Zhèng Wànlóng
鄭万隆
てい・ばんりゅう
(1944-  )


鄭万隆小伝:

 1944年3月黒龍江のほとり、黒河の小さな山村に生まれた。そこは一面の凍土地帯である。父親はそこで金を掘っていた。母親は八歳のとき他界、その臨終に際しての遺言で、父親は私を北京に勉強に出した。
 13年勉強したが、良い学生ではなく、「学びて優れば則ち仕える《ことを理解せず、私を大学に行かせようという父の夢を違えた。私は17歳で工場に働きに出た。私の同年代の人々と比べればやや経歴が曲折しているが、何も心残りが無いのは同じだ。
 27歳になって妻を娶り、一女をもうけた。いろいろ苦労もさせられたが、いろいろ楽しみもくれた。
 私は18歳で創作を始めたが、文学を仕事と考えたことはなかった。30歳のとき編集の仕事につき、ようやくこの仕事でまともに生計をたてるようになった。生活のために作品を書いたかもしれないが、作品を書くこと自体は生活のためではない。人生の本当の味わいを体現したいと思うからである。

(『中国当代作家百人傳』求実出版社)


単行本

『年軽的朋友們』中編小説 百花文芸出版社 1981
『鄭万隆小説選』中短編小説集 北京出版社 1982
『顫抖』児童中編小説 河北人民出版社 1983
『同齢人』長編小説 春風文芸出版社 1983
『紅葉,在山那辺』中編小説 四川人民出版社 1983
『当代青年三部曲』中編小説 人民文学出版社 1984
『明天行動』中短編小説集 工人出版社 1985
『生命的図騰』中短編小説集 中国文聯出版公司 1986.9/1.90元
『有人敲門』中短編小説集 春風文芸出版社 1986.10/2.00元
『老棒子酒館』林白出版社(台湾)1988.6.25/実価新台幣110元
『紙鳥』長編小説 中国青年出版社 1990.1/3.80元
『走出城市』三民書局(台湾)1990.5/3.78元
『渇望』李暁明との共著 北京十月文芸出版社 1991.2/6.20元
『女人是男人的世界』長編小説 海峡文藝出版社 1998.1/16.70

        

注釈本

『天網』青野繁治編注 東方書店 1998.1.30/本体1300円+税



作成:青野繁治