ほか編, 『英語コーパス言語学:基礎と実践 改訂新版』(研究社).
雑誌:Computers and the Humanities (Kluwer); International Journal of Corpus Linguistics (John Benjamins); Literary and Linguistic Computing (Oxford UP).

  • 19-2 電子化言語資料論B
科目番号(授業コード) 19−2(授業コード 300274)
授業科目 電子化言語資料論B
Corpus Linguistics
担当教員 田畑 智司
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 コーパス言語学の理論と実践 II
授業概要及び授業計画  2005年度後期はコーパス言語学の応用に主眼を置く。Register variationやテキスト類型論、文体統計学など、事例研究のプレゼンテーションを中心に演習を行う。また、それと並行して様々なコーパスを題材にコンピュータ上での言語処理の実践も行いたい。
 なお、前期と同じく、授業におけるプレゼンテーションは、AppleのKeynote、あるいはMicrosoftのPowerPoint等を用いて行ってもらう。(これらのプレゼンテーション用のソフトウェアやコーパスの使用経験は問わない。発表を通していずれ慣れていくことになるであろうから。)
オフィスアワー 火曜日 13時〜14時30分(あらかじめアポイントメントを取って下さい) 
参考図書 Biber, D., Conrad, S. and R. Reppen, Corpus Linguistics: Investigating language structure and use (Cambridge UP).
Kennedy, G., An Introduction to Corpus Linguistics (Longman).
Meyer, C., English Corpus Linguistics: An introduction (Cambridge UP).
齊藤俊雄ほか編, 『英語コーパス言語学:基礎と実践 改訂新版』(研究社).
雑誌:Computers and the Humanities (Kluwer); International Journal of Corpus Linguistics (John Benjamins); Literary and Linguistic Computing (Oxford UP).

20 文献資料技術論

  • 20-1 文献資料技術論A
科目番号(授業コード) 20−1(授業コード 300275) 
授業科目 文献資料技術論A
Data Analysis of Documents
担当教員 大森 文子
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 認知言語学による文献資料分析法を学ぶ(1)
授業概要及び授業計画  認知言語学は、言語を人間の精神活動との関連で探究する分野である。この授業では、認知言語学の基本概念と理論的枠組を学び、さまざまな文献資料を認知言語学の方法論を用いて分析する技術を習得することを目標とする。テキストとして『認知言語学への招待(シリーズ認知言語学入門第1巻)』(辻幸夫編、大修館書店、2003年)を用い、演習形式で授業を進める。
 前期は特に、与えられた文献資料がどのような認知メカニズムに基づくものであるのかを見抜く鋭敏な言語感覚を養うことを目指し、適切な手法で分析する訓練を行う。受講生諸氏の主体的な参加、積極的な議論を希望する。
オフィスアワー 木曜日 10時30分〜12時00分
参考図書 『認知言語学の基礎』河上誓作編著、研究社、1996.
『認知言語学キーワード事典』辻幸夫編、研究社、2002.
『認知意味論(シリーズ認知言語学入門3)』松本曜編、大修館書店、2003.
『ことばの認知空間』山梨正明著、開拓社、2004.

  • 20-1 文献資料技術論B
科目番号(授業コード) 20−1(授業コード 300276) 
授業科目 文献資料技術論B
Data Analysis of Documents
担当教員 大森 文子
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 認知言語学による文献資料分析法を学ぶ(2)
授業概要及び授業計画  前期に引き続き、文献資料を認知言語学の方法論により分析する技術を磨いてゆく。特に後期には、カテゴリー化、イメージスキーマ、比喩的思考など、前期に学習した認知言語学のさまざまな諸概念のなかから受講生が各自興味をもったものを研究テーマとして選ぶ。分析対象となりうる文献資料には、小説、随筆、戯曲、詩などの文学テキスト、辞典、現代語コーパスなど、さまざまなものがある。電子テキストも含めたこれら文献資料を研究対象として、各自が自由に用例を収集、分析、考察し、認知と言語の関係について独自の理論を構築することを目標とする。この授業での演習が、受講生諸氏の視野を広げ、ひいては各自の目指す言語文化学研究の深まりに寄与することを期待したい。
オフィスアワー 金曜日 10時30分〜12時00分
参考図書 『認知意味論―言語から見た人間の心』G.レイコフ著、池上嘉彦・河上誓作他訳、紀伊國屋書店、1993.
『文化と発想とレトリック』巻下吉夫・瀬戸賢一著、研究社出版、1997.
『認知コミュニケーション論(シリーズ認知言語学入門6)』大堀壽夫編、大修館書店、2004.


  • 20-2 文献資料技術論A
科目番号(授業コード) 20−2 (授業コード 300277 ) 
授業科目 文献資料技術論A
Data Analysis of Documents
担当教員 坂内 千里
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 中国目録学基礎?
授業概要及び授業計画  昨年度は、『中国目録学』に沿って、中国の書籍に関する学問全般を概観した。今年度は、『隋書経籍志詳攷』(汲古書院、1995)「解説」に沿って、『隋書』「経籍志」までの書籍の歴史を、より詳細に見てゆく。
 講義形式を主にするか演習形式を主にするかは、受講者の基礎知識等にも関係があるため、最初の講義時に相談の上、決定する。「解説」は日本語で書かれているが、適宜引用されている原文を読むので、初歩的な中国語又は漢文の素養があることが望ましい。
オフィスアワー 月曜日 12時30分〜13時30分
参考図書 清水茂 『中国目録学』(1991年、筑摩書房)

  • 20-2 文献資料技術論B
科目番号(授業コード) 20−2 (授業コード 300278) 
授業科目 文献資料技術論B
Data Analysis of Documents
担当教員 坂内 千里
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 中国目録学基礎?
授業概要及び授業計画  引き続き、『隋書経籍志詳攷』(汲古書院、1995)「解説」に沿って、『隋書』「経籍志」までの書籍の歴史を見てゆく。「解説」の後は、「總序」及び経部小学類を中心に『隋書』「経籍志」を読み進める。既に詳細な訳注があるので、初心者でも問題は余りないはずである。
 時間的余裕があれば、現在行っている『説文解字繋傳』のデータベース化を素材として、古い文献をコンピュータで扱う問題点などについても考えてゆきたい。
オフィスアワー 月曜日 12時30分〜13時30分
参考図書

  • 20-3 文献資料技術論A
科目番号(授業コード) 20−3 (受業コード300279)
授業科目 文献資料技術論A
Data Analysis of Documents
担当教員 渡辺 秀樹
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 英訳聖書講読と参考文献資料収集方法
授業概要及び授業計画  英訳聖書中で最も大きく永続的影響を英語に及ぼした TheAuthorized Version of the English Bible『欽定(英)訳聖書』(1611) の新約初めの書『マタイ伝』を初めから精読しながら、英語の日常語に入り込んだ聖書由来の熟語や定型句についての知識を深め、テキストに見られるレトリック、特にメタファーに使用に注目して解説を行なう。
 基本テキストは初版写真版の配布コピーとし、現代活字に転写したPollard版、欽定訳流布版、欽定訳に先行するWilliam Tyndaleの新約聖書初版 (1526) と第2版 (1534) の英文の比較も行なう。前期には、特に、聖書の英語研究に必要な文献、参考書、辞書類を毎回紹介し、それらの積極的な参照を学生に促す。また昨年に引き続き、西洋文学・図象学の基礎知識習得を目指し、聖書テキストの挿絵の分析の受講学生に担当させる。
オフィスアワー 金曜日 10時50分〜12時まで
参考図書 永嶋大典著 『英訳聖書の歴史』 研究社
苅部恒徳・他著 『徹底解明 欽定英訳聖書初版 マタイ福音書』 研究社
市河三喜著 『聖書の英語』 研究社 (第一篇「マタイ傳の研究」の部分)
中丸明 『絵画で読む聖書』 新潮文庫

  • 20-3 文献資料技術論B
科目番号(授業コード) 20−3(受業コード300280)
授業科目 文献資料技術論B
Data Analysis of Documents
担当教員 渡辺 秀樹
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 英訳聖書とメディア
授業概要及び授業計画  前期の演習内容を基に『欽定(英)訳聖書』の旧約の最初の書『創世記』を初めから精読していく。後期には特に、電子化されてCDで利用できる聖書関係資料、聖書関係サイトを毎回紹介し、参加者の積極的な利用と利用方法の検討も演習の項目として取り入れる。
 また後期にはジャーナリズム英語での聖書由来の表現の使用傾向について随時講義を行い、TIMEやNEWSWEEKなどのニュース雑誌の記事の分析も受講学生に担当させる。
オフィスアワー 月曜日 10時50分〜12時
参考図書 橋本功著 『聖書の英語とヘブライ語法』 英潮社
斉藤国治訳 『欽定訳聖書の文学的系譜』 中央書院

  • 20-4 文献資料技術論A
科目番号(授業コード) 20−4 (授業コード 300281)
授業科目 文献資料技術論A
Date Analysis of Documents
担当教員 S. Boyd
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 Reference materials: theory and practice
授業概要及び授業計画 This course will look at the interface between lexicography (chiefly English monolingual and English/Japanese) on the one hand, and the actual use made of dictionaries on the other. I shall adopt a seminar style in which participants should feel free to contribute to discussion, with regular attendance, preparation and follow-up expected -- details to depend on numbers, interests & abilities.
オフィスアワー 月曜日12時〜13時
参考図書 Will be discussed in class

  • 20-4 文献資料技術論B
科目番号(授業コード) 20−4 (科目コード 300282)
授業科目 文献資料技術論B
Date Analysis of Documents
担当教員 S. Boyd
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 Reference materials: theory and practice(2)
授業概要及び授業計画 I anticipate that various themes will have emerged from discussions in the first semester and that we shall pursue these in the second. I shall endeavour to take into account the wishes and expectations of those participating.
オフィスアワー 金曜日12時〜13時
参考図書 As for first semester


21 応用マルチメディア論

  • 21-1 応用マルチメディア論A
科目番号(授業コード) 21−1(授業コード 300283) 
授業科目 応用マルチメディア論A
Applied Studies in Multimedia
担当教員 仙葉 豊
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 フィルム・ジャンル論研究A
授業概要及び授業計画  映画におけるステレオタイプを中心的なテーマとする。ハリウッド映画によく見られるように、西部劇や探偵映画などさまざまな「ジャンル映画」に特徴的なステレオタイプについて考察していくこととする。
 テキストは
Film Genre Reader III. Edited by Barry Keith Grant. University of Texas Press,2003.
である。 このテキストは代表的なフィルム・ジャンル論を30ほど集めたものである。授業にあたっては、毎時間1つの論文を読みながら、内容の把握とそれについてのディスカッションを行っていく。随時議論に関係のある映画を見ながら、議論に深みを与えていきたい。映画だけでなく、テレビのシリーズ物などにみられるステレオタイプな映像表現をも研究の対象としていきたい。陳腐なテーマや登場人物や台詞などがなぜ商業的に成功しているのか考えたい。前期では、テキスト前半部の15本の英語論文を読んでいく。英語力の向上も目標の1つと考える。
オフィスアワー 水曜日 14時50分〜16時20分
参考図書 加藤幹郎 『映画ジャンル論』 (平凡社)1996年

  • 21-1 応用マルチメディア論B
科目番号(授業コード) 21−1(授業コード 300284)
授業科目 応用マルチメディア論B
Applied Studies in Multimedia
担当教員 仙葉 豊
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 フィルム・ジャンル論研究B
授業概要及び授業計画  映画におけるステレオタイプを中心的なテーマとする。ハリウッド映画によく見られるように、西部劇や探偵映画などさまざまな「ジャンル映画」に特徴的なステレオタイプについて考察していくこととする。
 テキストは
Film Genre Reader III . Edited by Barry Keith Grant. University of Texas Press,2003.
である。 このテキストは代表的なフィルム・ジャンル論を30ほど集めたものである。授業にあたっては、毎時間1つの論文を読みながら、内容の把握とそれについてのディスカッションを行っていく。随時議論に関係のある映画を見ながら、議論に深みを与えていきたい。映画だけでなく、テレビのシリーズ物などにみられるステレオタイプな映像表現をも研究の対象としていきたい。陳腐なテーマや登場人物や台詞などがなぜ商業的に成功しているのか考えたい。後期では、テキスト後半部の15本の英語論文を読んでいく。英語力の向上も目標の1つと考える。
オフィスアワー 水曜日 14時50分〜16時20分
参考図書 加藤幹郎 『映画ジャンル論』 (平凡社)1996年

  • 21-2 応用マルティメディア論A
科目番号(授業コード) 21−2(授業コード300285)
授業科目 応用マルティメディア論A
Applied Studies in Multimedia
担当教員 ディボフスキー アレクサンドル
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 ロシア文化のテキスト・ロシア文化のコード:映画芸術作品からロシア語のマルティメディア教材まで
授業概要及び授業計画  ロシアの社会文化的状況を背景にモスクワ映画祭、「キノターウル」ソーチ映画祭などロシア映画祭や国際映画際で賞に飾られたロシアの傑作映画をロシア文化のテキストとして分析し、ロシア語に関わるバーチャル・リアリティやロシアにおけるマルティメディア事情、特にロシア語マルティメディア教材を話題にする。(テキストはロシア語:Yu.Lotman,Vyach.Ivanovなど)
オフィスアワー 月曜日 16時30分〜17時30分
参考図書 授業中に指示する

  • 21-2 応用マルティメディア論B
科目番号(授業コード) 21−2(授業コード300286) 
授業科目 応用マルティメディア論B
Applied Studies in Multimedia       
担当教員 ディボフスキー アレクサンドル
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 ロシア文化のテキスト・ロシア文化のコード:映画芸術作品からロシア語のマルティメディア教材まで
授業概要及び授業計画  ロシアの社会文化的状況を背景にモスクワ映画祭、「キノターウル」ソーチ映画祭などロシア映画祭や国際映画際で賞に飾られたロシアの傑作映画をロシア文化のテキストとして分析し続ける。
オフィスアワー 月曜日 15時30分〜16時30分
参考図書 授業中に指示する

  • 21-3 応用マルチメディア論A
科目番号(授業コード) 21−3(授業コード 300287)
授業科目 応用マルチメディア論A
Applied Studies in Multimedia
担当教員 岩居 弘樹
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 プレゼンテーションの技法について
授業概要及び授業計画  コンピュータを用いた文書作成やプレゼンテーションは、論文やレポート作成、研究発表、さらには教育の現場では不可欠の技能となりつつある。しかし、基本的な文字の入力はできても、図や写真を入れたり、思った通りにレイアウトしたりという部分で行き詰まることが多い。またプロジェクタを使いながらプレゼンテーションを使用と思っても、実際にどのように準備すれば良いのか、どのような問題が起こりうるのかということ体系的に学ぶ場は少ないと思われる。
 この授業では、Word・ Excel・PowerPoint を使って論文・レポートの作成技法やプレゼンテーションの実習を行う。コンピュータの操作、ソフトウェアの使い方だけでなく、情報検索、データのやり取り、プロジェクタを実際に使用したプレゼンテーションなども行い、様々な失敗・トラブルを経験しながら、プレゼンテーションの技法を学ぶことを目標とする。
オフィスアワー 金曜日 13時30分〜14時30分
参考図書

  • 21-3 応用マルチメディア論B
科目番号(授業コード) 21−3(授業コード300288)
授業科目 応用マルチメディア論B
Applied Studies in Multimedia
担当教員 岩居 弘樹
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 プレゼンテーションの技法について
授業概要及び授業計画  応用マルチメディア論Aの内容を受けて、さらに高度な技術を身につけ、思い通りのレイアウト、スライド作成などを行うことができるように実習を続ける。また、音声や動画などを利用した発表資料を作成するための技術についても実習を行う。
ここでも、様々なトラブルや失敗を経験し、それらを解決ながら学習を進めていきたい。
オフィスアワー 金曜日 13時30分〜14時30分
参考図書

  • 21-4 応用マルチメディア論A
科目番号(授業コード) 21−4 (授業コード 300289) 
授業科目 応用マルチメディア論A
Applied Studies in Multimedia A
担当教員 細谷 行輝
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 マルチメディアを利用した e-Learning(電子学習) の可能性
授業概要及び授業計画  大阪大学における外国語教育改革の大きな柱の一つとして、CALL(コンピュータ支援言語教育システム)の活用があるが、さらなる発展形として、現在、時間と場所の制約を受けずに教育・学習の可能な e-Learning (電子学習)の導入を試みている。
本授業では、文系の研究者を目指す者が、それぞれの専門領域で、いかに効率的に e-Learning を実践できるか、そのノウハウを教示する。具体的には、e-Learning を成立させる、1)優れたマルチメディア教材(特に外国語学習関連の教材)、2)WEB対応授業支援システム、の二点から、その実態を把握するとともに、実戦的な運用方法について検討する。
オフィスアワー 水曜日 11時〜12時
参考図書

  • 21-4 応用マルチメディア論B
科目番号(授業コード) 21−4 (授業コード 300290)
授業科目 応用マルチメディア論B
Applied Studies in Multimedia
担当教員 細谷 行輝
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 人間の記憶を支えるユビキタス文化の可能性
授業概要及び授業計画  日本の政府は、21世紀、ユビキタス(ラテン語に由来して「偏在的な」の意味)社会の構築に力を注いでいるが、一般国民には、この「ユビキタス」という言葉が馴染んではいないようで、「ユビキタス、説明読んでて、イビキ出す」という川柳まで出回っている。
 本授業では、退化し、衰退の一途を辿りつつある人間の記憶の復権を目指し、ユビキタス社会という観点から、コンピュータがどのように支援しうるか、その可能性を探るとともに、実際に有効なシステムの構築を試みる。
オフィスアワー 水曜日 11時〜12時
参考図書

 6.現代超域文化論講座

22 現代超域文化論

  • 22-1 現代超域文化論A
科目番号(授業コード) 22−1 (授業コード 300291)
授業科目 現代超域文化論A
Interdisciplinary Cultural Studies
担当教員 木村 茂雄
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 ポストコロニアル理論の射程――ホーミ・バーバ
授業概要及び授業計画  現代の超域的な言語文化を考えるうえで、「ポストコロニアル」という思考法は不可欠なものといえるだろうが、しかし近年、ハート / ネグリの『帝国』(2001)のように、グローバリゼーション時代におけるその有効性を疑問視する声も挙がっている。前期は、その『帝国』で攻撃対象となったホーミ・バーバ(Homi K. Bhabha)の理論をあえて取り上げ、「ポストコロニアル」という問題設定の射程について考えていきたい。バーバは、『オリエンタリズムで』で有名なサイードの批判的後継者として最も重要な理論家の一人だが、その難解さをもっても知られる。英語の原文を演習形式で読むが、少なくとも最初は、ポストコロニアル理論の入門的な部分も確認しながらできるだけ丁寧に進めていきたい。参考図書はポストコロニアル理論に関するスタンダードな入門書。
オフィスアワー 木曜日 10時30分〜12時
参考図書 アーニャ・ルーンバ『ポストコロニアル理論入門』吉原ゆかり訳、松柏社
 [Ania Loomba, Colonialism / Postocolonialis,Routledge, 1998]

  • 22-1 現代超域文化論B
科目番号(授業コード) 22―1 (授業コード 300292)   
授業科目 現代超域文化論B
Interdisciplinary Cultural Studies
担当教員 木村 茂雄
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 ポストコロニアル文学の射程――J.M.クッツェー
授業概要及び授業計画  前期の関心を引き継ぎつつ、南アフリカの作家で2003年のノーベル文学賞を受賞した、J.M.クッツェー(J.M. Coetzee)の英語小説を検討していきたい。今のところ、アパルトヘイト終了後の南アフリカ社会に取材したDisgrace (2000) を取り上げる予定。植民地時代からポストコロニアル時代へという、世界の大半の地域における大きな流れのなかで、南アフリカは色々な意味で例外的な存在といえるが、1993年のアパルトヘイトの廃止は、この国のポストコロニアル時代の本格的な始まりといえなくもない。それだけにクッツェーの作品には、人種、階級、ジェンダーの問題などが複雑に絡み合う現代のポストコロニアル状況が凝縮的に表わされている。原書を用いての演習形式。参考図書は、ポストコロニアル文学に関する総合的な案内書。
オフィスアワー 木曜日 13時30分〜14時30分
参考図書 木村茂雄編『ポストコロニアル文学の現在』(晃洋書房、2004年)
ビル・アッシュクロフト他『ポストコロニアルの文学』木村茂雄訳、青土社 [Bill Ashcroft ei al., The Empire Write Back, Routledge, 1989]

  • 22-2 現代超域文化論A
科目番号(授業コード) 22−2 (授業コード 300293) 
授業科目 現代超域文化論A
Interdisciplinary Cultural Studies
担当教員 伊勢 芳夫
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 帝国主義時代の人種表象について
授業概要及び授業計画 (1)授業概要
18世紀から20世紀にかけて、ヨーロッパ列強諸国は世界の覇者として、これまでのいかなる民族もなしえなかった規模と緻密さでもって、政治・軍事・文化的影響力を世界のほとんどの地域に及ぼしたのであった。しかしながら、それは単に領土や経済体制の拡大のみに留まらず、知的領域の拡大、つまり「白人」の認識世界に世界を取り込み言語化していくプロセスでもあり、その産物として、旅行記、探検記、報道、博物学や文化人類学等の論文、そして異文化社会・異文化接触を描く小説が生産されていったのである。
当授業では、非西欧諸国がいかに西欧の言説に組み込まれていったか、あるいは、「非白人」がいかに表象されていったかを考察していく。
(2)授業計画
扱うテーマ: 黒人表象の理論と分析  テキスト: 随時、プリント配布(英語と日本語)
(3)授業方法
講義と演習
オフィスアワー 水曜日 14時〜15時
参考図書 Aim&eacute; C&eacute;saire, Discourse on Colonialism Frantz Fanon, Black Skin, White MasksRobert J. C. Young, Colonial Desire

  • 22-2 現代超域文化論B
科目番号(授業コード) 22−2(授業コード300294) 
授業科目 現代超域文化論B
Interdisciplinary Cultural Studies
担当教員 伊勢 芳夫
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 帝国主義時代の人種表象について
授業概要及び授業計画 (1)授業概要
18世紀から20世紀にかけて、ヨーロッパ列強諸国は世界の覇者として、これまでのいかなる民族もなしえなかった規模と緻密さでもって、政治・軍事・文化的影響力を世界のほとんどの地域に及ぼしたのであった。しかしながら、それは単に領土や経済体制の拡大のみに留まらず、知的領域の拡大、つまり「白人」の認識世界に世界を取り込み言語化していくプロセスでもあり、その産物として、旅行記、探検記、報道、博物学や文化人類学等の論文、そして異文化社会・異文化接触を描く小説が生産されていったのである。
当授業では、非西欧諸国がいかに西欧の言説に組み込まれていったか、あるいは、「非白人」がいかに表象されていったかを考察していく。
(2)授業計画
扱うテーマ: 黄色人表象の理論と分析  テキスト: 随時、プリント配布(英語と日本語)
(3)授業方法
講義と演習
オフィスアワー 月曜日 13時〜14時
参考図書 Aim&eacute; C&eacute;saire, Discourse on Colonialism Frantz Fanon, Black Skin, White Masks Robert J. C. Young, Colonial Desire

  • 22-3 現代超域文化論A
科目番号(授業コード) 22−3
授業科目 現代超域文化論A
Interdisciplinary Cultural Studies
担当教員 水野 博子
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目
授業概要及び授業計画


         休講



オフィスアワー  
参考図書  

  • 22-3 現代超域文化論B
科目番号(授業コード) 22―3   
授業科目 現代超域文化論B
Interdisciplinary Cultural Studies
担当教員 水野 博子
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目    
授業概要及び授業計画


         休講



オフィスアワー  
参考図書

23 ジェンダー論

  • 23 ジェンダー論A

科目番号(授業コード) 23(授業コード 300295) 
授業科目 ジェンダー論A
Gender Studies
担当教員 Gerry Yokota
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 Topics in Language, Culture and Gender
授業概要及び授業計画 With twelve provocative essays by leading scholars such as Nancy Hartsock and Judith Butler on critical issues such as power, pleasure, and freedom, this anthology offers a wide range of starting points for students to consider how feminist methodology might enhance their research in various aspects of language and culture. Supplementary readings and discussions may be in English and/or Japanese.
オフィスアワー Tuesdays 12-1. Appointments are best made in advance to avoid double bookings.
gyokota@lang.osaka-u.ac.jp
参考図書 Text: Feminist Interpretations of Michel Foucault, edited by Susan J. Hekman (Pennsylvania State University Press, 1996)

  • 23 ジェンダー論B
科目番号(授業コード) 23 (授業コード 300296) 
授業科目 ジェンダー論B
Gender Studies
担当教員 Gerry Yokota
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 Topics in Language, Culture and Gender
授業概要及び授業計画 We will continue to read essays from the Hekman anthology and begin applying them to specific texts of your choice.
オフィスアワー Tuesdays 12-1. Appointments are best made in advance to avoid double bookings.
gyokota@lang.osaka-u.ac.jp
参考図書 Text: Feminist Interpretations of Michel Foucault, edited by Susan J. Hekman (Pennsylvania State University Press, 1996)

24 現代文化メディア論

  • 24-1 現代文化メディア論A
科目番号(授業コード) 24−1(授業コード 300297)
授業科目 現代文化メディア論A
Media Studies in Language and Culture
担当教員 北村 卓
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 物語消費とメディア
授業概要及び授業計画  われわれは、日々「物語」を消費している。それは、小説や映画、ドラマ、マンガなど、いわゆる物語ジャンルに属するものにとどまらない。モノを記号として消費する際にも、物語の消費は密接に関与している。モノを買うという行為は物語を消費するためである、といっても過言ではないだろう。現代社会においては、こうした物語への欲望を喚起する装置として、さまざまなメディアが介在している。このような観点から、物語消費とメディアの相関についての検討を、講義形式と演習形式を織り交ぜて行う。
オフィスアワー 金曜日 13時30分〜14時30分
参考図書 授業中に指示する。

  • 24-1 現代文化メディア論B
科目番号(授業コード) 24−1(授業コード 300298)
授業科目 現代文化メディア論B
Media Studies in Language and Culture
担当教員 北村 卓
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目物語消費とメディア
授業概要及び授業計画  前期で検討した内容をふまえた上で、物語消費とメディアに関する具体例の分析を、発表形式を中心にしてすすめる。
オフィスアワー 金曜日 13時30分〜14時30分
参考図書 授業中に指示する。

  • 24-2 言語文化メディア論A
科目番号(授業コード) 24−2 (授業コード 300299)
授業科目 言語文化メディア論A
Media Studies in Language and Culture
担当教員 山本 佳樹
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 戦後のドイツ映画(4)―再統一後の映画 1―
授業概要及び授業計画  戦前のドイツ映画(1)・(2)、戦後のドイツ映画(1)・(2)・(3)を受けた、ドイツ映画の歴史を辿るシリーズの第6回。
本年度は再統一後のドイツ映画を特集し、作品を具体的に鑑賞・分析しつつ、その傾向を探っていく。第1学期は『ラン・ローラ・ラン』(1998)などに代表される1990年代の映画を中心に取りあげる予定である。またドイツの最新の映画事情も随時紹介したい。
授業では1つの作品を2週間で扱う。まず映像メディア演習室(ミニ・シネマ)で映画を鑑賞し(第1週)、参加者によるディスカッションを行なう(第2週)。ディスカッションは、あらかじめ決められた担当者がビデオや文献を十分に研究したうえで報告をし、それに基づいて意見を交換するゼミ形式である。
オフィスアワー 水曜日 15時00分〜16時00分
参考図書 授業中に適宜指示する。

  • 24-2 言語文化メディア論B
科目番号(授業コード) 24−2 (授業コード 300300) 
授業科目 言語文化メディア論B
Media Studies in Language and Culture
担当教員 山本 佳樹
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 戦後のドイツ映画(4)―再統一後の映画 2―
授業概要及び授業計画  戦前のドイツ映画(1)・(2)、戦後のドイツ映画(1)・(2)・(3)を受けた、ドイツ映画の歴史を辿るシリーズの第6回。
本年度は再統一後のドイツ映画を特集し、作品を具体的に鑑賞・分析しつつ、その傾向を探っていく。第2学期は『グッバイ・レーニン』(2003)などに代表される2000年以降の映画を中心に取りあげる予定である。またドイツの最新の映画事情も随時紹介したい。
 授業では1つの作品を2週間で扱う。まず映像メディア演習室(ミニ・シネマ)で映画を鑑賞し(第1週)、参加者によるディスカッションを行なう(第2週)。ディスカッションは、あらかじめ決められた担当者がビデオや文献を十分に研究したうえで報告をし、それに基づいて意見を交換するゼミ形式である。
オフィスアワー 水曜日 13時00分〜14時00分
参考図書 授業中に適宜指示する。

25 現代社会文化ダイナミクス論

  • 25-1 現代社会文化ダイナミクス論A
科目番号(授業コード) 25−1 (授業コード 300301) 
授業科目 現代社会文化ダイナミクス論A
Contemporary Cultural Dynamics
担当教員 大村 敬一
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 先住民をめぐる問題:グローバル化と文化多様性について考える
授業概要及び授業計画  グローバル化が進みつつも、新たなナショナリズムが世界各地に現れる今日の世界の諸問題について、「先住民」をキーワードに考える。「先住民」、「先住民族」とは何かという基本的な問題をはじめ、 先住民をめぐる問題の歴史的な背景とその現状、先住民の言語と文化に対する国民国家の政策、国民国家と先住民の関係をめぐる問題などについて多面的に考察し、その考察から、グローバル化とナショナリズムが並行して進行する今日の世界の問題を浮き彫りにする。
オフィスアワー 水曜日 18時〜
参考図書 『文化人類学05:先住民の世界』(本多・葛野・大村編、放送大学出版局)
『野生の誕生』(スチュアート編、世界思想社)

  • 25-2 現代社会文化ダイナミクス論B
科目番号(授業コード) 25−2(授業コード 300302)
授業科目 現代社会文化ダイナミクス論B
Contemporary Cultural Dynamics     
担当教員 大村 敬一
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 先住民社会と文化人類学
授業概要及び授業計画  前期の「先住民をめぐる問題:グローバル化と文化多様性について考える」の講義内容を踏まえて、先住民をめぐる問題から、私たちが何を学ぶことができるのかを考える。授業は、前期の講義内容を基礎に、参加者の発表を中心に進める。
オフィスアワー 水曜日 6:00pm〜
参考図書 『文化人類学05:先住民の世界』(本多・葛野・大村編、放送大学出版局)
『野生の誕生』(スチュアート編、世界思想社)

  • 25-2 現代社会文化ダイナミクス論A
科目番号(授業コード) 25−2(授業コード 300303)
授業科目 現代社会文化ダイナミクス論A
Contemporary Cultural Dynamics
担当教員 山田 雄三
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 英国カルチュラル・スタディーズの諸概念IV:メディア・リテラシー
授業概要及び授業計画  カルチュラル・スタディーズ(CS)は、最近では「カルスタ」と略して呼ばれるまでに、社会に定着した分野になった感があります。しかし、英国で始められたCSは、この分野の制度的定着を疑いつづけてきました。そのような意識をもって、この授業ではカルチャー諸概念を比較検討しています。
 今年度は、「メディア・リテラシー」を扱います。「IT革命」と呼ばれた情報伝達技術の目覚しい発達は、新たな「読み書き能力」の開発を促す運動をも巻き起こしています。しかし、情報の「受け手」である視聴者がどうしたら能動的な「読み手」になれるのかという問題は、英国のCS史においてさまざまな角度から検討されています。その中で、「リテラシー」という思考枠そのものを疑問視する視点も生まれました。「リテラシー」という問題の射程を、皆さんと一緒に確認したいと思います。前期はまず、英国、カナダ、日本の「メディア・リテラシー論」から始めます。
オフィスアワー 金曜日 12時〜13時
参考図書 山田雄三『感情のカルチュラル・スタディーズ』(開文社、2005年4月)

  • 25-2 現代社会文化ダイナミクス論B
科目番号(授業コード) 25−2(授業コード 300304)
授業科目 現代社会文化ダイナミクス論B
Contemporary Cultural Dynamics    
担当教員 山田 雄三
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 英国カルチュラル・スタディーズの諸概念IV:メディア・リテラシー
授業概要及び授業計画  カルチュラル・スタディーズ(CS)は、最近では「カルスタ」と略して呼ばれるまでに、社会に定着した分野になった感があります。しかし、英国で始められたCSは、この分野の制度的定着を疑いつづけてきました。そのような意識をもって、この授業ではカルチャー諸概念を比較検討しています。
 今年度は、「メディア・リテラシー」を扱います。「IT革命」と呼ばれた情報伝達技術の目覚しい発達は、新たな「読み書き能力」の開発を促す運動をも巻き起こしています。しかし、情報の「受け手」である視聴者がどうしたら能動的な「読み手」になれるのかという問題は、英国のCS史においてさまざまな角度から検討されています。その中で、「リテラシー」という思考枠そのものを疑問視する視点も生まれました。「リテラシー」という問題の射程を、皆さんと一緒に確認したいと思います。後期では、1970年代バーミンガムでのCSから1950年代後半のホガートのリテラシー論まで歴史を遡ります。
オフィスアワー 金曜日 12時〜13時
参考図書 山田雄三『感情のカルチュラル・スタディーズ』(開文社、2005年4月)

 7.言語文化教育論講座

26 言語文化教育論

  • 26-1 言語文化教育論A
科目番号(授業コード) 26−1
授業科目 言語文化教育論A
Education in Language and Culture
担当教員 小口 一郎
単位 A (1学期 ・ 2単位)
講義題目
授業概要及び授業計画


         休講



オフィスアワー  
参考図書

  • 26-1 言語文化教育論 B
科目番号(授業コード) 26−1
授業科目 言語文化教育論B
Education in Language and Culture
担当教員 小口 一郎
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目
授業概要及び授業計画


         休講



オフィスアワー  
参考図書

  • 26-2 言語文化教育論A
科目番号(授業コード) 26−2 (授業コード300305) 
授業科目 言語文化教育論A
Education in Language and Culture
担当教員 日野 信行
単位 A (1学期 ・ 2単位)
講義題目 現代の英語教育への概論
授業概要及び授業計画  大学院の授業では特定のテーマを深く究めることが多いが、広汎な基礎知識をある程度確保することもまた重要であろう。この授業では、教授法や教材をはじめとする英語教育の基礎について概観する。たとえば国際英語や早期英語教育など、今日的な側面に重点を置きたいと考えている。小寺茂明・吉田晴世編『英語教育の基礎知識:教科教育法の理論と実践』(大修館書店, 2005年3月刊行予定)をテキストとして用いる。
オフィスアワー 金曜日 12時〜13時
参考図書 Brown, H. Douglas. 2000. Principles of Language Learning and Teaching (4th ed.), New York: Longman.

  • 26-2 言語文化教育論B
科目番号(授業コード) 26−2 (授業コード 300306) 
授業科目 言語文化教育論B
Education in Language and Culture
担当教員 日野 信行
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 異言語教育・多文化共生教育の諸相
授業概要及び授業計画  第2言語・外国語教育及び多文化共生教育を対象として、受講生各自の研究発表とその内容に関する議論を中心として進める。受講生の将来の国際学会での発表に備え、できるだけ英語による発表及び英語での議論を推進する方向で考えたい。
オフィスアワー 金曜日 12時〜13時
参考図書 Richards, Jack C. & Richard Schmidt. 2002. Longman Dictionary of Language Teaching & Applied Linguistics (3rd ed.), London: Longman.

  • 26-3 言語文化教育論A
科目番号(授業コード) 26−3 (授業コード 300307) 
授業科目 言語文化教育論A
Education in Language and Culture
担当教員 力武 京子
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 IT時代の教育(1) 教師の自己観察・自己評価に基づく教育論 
授業概要及び授業計画  この授業では、さまざまな観点から外国語教育方法を調べ、考え、ディスカッションを行う。現在IT技術だけが目立っている外国語教育でも、依然重要なのは従来の教師と生徒が直接対話するいわば「アナログな」教育方法である.その実現には教師自身が自らの人間的コミュニケーション能力を日々評価しながら、ITを活用しつつもITに支配されない教育手法を確立することが肝要と考える。本科目では、この前提に立った上で、現在注目されているCALLやe-learning をも念頭に置きつつ、ディスカッションを進めて行く。
 使用するテキスト(参考図書欄参照)は、本来外国語教師を志望する学生や現役の外国語教師に対し、外国語の授業において自己観察・自己評価に至る方法を示唆するものである。
オフィスアワー 水曜日 12時15分〜13時
参考図書 Jack C. Richards, Charles Lockhart in Second Language Classrooms, Cambridge University Press

  • 26-3 言語文化教育論B
科目番号(授業コード) 26−3(授業コード 300308) 
授業科目 言語文化教育論B
Education in Language and Culture
担当教員 力武 京子
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 IT時代の教育(1) 教師の自己観察・自己評価に基づく教育論
授業概要及び授業計画  前期に行ったディスカッションを続け、かつ授業シミュレーションも行ってみたい。後期から受講してもハンディはないことをことわっておく。
オフィスアワー 水曜日 12時15分〜13時
参考図書 Jack C. Richards, Charles Lockhart in Second Language Classrooms, Cambridge University Press

  • 26-4 言語文化教育論A
科目番号(授業コード) 26−4(受業コード 300309)
授業科目 言語文化教育論A
Education in Language and Culture
担当教員 大谷 晋也
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 言語文化教育のこれまで
授業概要及び授業計画  近代以降、いわゆる「国民国家」が行ってきた言語文化教育の目的と内容を批判的に検証する。
 日本やフランスなどを例にとりながら、言語文化教育が担い、担わされてきた負の歴史について振り返るとともに、それを正へと転換する方策についてさぐっていきたい。
 同時に、言語文化・言語文化教育、およびその周辺領域に関する時事問題について随時取り扱い、この方面に関する広い視野の形成を目指す。
院生諸氏の調査・発表に期待するとともに、授業中における活発な議論を奨励する。
オフィスアワー 火曜日 14時30分〜15時30分
参考図書 授業中に指示する。

  • 26-4 言語文化教育論B
科目番号(授業コード) 26−4 (受業コード 300310)
授業科目 言語文化教育論B
Education in Language and Culture
担当教員 大谷 晋也
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 言語文化教育のこれから
授業概要及び授業計画  日本を始めとするいくつかの国や地域に焦点を当て、現在行われている言語文化教育を知るとともに、よりよい教育の可能性を探っていく。
 まず、現行の教育の目的と効果、理想と現実について知り、より平等で開かれた社会を目指した言語文化教育がどのようなものであるべきなのかを考えていきたい。同時に、言語文化・言語文化教育、およびその周辺領域に関する時事問題について随時取り扱い、この方面に関する広い視野の形成を目指す。
 院生諸氏の調査・発表に期待するとともに、授業中における活発な議論を奨励する。
オフィスアワー 火曜日 14時30分〜15時30分
参考図書 授業中に指示する。

27 異言語教育方法論

  • 27 異言語教育方法論A
科目番号(授業コード) 27(授業コード 300311)
授業科目 異言語教育方法論A
Methodology in Foreign Language Teaching
担当教員 成田 一
単位 A(1学期・2単位)
講義題目 言語対照研究の外国語教育への応用
授業概要及び授業計画  普遍文法、言語類型といった視点から、日英語を中心に言語の諸局面にみられる構造を対照的に論考し、言語の獲得と喪失、学習やバイリンガリズムなどのメカニズムについても考察するほか、脳における言語処理を最近の脳イメージング研究などによって確認し、学習者の母語を踏まえて英語・日本語教育をどうするべきか実際的に検討する。授業のあり方やカリキュラムの内容についても討議したい。
 授業は講義だけではなく、受講生の専攻に応じたリポートをしてもらい、論文の読み方、発表の仕方についても指導する形で進める。必ずしも専門的な知識は前提としないが、言語全般についての知見を養成するような授業としたい。特に、言語教育に携わる可能性のある学生に受講して欲しい。
オフィスアワー 月曜日 12時10分〜13時
参考図書

  • 27 異言語教育方法論B
科目番号(授業コード) 27(授業コード 300312)
授業科目 異言語教育方法論B
Methodology in Foreign Language Teaching
担当教員 成田 一
単位 B(2学期・2単位)
講義題目 言語対照研究の外国語教育への応用
授業概要及び授業計画  普遍文法、言語類型といった視点から、日英語を中心に言語の諸局面にみられる構造を対照的に論考し、言語の獲得と喪失、学習やバイリンガリズムなどのメカニズムについても考察するほか、脳における言語処理を最近の脳イメージング研究などによって確認し、学習者の母語を踏まえて英語・日本語教育をどうするべきか実際的に検討する。授業のあり方やカリキュラムの内容についても討議したい。
 授業は講義だけではなく、受講生の専攻に応じたリポートをしてもらい、論文の読み方、発表の仕方についても指導する形で進める。必ずしも専門的な知識は前提としないが、言語全般についての知見を養成するような授業としたい。特に、言語教育に携わる可能性のある学生に受講して欲しい。
オフィスアワー 月曜日 12時10分〜13時
参考図書

28 言語表現生態論

  • 28-1 言語表現生態論A
科目番号(授業コード) 28−1(授業コード 300313) 
授業科目 言語表現生態論A
Language and Representation      
担当教員 沖田 知子
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 関連性理論の役割
授業概要及び授業計画  コミュニケーションや認知を司る原理とされる関連性理論の役割について、おもに談話標識を取り上げた文献講読を通して、考えます。受講者分担による文献講読とその後の議論、期末のレポートから、総合的に評価します。
(テクスト)Diane Blakemore(2002), Relevance and Linguistic Meaning— The Semantics and Pragmatics of Discourse Markers, Cambridge University Press.
オフィスアワー 木曜日 10時半〜12時 
参考図書 今井邦彦(2001)『語用論への招待』大修館書店
Sperber & Wilson(1995&sup2;), Relevance: Communication and Cognition, Blackwell.

  • 28-1 言語表現生態論B
科目番号(授業コード) 28−1(授業コード 300314)
授業科目 言語表現生態論B
Language and Representation
担当教員 沖田 知子
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 関連性理論の応用
授業概要及び授業計画  本学期では、関連性理論に関連したさまざまなトピックの文献、また広告、翻訳などの関連性理論が応用されうるさまざまな領域にも目を向けて、文献講読や個人研究発表、その後の議論を通して、関連性理論の可能性を探ります。授業での貢献と期末のレポートで、総合的に評価します。
オフィスアワー 木曜日 10時半〜12時
参考図書 今井邦彦(2001)『語用論への招待』大修館書店
Sperber & Wilson(1995&sup2;), Relevance: Communication and Cognition, Blackwell


  • 28-2 言語表現生態論A
科目番号(授業コード) 28−2(授業コード 300315) 
授業科目 言語表現生態論A
Language and Representation
担当教員 村上スミス・アンドリュー
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 翻訳概説 Translation: A Survey
授業概要及び授業計画 This course is a survey of translation from linguistic, cultural, and practical points of view. The textbook Teaching and Researching Translation examines translation from these various angles, and provides an overview of various research on translation. Benjamin’s essay “The Task of the Translator” provides another view of translation, especially translation of literary works, and will serve as a springboard for discussion of translation and literature.
オフィスアワー 月曜日 2時限 (10:30〜12:00)
参考図書 Basil Hatim (2001), Teaching and Researching Translation (Longman).
Walter Benjamin, “The Task of the Translator.”


  • 28-2 言語表現生態論B
科目番号(授業コード) 28−2 (授業コード 300316)
授業科目 言語表現生態論B
Language and Representation               
担当教員 村上スミス・アンドリュー
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 翻訳概説 Translation: A Survey
授業概要及び授業計画 This course is a survey of translation from linguistic, cultural, and practical points of view. The textbook 『翻訳と異文化』 examines the relationships between language and culture through concrete examples of translation problems in literary works. Steiner’s After Babel contextualizes translation within the traditions of Western philosophy, linguistics, and literature.
オフィスアワー 木曜日 2時限 (10:30〜12:00)
参考図書 北條文緒 (2004) 『翻訳と異文化』 (みすず書房).
George Steiner, After Babel.

29 応用言語学特論

  • 29-1 応用言語学特論A
科目番号(授業コード) 29−1 (授業コード300317)
授業科目 応用言語学特論A
Special Studies in Applied Linguistics
担当教員 岡田 伸夫
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 意味と形のリンキング
授業概要及び授業計画  下記の著書の第8章〜第11章を読み、affectedという意味概念と文法的目的語のリンキングについて考える。
Dixon, R.M.W. (1991) A New Approach to English Grammar, on Semantic Principles, Clarendon Press, Oxford.
授業は、受講生が担当箇所をまとめてきて報告し、その後で議論する方式で行う。
オフィスアワー 金曜日 11時〜12時
参考図書 Pinker, Steven (1989) Learnability and Cognition: The Acquisition of Argument Structure, MIT Press, Cambridge, MA.

  • 29-1 応用言語学特論B
科目番号(授業コード) 29−1 (授業コード300318)
授業科目 応用言語学特論B
Special Studies in Applied Linguistics
担当教員 岡田 伸夫
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 二重目的語構文の獲得
授業概要及び授業計画  下記の論文を読み、二重目的語構文の獲得について考える。
Gropen, Jess, Steven Pinker, Michelle Hollander, Richard Goldberg, and Ronald Wilson (1989) “The learnability and acquisition of the dative alternation in English,”Language 65, 203-257.
授業は、受講生が担当箇所をまとめてきて報告し、その後で議論する方式で行う。
オフィスアワー 金曜日 11時〜12時
参考図書 Pinker, Steven (1989) Learnability and Cognition: The Acquisition of Argument Structure, MIT Press, Cambridge, MA.
Wierzbicka, Anna (1988) The Semantics of Grammar, John Benjamins.

  • 29-2 応用言語学特論A
科目番号(授業コード) 29−2 (授業コード 300319) 
授業科目 応用言語学特論A
Special Studies in Applied Linguistics
担当教員 山下 仁
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 応用言語学の可能性
授業概要及び授業計画  英語圏で応用言語学というと言語習得研究や言語教育をさすようだが、ドイツ語圏では、社会言語学、心理言語学、コンピュータ言語学などを含む、包括的な学問分野として認識されている。日本語ではむしろ英語圏の用法に近く、「外国語教育」や「日本語教育」という名称とセットとなって用いられているようである。そこで、この授業では、まず応用言語学の守備範囲について考えてみたい。次に、参加者の関心や目的に沿った論文を批判的に読んでみる。最後に、言語学がどのような形で応用されているのか、またどのように応用されるべきなのか、その可能性を探る。
*この授業は21世紀COE科目のひとつです。
オフィスアワー 木曜2限(10時30分から12時)
参考図書 ダニエル・ロング・中井精一・宮治弘明(編)『応用社会言語学を学ぶ人のために』世界思想社、2001年

  • 29-2 応用言語学特論 B
科目番号(授業コード) 29−2 (授業コード300320) 
授業科目 応用言語学特論 B
Special Studies in Applied Linguistics
担当教員 山下 仁
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 応用言語学の可能性
授業概要及び授業計画  前期に引き続き、応用言語学の可能性について考えてみる。後期では、より具体的に、ある研究の基盤となる理論や方法論について議論してみたい。理論としては、ポライトネスの考え方やCDAなどを取り上げ、方法論としてはアンケート調査、フィールドワーク、インタビュー調査、観察法など、さまざまな方法論の長所・短所について考え、それぞれの研究にとって、どのような方法がもっとも適切であるかを考察する。
 コミュニケーション能力と言語教育、国語、あるいは方言とポライトネス、日本における多言語社会、外国籍住民にとっての日本語教育と母語教育の問題、政治と言語の相関関係などに関心のある方には参考になるのではないかと思う。
*この授業は21世紀COE科目のひとつです。
オフィスアワー 木曜2限(10時30分から12時)
参考図書 授業中、適宜指示する。

  • 29-3 応用言語学特論A
科目番号(授業コード) 29−3(授業コード 300321)
授業科目 応用言語学特論A
Special Studies in Applied Linguistics
担当教員 西口 光一
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 学習と社会的現実の構成における言語の役割
授業概要及び授業計画  これまでの認知主義的な第二言語習得の見方に代わって、近年第二言語習得をダイアロジカルな観点から見た研究が盛んに行われるようになってきた。本講義では、ダイアロジカルな第二言語習得研究のフレームワークを提示するための基礎として、これまでの第二言語習得研究の底流にある認知主義と実験主義を批判的に検討する。まず始めに、行動主義、認知主義、ダイアロジズムという3つの研究の方法を概観する。次に、従来の第二言語習得研究の流れを紹介し、それらの背景にある学習や習得の見方を明らかにする。最後に、伝達能力(communicative competence)の各種のモデルを提示し、そこに見られる認知主義的な傾向を検討する。教科書として、”A Philosophy of Second Language Acquisition”(Johnson, M.(2004), Yale University Press)を使用する。
*この授業は21世紀COE科目の一つです。
オフィスアワー 木曜日2限
参考図書 ・ 『現実の社会的構成−知識社会学論考』バーガー&ルックマン著、山口節郎訳、新曜社
・ 『あなたへの社会構成主義』ガーゲン著、東村知子訳、ナカニシヤ出版
・ 『社会文化的アプローチの実際』石黒広明編、北大路書房

  • 29-3 応用言語学特論B
科目番号(授業コード) 29−3(授業コード 300322)
授業科目 応用言語学特論B
Special Studies in Applied Linguistics
担当教員 西口 光一
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 学習と社会的現実の構成における言語の役割
授業概要及び授業計画  これまでの認知主義的な第二言語習得の見方に代わって、近年第二言語習得をダイアロジカルな観点から見た研究が盛んに行われるようになってきた。本講義では、ダイアロジカルな第二言語習得の見方の基礎として、まず始めに、革命期ロシアの心理学者ヴィゴツキーの社会文化理論を概観し、続いて同じくソビエトの思想家であるバフチンの言語哲学を見ていく。続いてヴィゴツキーの理論を中心に、上の2者の理論と第二言語学習・習得の関連を検討する。そして、これらの検討と考察を踏まえた上で、ダイアロジカルな観点からの第二言語習得のモデルを提示し、そのモデルと研究及び教育実践との関係について考える。教科書として、”A Philosophy of Second Language Acquisition”(Johnson, M.(2004), Yale University Press)を使用する。
*この授業は21世紀COE科目の一つです。
オフィスアワー 木曜日3限
参考図書 ・ 『現実の社会的構成−知識社会学論考』バーガー&ルックマン著、山口節郎訳、新曜社
・ 『あなたへの社会構成主義』ガーゲン著、東村知子訳、ナカニシヤ出版
・ 『社会文化的アプローチの実際』石黒広明編、北大路書房

  • 29-4 応用言語学特論A
科目番号(授業コード) 29−4(授業コード 300323) 
授業科目 応用言語学特論A
Special Studies in Applied Linguistics
担当教員 難波 康治
単位 A(1学期 ・ 2単位)
講義題目 第二言語習得論の展開(1)
授業概要及び授業計画  近年、多言語社会が意識されるに従って、第二言語習得研究の理論的背景や、その対象とする対象も多様になってきている。この授業では、第二言語習得論のこれまでの進展について系統的に振り返るとともに、現在、何が問題となっているのか、そして、今後向かうべき課題について、テキストや、参考となる論文、文献をもとに検討する。併せて、第二言語習得研究のみならず、あたらしい分野の研究の進め方についても議論する。各自、自らの課題をもって授業に望んでいただきたい。
 授業は輪読形式で行われるが、毎回課題が与えられるので、受講者は相当の時間をその準備にかけることが期待される。
オフィスアワー 水曜2限
参考図書 1. Breen, M."Learner Contributions to Language Learning: New Directions in Research (Applied Linguistics and Language Study)"

  • 29-4 応用言語学特論B
科目番号(授業コード) 29−4(授業コード300324) 
授業科目 応用言語学特論B
Special Studies in Applied Linguistics
担当教員 難波 康治
単位 B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 第二言語習得論の展開(2)
授業概要及び授業計画  前期に引き続き、第二言語習得論の展開について検討する。今期は、各自の課題を決め、プロジェクトワーク形式で小さな調査報告を行うことを通して、研究の目的、および手法の有効性を検討する。
オフィスアワー 水曜2限
参考図書授業中に指示する



博士後期課程 授業概要

 後期課程学生は、自己の研究テーマに応じて論文指導を受けるほか、以下の特別研究の中から8単位を修得する。これらの特別研究は、指導教員のみならず、必要に応じて関係する複数の教員による指導を含むものであり、教員と学生との共同研究による高度の研究指導を実現しようとするものである。

D1 言語文化国際関係論特別研究A ・ B

科目番号(授業コード) D1
授業科目 言語文化国際関係論特別研究A ・ B
Language and Culture in International Relations
担当教員 高岡 幸一 ・ 中 直一 ・ 中埜 芳之
単位 A(1学期 ・ 2単位)/B(2学期 ・ 2単位)
講義題目 多言語・多文化主義を超えて
授業概要及び授業計画  前期課程における言語文化国際関係論、比較言語文化論、言語文化生態論、言語文化交流論を基礎とし、各国言語文化の通事的・共時的諸相の比較検討、多言語・多民族国家の言語文化についての文化人類学的研究、特に政治・外交経済等をめぐる国際環境と言語文化との相関の究明等を深め、国際化にともなう我が国の言語文化的未来に対する指針を求める。

D2 言語コミュニケーション論特別研究A ・ B

科目番号(授業コード) D2 
授業科目 言語コミュニケーション論特別研究A ・ B
Language and Communication
担当教員 津田 葵 ・ 春木 仁孝 ・ 深澤 一幸 ・ 三牧 陽子 ・ 村岡 貴子
単位 A(1学期 ・ 2単位)/B(2学期 ・ 2単位)
講義題目
授業概要及び授業計画  前期課程における言語コミュニケーション論、言語運用理論研究、言語技術特殊研究、認知言語学研究方法論を基礎とし、現実の社会において発生する異文化間のコミュニケーションギャップを調査するとともに、そのギャップを克服して適正なコミュニケーションを成り立たせる実際的技能と、言語学の立場から導かれる理論との融合を試みる。

D3 言語情報科学特別研究A ・ B

科目番号(授業コード) D3
授業科目 言語情報科学特別研究A ・ B
Language and Information Science
担当教員 林 良彦 ・ 渡部眞一郎
単位 A(1学期 ・ 2単位)/B(2学期 ・ 2単位)
講義題目
授業概要及び授業計画  前期課程における言語情報科学論、理論言語学研究方法論、言語構造論研究、実験言語学を基礎とし、言語に関する理論的研究をさらに深化、発展させるとともに、多様な言語データの数理的解析、自然言語の機械翻訳、各種言語資料データベースの開発等、コンピュータを利用した言語情報処理の理論と技術を追究する。

D4 地域言語文化論特別研究A ・ B

科目番号(授業コード) D4
授業科目 地域言語文化論特別研究A ・ B
Area Studies in Language and Culture
担当教員 金崎 春幸 ・ 金子 元臣 ・ 木村 健治 ・ 津久井 定雄
単位 A(1学期 ・ 2単位)/B(2学期 ・ 2単位)
講義題目
授業概要及び授業計画  前期課程における英 ・ 米語圏言語文化論等の地域言語文化論を基礎とし、特に異文化接触によって発生する多言語使用、文化変容、語彙借用、言語取り替えなどの現象や、各種レトリックのもつ諸機能等の解明を通して、人間精神の多様性と普遍性を追究する。

D5 応用言語技術論特別研究A ・ B

科目番号(授業コード) D5
授業科目 応用言語技術論特別研究A ・ B
Language and Technology
担当教員 岩根 久 ・ 仙葉 豊 ・ A. ディボフスキー ・ 岩居 弘樹 ・ 細谷 行輝
単位 A(1学期 ・ 2単位)/B(2学期 ・ 2単位)
講義題目
授業概要及び授業計画  前期課程の応用言語技術論、電子化言語資料論、文献資料技術論、応用マルチィメディア論を基礎とし、コンピュータを利用してコンコーダンス、言語コーパス、専門概念用語辞書等の形にまとめ、それら大量の言語資料を活用した教育及び研究方法を開発する。

D6 現代超域文化論特別研究A ・ B

科目番号(授業コード) D6
授業科目 現代超域文化論特別研究A ・ B
Interdisciplinary Cultural Studies
担当教員 北村 卓 ・ 木村 茂雄 ・ ヨコタ ジェリー
単位 A(1学期 ・ 2単位)/B(2学期 ・ 2単位)
講義題目
授業概要及び授業計画  前期課程における現代超域文化論、ジェンダー論、言語文化メディア論、現代社会文化ダイナミクス論を基礎とし、世界の諸地域における現代文化の諸問題を、それぞれの地域に固有の社会文化と外来文化との接触・交流や、文化産業、消費文化、メディア文化の動態等の点から究明し、グローバル化時代に即応した高度な言語文化リテラシーの方向性を探る。

D7 言語文化教育論特別研究A ・ B

科目番号(授業コード) D7
授業科目 言語文化教育論特別研究A ・ B
Education in Language and Culture
担当教員 沖田 知子 ・ 岡田 伸夫 ・ 成田 一 ・ 西口 光一
単位 A1学期 ・ 2単位)/B(2学期 ・ 2単位)
講義題目
授業概要及び授業計画  前期課程における言語文化教育論、異言語教育方法論、言語表現生態論、応用言語学特論を基礎とし、言語習得・言語学習に関する理論と、国際的な情報交流に際しての文書記述・スピーチ・翻訳・通訳などの言語使用の実践的活動を一体化した言語教育法の開発をめざす。この研究は、日本人に対する外国語教育のみならず、外国人に対する日本語教育も対象とし、学校教育と同時に生涯学習への適用をもめざす。