Ài Qīng
艾青
がい・せい
(1910-1998)



艾青小伝:

 1910年2月17日に生まれる。五四運動が始まったころ、彼はまだ9歳だった。1928年、初中学校を卒業後、西湖芸術院(現在の杭州美術学院)絵画学部に入る。しかし院長に外国に行けと言われ、2年生の春、フランスに行く。哲学や文学の本を読む。フランス現代詩も読む。資本主義の都市の拡大と農村の縮小を詠った詩を好んだ。パリでは精神の上では自由だったが、物質的には貧しかった。

 1932年の一・二八事変の日は帰国する日だった。その年の5月には上海で「中国左翼美術家連盟《に入った。そして、「春地画会《をつくった。6月の「春地画会《の展覧会では、魯迅の支持を得る事ができた。魯迅と会ったのはこの一回だけだった。7月12日の夜私を含む13人の美術家が逮捕された。獄中沢山の詩を書く。1933年からペンネームを「艾青《にする。1935年釈放され、1936年一冊目の詩集「大堰河《を発表する。1937年抗日戦争が始まる。1940年には周恩来に助けられ、1941年には、毛沢東に会い「毛沢東《という詩を出す。1949年北京が開放され、第1回政治協商会議に参加し、「人民文学《の副編集長になる。1950年のソ連訪問時に書いた詩は「宝石的紅星《に収められている。1956年人民文学出版社より第2の選集「春天《を出す。1972年白内障だと診断される。本吊、蒋海澄。莪伽、克阿、紊雍、林壁などのペンネームも使っていた。選集には、「艾青詩選《、「春天《、論文集には「詩論《、「新文芸論集《などがある。 

作品集・単行本

『艾青選集』 開明書店 1952
『詩論』新文藝出版社 1953
『寶石的紅星』人民文学出版社 1953
『艾青詩選』人民文学出版社 1955
『帰来的歌』四川人民出版社 1980
『帰来的歌』 四川人民出版社 1980
『艾青詩選』人民文学出版社 1981
『艾青』高瑛編 三聯書店 1982
『域外集』花山文芸出版社 1983
『域外集』 花山文芸出版社 1983
『緑洲筆記』 四川人民出版社 1984
『落叶集』浙江文芸出版社 1987
『艾青散文』艾青[著] 婁東仁 暁非編 中国広播電視出版社 1994


 

邦訳

『艾青詩選集』小野十三郎・うさみなおき/編 現代中国新書 法律文化社 1956.9.20
『艾青(アイチン)訳詩集 芦の笛』稲田孝/訳 勁草書房 1987
『艾青(アイチン)詩集 現代中国の詩人』秋吉久紀夫/訳編 土曜美術社出版 1995



作成:中村啓