趙qi2 「告別花都」


01[整理番号]XY970107

02[作品名]告別花都

03[作者名]趙qi2

04[原載]『解放軍文芸』1996年第12期

05[頁]9(87〜95)

06[ジャンル]短編小説

07[時代]1980年代

08[地点] 瑪麗鎮

09[手法]リアリズム(心理描写に意識の流れを使用)、モダニズム

10[視角]三人称限定

11[人物]秦(女、群聯幹事、やや保守的)、王景(男、機関幹事、型破り的な性格)、

徐(男、瑪麗鎮の教導員)、劉(男、瑪麗鎮の鎮長)、主任、管理処長

12[題材]恋愛と職務の矛盾、幹事の任務、花園、軍民関係、共建、美と人間性、

普通話、浪漫と実際、副業、接待、女性幹部の生き方、心だ人物の美化

13[主題]美しい花園を媒介とした、性格の対照的な公と私における男女の恋愛模様、職務との矛盾

14[言語]標準語、軍隊用語、政治用語

15[描写]花の美しさを写実的に表現する一方で、人間の感情をそこに重ねあわせるかの様に描いている。比喩的表現もいくつかあり。

16[構成]全185段落、10章立て。〈序章〉初夏のある日、教導営の要請を受けて、秦幹事は瑪麗鎮に行くことになる。〈一章〉瑪麗鎮に来てから徐教導員と劉鎮長と食事を共にしている時、王景の名前を耳にする。〈三章〉秦幹事は徐教導員と軍民“共建”について論議し、秦幹事は王景が残した資料が何かないか尋ねる。〈四章〉王景が機関幹事だったころの話。秦幹事と王景は“苦練基本功”“浪漫”などについて議論を交わす。〈五章〉秦幹事は暇があると野原へ花を見に行き、王景が昔話してくれたことをいろいろ思い出した。除教導員と劉鎮長との会議の後にも野原へ行った。〈六章〉以前王景は瑪麗鎮に“共建”の任務で来たが、秦幹事はその時の彼の考えをもとに、普通話の普及、テレビニュース視聴率向上運動を唱える。〈七章〉秦幹事は自ら普通話教育員になって教壇に立つが、胃の激痛により倒れる。〈八章〉秦幹事は王景に対する、そして一般的な愛情について考えるが、王景はそれほど深刻ではなかった。〈九章〉秦幹事は、瑪麗鎮にいると王景のことが思い出されるので、瑪麗鎮を離れようと思う。そして普通話、視聴率の向上につづき花の種のまき方を学ばせようとする。〈十章〉王景は水上訓練で失踪する。消息は不明あったが、秦幹事は野原一面の花を見ると再び王景のことを思い出す。

17[問題点]話の展開がやや断絶的。会話部分が独立するものと文中にあるものとの区別が不明確。

18[作者略歴]趙qi、男、1960年、江西省高安に生まれる。1978年入隊、解放軍芸術学院を卒業をする。1984年から作品を発表しはじめる。以前『小説月報』にて「営盤」、「登陸」、「供読記」が掲載される。現在、広州軍区政治部文化部勤務。

19[その他]87ページに挿し絵あり

20[報告者]石黒亜維