トップ 差分 一覧 ソース 検索 ヘルプ PDF RSS ログイン

Soziologie der Sprache

言語社会学

広義では、しばしば社会言語学の同意語として用いられる。しかし、狭義では、社会言語学が言語学の一分野として理解されるのに対し、言語社会学は社会学の一分野として理解される。後者の意味、すなわち狭義の言語社会学は、どちらかといえば、むしろマクロ構造に方向付けられた対象を研究課題とする。たとえば、言語計画、言語政策、言語共同体の類型、言語保存、言語育成、標準語および標準語化の問題、言語とイデオロギー、あるいは言語と国家の関係、階層差や性差などにみられる言語上の差異と社会的な差異との関係、言語上の差別の問題などが狭義の言語社会学の典型的な研究分野である。

具体的には、ヨーロッパとアジア、特に中国との中継貿易のため多数の民族が集まり、その人たちの間の媒介語として作り上げられたマレーシアにおけるマレイ語の発展とその経済機構との関係、あるいは、多民族社会における国家統一のためにつくられたイスラエルにおける標準語としてのヘブライ語の問題などが、言語社会学の研究課題である。