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Pidgin

ピジン・クレオール

共通の言語を持たない人々が相互に意志の疎通を行うためにつくった言語形態を総称してピジンという。そしてピジンを生まれながらに母語として使用する人々が生じてきた場合、その混成語をクレオールという。

ピジンの語源は定かではないが、中国における中国語と英語の混成に起源を発するという見方が有力である。すなわち、英語を母語としない人たちと英語を母語とする人たちの意志伝達を可能にするためにつくられた通商用言語が"business English" と呼ばれ、その発音が次第に変化してピジンとなったという。

クレオールの語源はポルトガル語の「クリアール」(育てる)と、それから派生した「クリオウロ」(新大陸で生まれた黒人奴隷)に由来する。これは後に、新大陸で生まれたヨーロッパ人をも指すようになった。それが、スペイン語圏で「クリオーリョ」と呼ばれ、フランス語圏、オランダ語圏、そして英語圏では「クレオール」と呼ばれるようになった。すなわち、クレオールは第一に新大陸や他の植民地で生まれた白人と黒人を意味していたのだが、やがて彼らの習慣や言語をも指すようになったのである。