Āchéng
阿城
あ・じょう
(1949- )


阿城小伝:

 私は阿城、姓は鍾である。1984年に物を書き始めたとき、署名したのが阿城であった。 そう署名したのは、自分の文章に責任をもつためである。
 私は1949年の清明節に生まれた。中国人が死者のことを思うとき、私はわけも分からぬままにやってきたのだ。半年後、中華人民共和国が成立した。伝統的な言い方では、私も旧社会からやってきた人間だと言えよう。その後、小学校、中学校へ行った。中学を卒業しないうちに「文化大革命」となった。そこで山西や内蒙古に下放、後には雲南にも行き、かくして十数年ばかりが過ぎた。
 1979年北京に戻り、妻を娶った。仕事も見つかった。子供が生まれ、他人の子供と同様可愛かった。そういった経歴はいかなる中国人でも想像に難くない(平凡なものである)。私はみんなと同じように生きてきた。みんなと同じように生き抜いてきたのだ。
 一つだけ違っているのは、私が文章を書いて、活字に印刷するところに投稿し、幾ばくかの金に換えて、生活の足しにしているということである。しかし、それは他所にアルバイトに出かけていく大工さんと同じで、職人でもあるのだ。とすれば、私もみんなと同様で、何も違ったところはない。

(『当代中国作家百人伝』求実出版社1989)


インタビュー

「私は自分のものしか書けない」

単行本・作品集

『棋王』作家出版社 1986
『棋王・樹王・孩子王』海風出版社 (台湾)1994
『威尼斯日記』天地図書有限公司 1995
『閑話閑説――中国世俗与中国小説』講演記録 作家出版社 1998.2/13.80元
『遍地風流』作家出版社 1998.12/12.00元

   

作品リスト



翻訳



『チャンピオン』
中国現代文学選集8
徳間書店刊






作成:青野繁治