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Dienstag3

 火曜3限 !! ドイツ語中級選択

 <目的>

高度な文法事項を習得し、読解力や言語運用能力の養成を目指す。

 <学習目標>

辞書さえあれば,ドイツ語が読むことができるようにする。

 <授業計画>

フォンターネのやや難解な文章を読んでみる。

  講義内容

第一回

今日は、フォンターネの説明を少しだけして、トーマス・マンがエフィ・ブリーストについて書いたものを読んでみた。学生さんの中には、かなり読める人もいるようだったが、あまり読めない人もいるようだった。原則、質問には答えるので、どんなに基本的な質問でも、質問してもらえれば答える。もちろん、答えられないものについては答えない。今日は、不定冠詞の意味や前置詞と動詞の結びつき、さらには、主文の動詞がどれか、などといったことの説明をした。次回は、本日の続きから読み進めていく。

第二回

今日は、まず教室変更のお知らせをした。次回からは、教室がA102に変更となる。また、そのあと、前回読んだあとから、ゆっくり説明をしながら、読み進めた。大体1ページ目まで読んだ。次回は、もう少しスピードを速めて、1ページは読み進みたいと思っている。ただ、今回も冠飾句や現在分詞など、案外難しい問題や、定冠詞がどこに係るかわかりにくいもの、あるいは辞書に載っていない単語などの問題があり、それらについて解説した。

第三回

今日は、まず席順をきちんと決め、それから前回やっていなかった人に当てた。今回も難しかったので、なかなか映画までたどり着かないのだが、とりあえずドイツ語を読む練習という位置づけでやっていってほしい。今回も、ambierenなど普通の辞書には載っていない語もあったが、BallやFluegelなど、いろいろな意味のある語もあった。今日のところは、話の筋をおっておく、というところが大切である、ということを伝え、次回のところのDas sieht dir aehnlichの部分は伝えた。「あなたらしい」という意味。(ウムラウトはeをつけて示す。)

第四回

今日は、ゴールデンウィークあけであったためか、欠席の人が多かったが、5回以上休んだら、もう単位は不可能だと思う。かなり難しいテキストなので、その中でも、板書して説明した部分などをテストに出すと思うからだ。今日の範囲では、woが二つ、Hausに係る部分があったが、そこはきちんと訳せていたのはちょっと驚いた。次回は、できれば映画を見たいが、テープにしなければならないか、コンピュータをもっていかないといけないので、ちょっと考える。

第五回

今日も、事務で借りたDVDの再生機を持って行ったが、ダメだった。本当に、まったく映画は見ることができないのは残念である。ただし、映画があってもドイツ語の字幕しかないため、15分くらいで十分だろうと思っている。今日も、わかりにくいところはあったと思うが、だんだん慣れてきた、という人もいた。小さい語、代名詞がさす名詞はなにか、前置詞のようなvor,an,aufなどは、分離動詞の前つづりの可能性があるということ、あるいは前置詞の意味がどの意味になるのか、je destoのような、対になっているものを見分けるなど、かなり高度な読解力が必要となる。せっかくなので、ドイツ語を使えるようにしてもらいたいとは思う。

第六回 5月23日

今日は、パソコンを持って行って、やっと映画のさわりの部分を見ることができた。しかし、ドイツの貴族の家が大きいことや、当時の軍服がどんなものであったのかがわかってよかった、という人もいた。今日読んだテキストは、会話が多かったが、同時に、いろいろな言い回しがあった。よく使うものとしては、keine Ahnung, Um Gottes willenなどで、これらはどんな辞書にも載っていると思う。しかし、それ以外でも、von 〜 sprechen, sich(3格)aus 〜 wenig (nichts) machen (興味がない、気にかけない)あるいは、mit 人の3格 Staat machen (人を自慢する) etwas aus 人の3格 werden (偉くなる、ひとかどの人物になる)などは、大きな辞典なら載っている。また、接続法第二式の動詞の形が過去形と同じだと、見分けがつかない、やerが手紙であったり人物であったりするのがどうしてか、などは難しいところと言える。  

第7回 5月30日

今日は、上に書いたことなどを最初に伝え、7頁の13行目まで訳した。できるだけ、詳しく、丁寧に説明しているつもりであるが、逆に、私が前提としてしまっていることは説明しないので、もし少しでもわからないことがあったら、質問してほしい。質問する権利は、誰もが持っていると思う。でも、自分である程度は勉強しないと質問もできないと思う。今回もいろいろな表現が出てきたが、分詞が動詞から形容詞として使われ、それが副詞のように使われるものがあること、nachやwegenなど、前置詞が後置詞として使われるものがあること、そして、辞書にいろいろなイディオムが出ていることなどを確認した。特に、既知を表す定冠詞と、その既知の人の新情報を紹介導入する、不定冠詞など、かなり難しいけど、自分で読んでいたら読み飛ばしてしまう部分にも注意してほしいということを伝えた。映画を見たい人は多かったので、次回、時間が余ったら見ようと思う。

第8回 6月6日

今日の部分は、手紙などがあって、案外難しいところであった。しかし、できている人は完全にできていた。次回は、できれば、映画の最後の方を見ようと思っている。sollteという語に「万が一」という意味があると言ったが、sollenにもその意味があると勘違いしている人がいた。その辺は、次に注意しておきたい。

第9回 6月13日

今日は、ヴュラースドルフとインステッテンのふたりの話の最初の部分であった。Muss es sein?という質問が、だんだんとEs muss sein.になっていくところのさわりである。個人としては、妻を愛しているにもかかわらず、社会の一員としてのメンツがあるため、決闘するに至る二人の会話。その後、映画では、いきなりピストルが映し出され、カンパスは死んでしまった。すこしだけではあったが映画を見ることができてよかった。次回は続きを読み、その次は、22頁から読む。

第10回 6月20日

今日は、ヴュラースドルフとインステッテンとの話のさわりから、本来インステッテンが特にエフィを恨んでいるわけでも、心底怒っているわけでもなく、むしろ今でもエフィを愛していて、心の底ではゆるしてあげてもいいと思っている、というところまで読んだ。ドイツ語としては、最後のインステッテンのところが難しかったようだったが、きちんとこれまでやってきた人は、ある程度はわかったようだった。次回は22頁の五月は美しく、6月はさらに美しかった、というところから。忘れなかったら、次回は途中の部分の訳をプリントしておく。

第11回 6月27日

今日は、学会関係の仕事や大学院の院生のための仕事があって、昼ごはんもろくに食べれないほどだったので、プリントするのを忘れてしまった。やはり、思ったときにすぐにやらないと何事も忘れてしまう。さて、今日は、5月は美しかった。6月はさらに美しかったという文章から読み始めた。途中、やはり少し難しかったが、一応説明したらわかってくれたようであった。ここで、作者であるフォンターネが、エフィに対してduで呼んでいるところに遭遇した。まるで、作者がエフィの近くにいて、愛おしそうに眺めているようだ。60歳を過ぎたフォンターネも、死について考えていただろう、とも思う。このような形で、当時の社会のあり方を批判するというのは、なんとも言えず素晴らしいと思う。以下、PDFもある。もちろん、一部だが、印刷しておけば、プリントの部分よりちょっと長い。

effi.pdf(257)

第12回 7月4日

今日は、ちゃんとプリントを渡した。戦前の訳なので、よみにくいとは思うが、インシュテッテンとヴィーダースドルフの会話がどんなものであったかを読んでみてほしい。今日の部分は、エフィが初めてインシュテッテンとの幸せだった時のことが語られているところであった。母親として、自分の娘が亡くならなければならないのを目の当たりにするのはつらいことであろうと思う。次回は、難しいドイツ語の原書を読むという行為の最後になるが、せっかく読むことに慣れてきたので、カフカとか、文字ずらは簡単な読み物を読んでみたらよいと思う。やはり、100年以上読まれ続けているものはよいものが多い。

第13回 7月11日

今日で、エフィ・ブリーストの読解も終わり。最後の文章は、とてもきれいな感じがした。トーマス・マンだけではなく、いろいろなドイツ語を母語とする人が読んでいた小説を読む、という経験をした。来週はテストなので、出席してきたひとは頑張ってほしい。出席せずにテストができたら、相当の実力があるのだろうと思う。