02[作品名]老轍――《豫西南有個小盆地》之十一
03[作者名]周大新
04[原載]《解放軍文芸》1988.10
05[頁]50〜59(10)
06[ジャンル]短編小説
07[時代]80年代後半(文革中の回想を含む)
08[地点]柳鎮
09[手法]リアリズムを基本として心理描写や回想シーンをおりこむ
10[視角]三人称
11[人物]費丙成(男、背が低い。太っている。柳鎮でお金持ちの“費東家”と呼ばれている。
両親が貧しかった。 柳老七に強姦された母親が産んだ私生児)
yao盛芳(女、肌が白い、グラマー体型、きれい、昔、費丙成にプロポーズされたが、
あっさりと断る)
feng青太(男、盛芳の夫。緑豆を売買するため、途中で、車が溝にはまって転覆し、
本人もけがで寝たきりの重病人となる)
甥(費の店を経営する)、
柳老七(地主分子)、
紅衛兵、
費丙成の両親(貧しく、 文革中くびをつって自殺。)
12[題材]家を売る、貧乏、借金、セクハラ、売春、“野種”=私生児、 復讐、性的妄想、 紅衛兵
13[主題]少年時の貧乏といじめの被害者である主人公が、 成人してから逆に加害者になっていく姿を描く。
14[言語]地の文は標準語、会話に方言がまじる。
15[描写]主人公の内面心理がよく書けている。
16[構成]章立なし、110段落。区切りの部分は一行あける。
(1)〜(11)盛芳の家が売りにでた話を聞く。
(12)〜(23)回想、“野種”という言葉への嫌悪感
(24)〜(47)盛芳の家を競売で落とす。
(48)〜(69)買った家の改装工事。
(70)〜(83)盛芳の頼みで雇うことにする。
(83)〜(110)開店する。盛芳に言い寄ろうとして拒絶される。盛芳をくびにし、よそへの就職を
デマで妨害。盛芳がやむなく体を任せようとしたとき、“野種”という言葉にショックを
受け倒れ、廃人となる。
17[問題点]最後の結末がややリアリティに欠ける。
18[作者略歴]周大新、男、1952年うまれ、河南deng県の人。1971年、軍隊に入る。戦闘員、 分隊長、
小隊長、副指導員を経て、幹事となる。1982年作品を発表しはじめる。1985〜1986年全国優秀
短編小説賞を《漢家女》で獲得。現在は、済南軍区政治部創作室の創作員を務める。
19[その他]家庭を支えるためしかたなく不倫をすることは多いようです。
20[報告者]西山芳恵