トップ 差分 一覧 ソース 検索 ヘルプ RSS ログイン

旧ご挨拶・概要・沿革

言語文化研究科長より

 言語文化研究科は、1989年に設立された大阪大学における初めての大学院独立研究科です。研究科創設の目的は、世界のさまざまな地域で、人々が歴史的に形成してきた言語と文化に焦点をあて、その生成のメカニズム、人々や組織や国家の間に成立するコミュニケーション、異なる言語や文化の接触によって起こる諸問題などを研究し、国際化・情報化した現在の社会の健全な発展を推進することのできる人材を養成することにあります。
 2005年4月には、現代超域文化論講座と言語文化教育論講座を加えて、7基幹講座の体制で新たな出発を行いました。
 われわれの研究科は特定の学部に立脚しておらず、人文科学・社会科学・自然科学のいずれの分野からでも人材を受け入れ、それぞれの専門を基礎としながら、学際的な言語文化の教育・研究を行っています。
 そのため、博士前期課程の入学試験は夏と冬の2度にわたって実施し、社会人や留学生の受け入れも積極的に行なっております。多くの外国語による授業も含め、研究科内はある種の国際社会を形成しているといえます。また教育・研究のために、最新の多様な情報機器や技術を積極的に取り入れており、今後とも国際化・情報化社会に対応するユニークな研究科として進んでゆきたいと考えています。

大学院言語文化研究科長 
金崎 春幸    

言語文化研究科の概要

 言語文化研究科は人文・社会・自然の諸科学のいずれの分野からでも人材を受け入れ、それぞれの専門を基礎としながら、国際化・情報化社会の発展を推進していく人材の育成を目的とする、言語文化研究のためのわが国で最初に設立された大学院独立研究科である。
 言語文化研究科には7つの基幹講座 (言語文化国際関係論、言語コミュニケーション論、言語情報科学、地域言語文化論、応用言語技術論、現代超域文化論、言語文化教育論)が設けられている。
 本研究科では、国際社会を構成する諸地域・諸国民の伝統や文化の相互接触や変容、これらの伝統や文化間の相違をこえて有効なコミュニケーションを成立させる言語や記号のメカニズムの解析、その運用と基礎的な言語理論の開発、自然言語の機械処理やその基礎となる数理モデルや文法理論を中心とした言語工学的な情報処理、国際的な情報社会における言語文化情報の活用能力の開発などの研究と教育にあたっている。またそのことによって、旧来の伝統的な枠組みを脱却した、言語を中心とする新しい学問領域での教育と研究の方法の確立と、指導者養成を目指している。
 本研究科は入学者の出身学部等の如何を問わず、国際コミュニケーション社会において必要とされる言語と文化に関する高度の教養、ならびに情報活用能力を十分に発揮できる人材の育成を目的としているため、入学者は出身学部等における自己の専攻を基礎としながらも、この趣旨を十分にふまえて履修すべき授業料目を選択し、特定の研究領域にのみ偏ることがないようにしなければならない。一応の目安として、以下の3通りの標準的履修コースを想定し、研究指導を行うこととしている。
• コース1:言語文化国際関係論、地域言語文化論、現代超域文化論を中心に履修する。
• コース2:言語コミュニケーション論および言語文化教育論 を中心に履修する。
• コース3:言語情報科学および応用言語技術論を中心に履修する。

言語文化研究科の沿革

 本研究科は、平成元 (1989) 年 4 月大阪大学言語文化部を基礎として言語文化学 1 専攻の修士課程で発足し、その後、学年進行にともない、平成 3 (1991) 年 4 月に博士課程が設置された。人文科学・社会科学・自然科学のいずれの分野からでも人材を受け入れ、それぞれの専門を基礎としながら、国際化・情報化社会の発展を推進していくことのできる、学際的な研究・教育の体系を築くことを目的としている。この分野の研究科としては全国で初めての大学院独立研究科である。
 平成 3 (1991) 年には教官・学生をメンバーとする大阪大学言語文化学会が結成され、平成 4 (1992) 年 3 月より学会誌の刊行が開始された。そして、平成 6 (1994) 年 3 月、本研究科は新研究科棟の完成とともに、博士課程第1期生を送り出した。平成12(2000)年からは共同研究プロジェクトが始まり、院生をもまじえた活発な共同研究が継続されて毎年10を越えるプロジェクトの研究報告が刊行されている。
 平成17(2005)年4月には研究科発足当時からの念願であった再編拡充が言語文化部の発展的解消により実現し、新設2講座を含む7基幹講座の体制で再出発することになった。