オンライン中国作家辞典 インデックス
   

楊煉 Yang Lian

   



       小伝

 私は、1955年2月22日スイスのベルンに生まれた。私には、山東、上海、安徽及び蒙古族の血が、 それぞれ四分の一ずつ流れている。
 1962年、北京西苑小学校に入学、1968年、北京第六十七中学に入学し、1973年高校を卒業した。 1974年、北京市昌平県中越公社黄土南店の生産隊に属して労働をした。(所属期間中に詩を書き 始め、1976年、母親が逝去した後、母に捧げる一組の組詩を完成させた。)
 1977年初め、中国放送芸術団創作室に入り、仕事は今に至っている。この時期、詩、散文、詩論 等を百余り発表した。現在、北京作家協会会員である。

          私の詩観

   詩を書くということは、知恵と創造力を直接的に体現することである。人類のすべての経験と、 文化意識は、共に詩の世界の中に集結しており、詩はそれらを、一種の全く新しい言語にするので ある。中国では、自然と精神、歴史と現実、集団と個人は、交錯し、糾合している。また、東洋の 古い文化と人類の現代文明を総合するという立場は、中国現代詩において、必然的な使命なのであ る。伝統に対して改めて発見することと、現代に対して複雑に体験することは、詩人の自覚の領域を 構成し、才能は、できるだけ豊富で、堅実で、厳格な空間形式を創造するために体現される。それ ゆえ私の組詩はみな、全体から部分への一種の構成感、構造感や、一種の空間的強度からやって来 る自ら満足するということと、圧迫状態を追求するのである。したがって、内包しているものは、 暗示性を有する形式を通して、静かに呈している。私は、言語を探求することは、人類生存の探求 の最も深い段階であると考え、それは、冷静かつ粗野で緊張し奔放で、時には、はばかるところが ないほど残酷なのである。自ら顧みて恥じる明清の磁器ではなく、古風で飾り気のない陶缶、凶悪 で激しい青銅なのである。
 もちろん、自分はまだ始めたばかりだということを私は知っている。



作品
   荒魂(詩集)
   土地(詩集)
   太陽、毎天都是新的(詩集)
   海辺的孩子(詩集)
   与死亡対称(英訳詩選)
    作成:辻長美
   
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