ドイツ語講座(初級文法編)第4回

 


 

1 性と格

1) 名詞の性について

(^_^)  先生、こんにちは。 今日もよろしくお願いします。どうにか前回習った動詞の現在人称変化についてはがんばって覚えました。

じゃあ、今日はまず名詞の性の話をすることにしよう。 人間には男と女がいて、動物には雄と雌がいて、植物にも雄花と雌花があったりするよね。それと同じように、ドイツ語では名詞にも性があるんだよ。ドイツ語の名詞の場合は、男性、女性、中性という3つの性があって、すべての名詞は原則として男性名詞、女性名詞、中性名詞のいずれかに分類されるんだ。

(@o@) ええっ、人間や動物なんかの場合はわかるけど、どうして名詞に性があるの?

どうしてかと言われると、はっきりしたことはわからないんだ。言語の体系というのは、ある文化圏に属する人間の思考体系と深く関連しているからね。とにかく、ここではとりあえず、そうなっているとわりきって、先へ進むしかないね。

('o') ふーん、じゃあ、名詞の性はどうやって決められるの?

それにはだいたい3つのポイントがあるんだよ。

@ 自然の性があるものは原則として自然の性に従う。
A 語形によって性が決まるものもある。
B 種類によって性がだいたいわかるものもある。

自然の性があるものはわかりやすいんだ。Mann (マン)「男;夫」は当然男性名詞だし、Frau (フラウ)「女;妻」は当然女性名詞だね。また Vater (ファーター)「父」や Bruder (ブルーダー)「兄、弟」は男性だし、Mutter (ムッター)「母」や Schwester (シュヴェスター)「姉、妹」は当然女性だよね。他にも、Ochse (オクセ)「(去勢された)牡牛」は男性で、Kuh (クー)「牝牛」は女性だよ。

(~_~) 先生、「原則として」ということは、例外もあるの?

そうなんだ。それがAと関係するんだけど、たとえば Junge (ユンゲ)「少年」は男性名詞なんだけど、Mädchen (メートヒェン)「少女」は女性名詞ではなくて中性名詞なんだね。これは -chen で終わる名詞は中性名詞になるからなんだ。-lein で終わるものも同じなんだよ。この -chen や-lein は縮小語尾とか指小辞とかいわれるもので、「小さいもの、かわいらしいもの」を表す語尾なんだ 。

('o') へぇ〜、-chen と -lein で終わる名詞は中性名詞なんだ。他にもそんなのがあるの?

うん、たとえば、身分や職業などをあらわす男性名詞に -in が付いた形は女性を表していて、女性名詞なんだよ。たとえば、Lehrer (レーラー)は「(男の)先生」で男性名詞なんだけど、Lehrerin (レーレリン)「(女の)先生」は女性名詞だね。あとは Japaner (ヤパーナー、※アクセントは第2音節)「日本人(男性)」は男性名詞だけど、Japanerin (ヤパーネリン)「日本人(女性)」は女性名詞なんだ。ドイツ語では身分や職業を表す名詞には男性形と女性形がある場合が多いんだよ。だからちょっと注意が必要だね。

(^_^) なるほど、女性に対してたとえば「あなたは Japaner ですか」とか聞いたりしたらまずいんだね。その場合は Japanerin を使わないといけないんだね。

そうなんだ。その他に、名詞の性を区別する目安となる語尾には次のようなものがあるんだよ。

@男性名詞
-er, -ler, -ner で終わる身分、職業などを表す名詞: Schüler (シューラー)「生徒」、Künstler (キュンストラー)「芸術家」、Gärdner (ゲルトナー)「庭師」など
-ling で終わる名詞: Schmetterling (シュメッターリング)「蝶」など
-ismus (英:-ism)で終わる名詞(アクセントは -is- の部分にある):Kapitalismus (カピタスムス)「資本主義」など

A女性名詞
-heit, -keit, -schaft, -ung で終わる名詞:
Schönheit (シェーンハイト)「美」、Fähigkeit (フェーイヒカイト)「能力」、Freundschaft (フロイントシャフト)「友情」、Erkältung (エアルトゥング)「風邪」など
-ik, -ion, -tät, -ur で終わる外来語名詞: Musik (ムズィーク)「音楽」、Lektion (レクツィオーン)「課」、Universität (ウニヴェルズィテート)「大学」、 Natur (ナトゥーア)「自然」など
 

B中性名詞
-ment, -um で終わる名詞: Experiment (エクスペリント)「実験」、Studium (シュトゥーディウム)「研究」など

あとは例外も少なくないんだけど、-en で終わる名詞の大部分は男性だし、-e で終わる名詞は女性が多いし、-tum で終わる名詞と Ge-e の形になる集合名詞のほとんどは中性なんだよ。

(^_^) ふーん、語尾を見れば性がわかるケースが多いんだね。

そうだね。次は種類によって性がわかるものなんだけど、まず、四季、月名、曜日名、方位名は男性なんだ。
・Frühling (フリューリング)「春」、Sommer (ゾマー)「夏」、Herbst (ヘルプスト)「秋」、Winter (ヴィンター)「冬」;
・Januar (ヤヌアール)「1月」、Februar (フェーブルアール)「2月」、März (メルツ)「3月」、April (アプル)「4月」、Mai (マイ)「5月」、Juni (ユーニ)「6月」、Juli (ユーリ)「7月」、August (アウスト)「8月」、September (ゼプンバー)「9月」、Oktober (オクトーバー)「10月」、November (ノヴェンバー)「11月」、Dezember (デツェンバー)「12月」
・Sonntag (ゾンターク)「日曜」、Montag (モーンターク)「月曜」、Dienstag (ディーンスターク)「火曜」、Mittwoch (ミットヴォッホ)「水曜」、Donnerstag (ドナースターク)「木曜」、Freitag (フライターク)「金曜」、Samstag (ザムスターク)「土曜」、Sonnabend(ゾンアーベント)「土曜(主に北ドイツで)」
・Osten (オステン)「東」、Westen (ヴェステン)「西」、Süden (ズューデン)「南」、Norden (ノルデン)「北」
ほかにも。船や飛行機の名前は女性名詞とか、樹木や花の名前は女性名詞が多いとか、金属、元素名は中性名詞がほとんどとか、山、山脈名は男性名詞が多いとか、河川名は男性名詞が女性名詞とか、地名はほとんど中性名詞とか、そういうのも知っておくと便利だね。だけど、最初のうちはやはり辞書でひとつひとつ 性を確認し た方がいいよ。

('o') でも、名詞に性があると、どういう問題がおこってくるの?

それには二つの点があって、一つめは、性が違えばそれにつく冠詞が異なるということ、二つめは、性が違えばそれを受ける代名詞が異なるということなんだよ。 定冠詞は英語だと the だけだけど、ドイツ語では男性名詞に付く定冠詞は der (デア)、女性名詞に付く定冠詞は die (ディー)、中性名詞に付く定冠詞は das (ダス)、とそれぞれ違うんだ。 だから、名詞を覚えるときは定冠詞を付けて覚えると、性も一緒に覚えられるんだよ。不定冠詞は男性が ein (アイン)、女性が eine (アイネ)、中性が ein (アイン)だよ。それから人称代名詞だけど、男性名詞を受ける人称代名詞は er、女性名詞を受ける定冠詞は sie、中性名詞を受ける定冠詞は es、なんだ。だから、er, sie は人ではなくて物や事を受けることもあるから、必ずしも「彼は」、「彼女は」と訳せるとは限らないんだよ。表で整理すると次のようになるね。

名詞の性 男性 女性 中性
定冠詞 der (デァ) die (ディー) das (ダス)
不定冠詞 ein (アイン) eine (アイネ) ein (アイン)
代名詞 er sie es

('_') 名詞に性の区別があるって、ちょっとめんどうだね。

 

2) 格について

そうなんだ。でもそれがドイツ語の性格なんだよ。というわけで、性の次は格の話だ。まず、格とはなにか知ってるかい?

(~o~) 水戸黄門のお供に格さんっていましたよね。あ、すいません。ぼく水戸黄門好きなもんで。でもよく考えてみたら、格ってなんなのかよくわかりません。主格とか所有格とか目的格とか英語で習いましたけど。

うん、水戸の御老公が主人だとすれば、助さんと格さんはその家来として御老公をお守りする役目をしてるよね。これと同じで、文の中でもそれぞれの単語はいろんな役割を果たしてるんだ。この文の中での単語の役割、とくに名詞と代名詞の役割のことを格というんだよ。

('o') へぇー、じゃあ日本語にも格があるの?

そうだよ。で、日本語の場合は格は助詞を付けて表すんだ。格助詞という助詞があるんだよ。たとえば、「私あなた売る」という文章があるとすれば、「私」、「あなた」、「父」、「本」という名詞や代名詞は、「は」、「に」、「の」、「を」という助詞がつくことによって、「売る」という行為に対してどういう関係にあるかがわかるんだ。それが格なんだよ。英語の場合は代名詞は格変化があるけど、普通の名詞なんかは文中の語順で格を表すんだ。だから、S+V+O+C とかいう文型が重要なんだ。ところがドイツ語の場合は名詞に付く冠詞などが語形変化して格を表すんだよ。これを格変化と言うんだ。

(~o~) 英語みたいに、I, my, me とか変化するんだね。

そうだよ。ただ、ドイツ語には格が4つあるんだ。1格、2格、3格、4格の4つだよ。

1格(主格)=主に主語になる格、おおむね「〜は、〜が」に相当する。主格補語や呼びかけ(呼格)にも用いる。
2格(属格)=主に所有関係を表す格、おおむね「〜の」に相当する。
3格(与格)=主に間接目的語になる格、おおむね「〜に」に相当する。離奪「〜から」を表す用法、関心や所有を表す用法もある。
4格(対格)=主に直接目的語になる格、おおむね「〜を」に相当する。

('o') なるほど、目的格が3格と4格に分けられるんだね。

 

 

 冠詞と名詞の格変化

1) 定冠詞の格変化

さあ、それじゃあいよいよ定冠詞の格変化だ。 さっき、名詞の性が違えば、それに付く定冠詞も違うと言う話をしたよね。男性だと der、女性だと die、中性だと das、さらに複数だと die という定冠詞が付くんだ。そんなわけで、定冠詞の種類は男性、女性、中性、複数と四つの場合に分けないんだ。さらに格は4つあるから、4×4=16通りの定冠詞があることになるんだよ。ただ、形は同じものも多いから、そこを注意しといてね。ここでは便宜上、男性、中性、女性、複数の順番で並べることにするよ。

定冠詞の格変化表

  男性 中性 女性 複数
1格 der (デア) das (ダス) die (ディー) die (ディー)
2格 des (デス) des (デス) der (デア) der (デア)
3格 dem (デム) dem (デム) der (デア) den (デン)
4格 den (デン) das (ダス) die (ディー) die (ディー)

 

('o')  あっ、よく見ると、男性と中性、女性と複数が似てるよ。男性と中性は2格と3格のところが同じだし、女性と複数は1格、2格、4格のところが同じで、違うのは3格だけだね。

そうだろ。だから男性、中性、女性、複数の順で並べたんだ。他にも、男性以外は1格と4格は同じ形だよね。der と die は4カ所あって、den も2カ所あるから注意が必要だ。でも、とりあえずは一気に丸暗記しておくといいよ。デアデスデムデン、ダスデスデムダス、ディーデアデアディー、ディーデアデンディー、さあ言ってごらん。

(~o~) デアデスデムデン、ダスデスデムダス、ディーデアデアディー、ディーデアデンディー。うん、これなら一気に覚えられそうだ。

さあ、それじゃあ、ここで定冠詞の形に注意しながら、次の文を訳してごらん。

1) Der Mann liebt die Frau. (デア マン リープト ディー フラウ)
2) Das Mädchen kauft dem Kind das Buch. (ダス メートヒェン カウフト デム キント ダス ブーフ)

(^o^) えーと、1番はまず、Mann「男;夫」は男性名詞だから、der は1格だね。ということは主語だから、「その男は」かな。次の liebt は不定詞が lieben 「愛する」で、Frau「女;妻」は女性名詞だから、die は1格か4格だね。でも主語は Mann だから、この die は4格の直接目的語しかないよね。ということは「その女を」だね。すると、「その男はその女を愛する」でしょ。

そうだね。訳としては「その男はその女を愛している」とした方が、より日本語らしいかな。じゃあ、2番をやってごらん。

(^O^)  はーい。えーと、Mädchen「少女」は中性だから das は1格か4格だね。次の kauft は不定詞が kaufen 「買う」だね。すると「その少女を買う」というのはおかしいから、やっぱり das Mädchen は1格主語で「その少女は買う」だろうね。次の Kind 「子ども」は中性で dem は3格だから「その子どもに」、最後の Buch「本」は中性で、das は1格か4格だけど、「本は買う」じゃおかしいから、やっぱり「本を買う」となって、4格目的語だね。そうすると、「その少女はその子にその本を買う」かな。

うん、そうだね。日本語らしくしようと思えば「〜その子のために」とか「その本を買ってやる」とか適当に言葉を補うといいよ。それでも「その」が3回も出てくるのはちょっと不自然な日本語だけど、まあ文法を理解するために無理に作った例文なんで、そこはかんべんしてね。

 

2) 不定冠詞の格変化

じゃあ、今度は不定冠詞だ。英語の不定冠詞は a, an だったよね。ドイツ語の不定冠詞は ein (アイン)だよ。格変化は次のようになってるんだ。

不定冠詞の格変化

男性 中性 女性
1格 ein (アイン) ein (アイン) eine (アイネ)
2格 eines (アイネス) eines (アイネス) einer (アイナー)
3格 einem (アイネム) einem (アイネム) einer (アイナー)
4格 einen (アイネン) ein (アイン) eine (アイネ)

ein の部分はすべてに共通していて、語尾が違ってるけど、定冠詞の語尾とよく似てるのがわかるよね。注意が必要なのは、男性1格と中性1格、中性4格は ein のままで語尾がないというところだよ。不定冠詞だから複数形は存在しないんだ。

(^o^) なるほど。定冠詞の格変化をしっかり覚えておけば、不定冠詞の格変化を覚えるのはそれほど大変ではなさそうだね。

 

3) 名詞の格変化

じゃあ、次は名詞の格変化だ。

(@o@)  えっ、定冠詞の他に名詞も変化するの?

うん、といってもそんなにたいしたことはないから、心配はいらないよ。じゃあ、定冠詞の変化と一緒に表を出してみるね。複数の例に挙げた Leute (ロイテ)は「人々」(英:people)という意味で、常に複数扱いの名詞だよ。

定冠詞と名詞の格変化表

  男性 中性 女性 複数
1格 der Mann das Kind die Frau die Leute
2格 des Mann(e)s des Kind(e)s der Frau der Leute
3格 dem Mann dem Kind der Frau den Leuten
4格 den Mann das Kind die Frau die Leute

 

('o') よく見ると、男性2格と中性2格の名詞の後ろに -(e)s という語尾が付いて、複数3l格の名詞の語尾に -n が付いているね。

そうだろ。この3カ所では名詞も変化するんだよ。つまり、男性名詞と中性名詞は単数2格で語尾に -s または -es が付き、名詞の複数は3格で語尾に -n が付くんだ。とりあえず名詞についてはその3カ所について注意する必要があるね。

('O') 男性と中性の単数2格は語尾に -s または -es が付くって、どっちをつけてもいいの?

いや、それにもちょっとルールがあってね。詳しくは辞書を引いてみると書いてあるよ。辞書で名詞を引けば、発音なんかの次に必ず性の表示が書いてあるんだね。男性名詞や中性名詞の場合はその次に単数2角形が、-s, -es, -(e)s のどれかで表示してあるんだよ。-(e)s と書いてあれば -s でも -es でもどちらでもいいということなんだ。でも大体のルールは次のようになってるんだよ。

男性名詞、中性名詞の単数2格の語尾は、
1) 「ス・ツ」(s, ß, z, x)の音で終わるものは必ず -es
2) -em, -en, -el, -er, -ling で終わるものは必ず -s
3) それ以外の場合は大体どちらでもよいが、1音節の単語は -es、2音節以上の単語は -s を付けることが多い

これもまた慣れてくると口調で何となくわかるから、そんなに心配しなくていいよ。まあ、最初のうちは辞書で確認した方がいいけどね。実は他にも、男性弱変化名詞といって単数の2,3,4格に -(e)n という語尾が付く男性名詞もあるんだ。でもそれはまた後で話すね。ついでに、複数3格の語尾 -n は、複数形が -n, -s で終わっているものには付けないという規則もあるんだ。これも頭に入れといてね。

(~_~) まあ、名詞の変化は男性と中性の単数2格の -s か -es と複数3格の -n という3カ所だけだから、なんとか覚えられそうだ。

 

4) 男性弱変化名詞

実はもう一つ注意が必要なものがあるんだ。男性弱変化名詞といって、男性名詞の中には単数の2,3,4格で語尾に -n か -en が付くのがあるんだよ。例を挙げてみるね。

男性弱変化名詞の格変化

  Mensch 「人間」 Junge 「少年」 Herr 「紳士;〜氏」
1格 der Mensch der Junge der Herr
2格 des Menschen des Jungen des Herrn
3格 dem Menschen dem Jungen dem Herrn
4格 den Menschen den Jungen den Herrn

(@O@) ええっ、そんなのがあるの?

でも、数はそんなに多くないし、割と見分けやすいよ。まず、これに属するのはほとんどが人を表す名詞なんだ。で、-e で終わる男性名詞はすべて男性弱変化名詞だよ(唯一の例外が Käse 「チーズ」)。その場合は語尾に付くのは -n だね。それから -ist や -ent などで終わる語末にアクセントのある名詞も男性弱変化名詞なんだ。 たとえば、Pianist (ピアニスト)「ピアスト」とか Kommunist (コムスト)「共産主義者」とか、Student (シュトゥント)「学生」なんかだね。この場合は語尾に付くのは -en だ。それ以外の事例は少ないので、出てきたときに覚えるといいよ。

(^o^) それを聞いてちょっと安心しました。

あと二つ、ちょっと不規則な名詞があるから、ついでに覚えといて。Name (ナーメ)「名前」と Herz (ヘルツ)「心;心臓」だよ。Name は男性名詞だけど、Herz は中性名詞なんだ。

かなり不規則な名詞の格変化

  Name 「名前」(男性名詞) Herz 「心」(中性名詞)
1格 der Name das Herz
2格 des Namens des Herzens
3格 dem Namen dem Herzen
4格 den Namen den Herz

(T_T) 今回もけっこう覚えるのが多いね。まず定冠詞の格変化を覚えて、不定冠詞の格変化を覚えて、それから名詞の格変化が男性中性2格の -(e)s と複数3格の -n、あとは男性弱変化と Name, Herz の変化だね。

 


 

4 練習問題

まあ、がんばって少しずつでも覚えていってね。じゃあ、今日も最後に練習問題をやって終わりにしよう。次のドイツ語の文を日本語に訳してみて。

1) Der Sohn des Lehrers ist Arzt.  (デァ ゾーン デス レーラース イスト アールツト)

(^O^) はーい、まず Sohn 「息子」は男性名詞だから、der Sohn は1格で主語だね。次の des Lehrers は Lehrer 「先生」が男性名詞だから2格で Lehrers と語尾に -s が付いてるんだよね。ということは、「その先生の息子は」だね。次の ist は前回でてきた不規則動詞 sein 「〜である」の3人称単数形だよね。 Arzt は男性名詞で「医者」だから、「その先生の息子は医者です」かな。あれっ、この Arzt は何格なの?それに冠詞が付いてないけど、これでいいの?

まず、意味は「その先生の息子は医者です」でいいよ。それから Arzt の格は1格だね。これは英語の文型で言えば、S+V+Cの構文で、この場合 Arzt は補語、それも主格補語だよね。主格と同格の補語だから、1格なんだよ。次に、英語だと確かにこの場合、a doctor という風に不定冠詞が付くところだね。ところが、ドイツ語では「〜は医者です」とか言う文章で、単に身分や職業を述べる場合は、冠詞を付けない習慣なんだ。英語に比べるとドイツ語は冠詞を省略することがわりと多いんだけど、この場合もそういうものだとして覚えるしかないね。じゃあ、次の問題。

2)

 

 


 

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