02[作品名]揺滾青年
03[作者名]劉毅然
04[原載]『青年文学』1988年第10期
05[頁]5ー32(28)
06[ジャンル]中編小説
07[時代]1980年代後半
08[地点]北京
09[手法]意識の流れ
10[視角]一人称(主人公)
11[人物]我(男、20歳、ダンサー、シンガー、古い型にとらわれない新しいダンスの形を広め
ようとしている)
圓圓(女、20歳前後、ダンサー、我の元恋人、我と意見が合わず、別れて他の人と結婚する)
羅丹(女、25歳、星星時装公司のオーナー、仕事をやめた我をひきとり、スターに仕上げる。
その後我のことが好きになる)
小姑娘(女、年齢不詳、広告関係の絵を描いている。ダンスもできる。後に我と結ばれる)
大路(男、雑技団員、我の良き友人、過去に戦争で負傷している)
12[題材]ブレイクダンス ロック バイク サンタナ オーデション 恋愛 酒 自由
13[主題]古い考えをうちやぶろうとする若者を通して過去の栄光にすがって新しい息吹を吸収できない
中国人の姿を表す
14[言語]標準語 北京語 若者用語
15[描写]回想を折りまぜた徹底的な一人称表現によって若者(我)の率直な意見を表している
16[構成]章立てなし 497段
(1)前置き
(2)-(21)圓圓とのデートの帰りに羅丹に出会う
(22)-(24)従来の舞踊形式に対する主人公の考え
(25)-(35)女性演出家と意見が分かれる
(36)-(84)圓圓・大路とダンスや生き方について話すが圓圓と意見が合わない
(85)-(104)午門にてロックの良さを改めて感じる
(105)-(127)主人公と圓圓の間に亀裂が入る
(128)-(137)看板書きの女の子と出会う
(138)-(156)主人公舞踊団を退団する
(157)-(163)大路に会い、現代の自分の状況を再確認する
(164)-(174)羅丹に再会する
(175)-(176)午門でブレイクダンスをする看板書きの女の子を見かける
(177)-(218)圓圓に求められるが彼女を拒絶する
(219)ロック以外のことは考えられない主人公
(220)-(273)オーデションに落ち圓圓とも別れる
(274)-(282)失恋の傷をロックで癒している
(283)-(298)レストランで羅丹と再会し、彼女の仕事場に立ち寄る
(299)-(318)コンサートホールで園園と出会うが、元にもどらない
(319)-(326)バイクのレースで大路優勝する
(327)-(334)羅丹と共にコンクールに出ることになる
(335)-(337)コンクールに出演し主人公の才能が認められる
(338)-(357)スターとなった主人公が看板書きの女の子に興味を持つ
(358)-(394)羅丹の気持ちに気付くが、主人公にはまだ園園に未練がある
(395)-(401)羅丹と帰宅するとき彼女に告白される
(402)-(403)大路が事故にあう
(404)-(417)コンサート大成功する
(418)-(445)圓圓が結婚しているのを知りショックを受け、看板書きの女の子に慰められる。
(446)-(454)羅丹の会社から離れることを決意する
(455)-(469)看板書きの女の子に惹かれる。
(470)-(476)看板書きの女の子と結ばれる
(477)-(479)自分の新しい生き方を再確認する
17[問題点]罵倒語が多いため、読者には読みにくい。
18[作者略歴]劉毅然 男、33歳、軍人。中国作家協会会員。2部の詩集を出版し、7本の映画脚本
を発表している。本編は彼が発表した2本目の小説。処女作『ロ我、遠荒』はかつてアメリ
カのコロンビア大学で翻訳された。現在は中国作家協会魯人文学院作家研究生クラスで勉
強中。
19[その他]外来語・外来用品・外国人名が多く、新しいものを取り入れようとする努力が見受けられる。
20[報告者]本西真弓 神谷宏明 寺澤和恵 井尻綾子