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1章 | (1-36) | 李鳴は退学したいと何度か思ったことがある。退学を決意してから宿舎に閉じこもるか、授業に出ても似顔絵を描いて過ごすようになる。尊敬する王教授に退学について相談に行くが、「作曲を続ける他に選択の余地はない」と一喝される。人物描写。(同室の馬力)
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2章 | (37-46) | 現在唯一のことは練習題をやること。李鳴はやる気がしない。作曲系宿舎の描写、人物描写(石白、小個子、聶風、戴斎、森森)
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3章 | (47-90) | 李鳴は宿舎の布団にもぐりこみ、練習室に行かなくなる。学院の朝の情景描写。人物描写(孟野、作曲系2人の主任教授)。作曲系主任教授の対立。(総括演奏会の度に騒動が起こる) |
4章 | (91-129) | 人物描写(董客)。賈教授の提案で毎週1回創作方面の問題に関する会議が開催されるが、学生は会議に意義を見い出せない。 |
5章 | (130-139) | 人物描写(戴斎、作曲系3人の女子学生)。作曲系の三人の女子学生の存在が賈教授はじめ作曲系クラス全体をかき乱している。 |
6章 | (140-164) | 人物描写(石白、莉莉)。石白は賈教授を聖人だと思っている。石白と莉莉の出会いと別れの描写。 |
7章 | (165-194) | 試験シーズン到来。学生は各々試験の準備にとりかかる。だれかが教室の黒板にT-S-D功能圏を張り付ける。小個子が功能圏を銘記していれば偉大な作品ができるといったところ、だれもそれをはがせなくなった。 |
8章 | (195-212) | 試験当日。学院はリラックスさせるために科目ごとの試験の間隔を引き伸ばしたが、かえって学生の緊張状態をあおってしまう。ついに残すところは作曲試験となる。一日目は三部構造作品の作曲。 |
9章 | (213-241) | 二日目は時間無制限の歌曲の作曲試験。苦しむMENGDONGの様子。 |
10章 | (242-288) | 試験後、教室でディスコ音楽をバックに打ち上げが行われる。孟野はガールフレンドのことを思う。ガールフレンドと孟野の出会いと交流。孟野にとって音楽は一番大切なもの。それがガールフレンドにとって許し難い。 |
11章 | (289-313) | 李鳴は自分が宿舎にこもり練習室へ行かなくなった理由を探そうとする。最大の理由は健康すぎる、精神が健全すぎるため。すべてを忘れることができても馬力のことは忘れられない。馬力の死。馬力のベットはそのままで見る度に馬力を思い出す。功能圏は正式に額縁に飾られる。小個子は額縁を磨き、馬力の図書管理事業を引き継ぐ。李鳴は準則が変わることを恐れていた。 |
12章 | (314-350) | ある日MENGDONGはピアノ教授に力の使い方を教えてやるとたたかれる。なぜ、ピアノの練習をしなければいけないのか。MENGDONGと時間の対話。MENGDONGと孟野とのやりとり。MENGDONGは孟野に気がある。孟野もまんざらでもない。 |
13章 | (351-378) | 人物描写(賈教授)。現代技法に傾斜する学生は堕落だとなげく。国際青年作曲家コンクールの通知が届き、賈教授は金教授にそん団したところ、学生に自由応募させ、優秀な作品をコンクールへ送ることになる。学生にコンクールの件が知らされる。 |
14章 | (379-440) | 事務室に馬力の両親が訪ねてくる。馬力の布団は整理され運び去られるのを待っている。李鳴は馬力がいなくなったことを意識する。董客はさまざまなタイプの曲を用意し入賞をねらっている。更に管弦系の学生を買収し独占的に自分の作品を演奏させ、他の作曲系学生の不評を買う。董客は李鳴に馬力のために「死と永遠」をテーマにした交響曲は要らないかというが、李鳴は拒否する。 |
15章 | (441ー464) | 人物描写(森森)。森森は既製の音楽ではない自分自身の音楽を追求している。ある日孟野が森森の練習室で口ずさんだ古い簡単なメロディに森森は原始の生命と神秘を感じる。孟野は大地との離れがたい悲哀を表現し、森森は力強さを重視し人間を表現したいと思う。森森は「猫」が好きだが、「猫」の長い指にコンプレックスを抱き愛せずにいる。小個子は森森に何かを見つけるために出国しようと思っているといい、森森は額を磨く小個子の行動に神聖なものを感じ小個子を尊重し始める。 |
16章 | (465-509) | 戴斎には莉莉がつきそっているが、戴斎は曲を書き続けられず、ピアノ系へ転学する。ショパンの再来だと人にほめられるが、莉莉は作曲系はもともと精神病の集まりで戴斎もその一人なのに現実から逃げているだけだと非難する。 |
17章 | (510-544) | 小個子は額だけでなく宿舎中を磨き続け、李鳴が止めてもきかない。小個子は置き手紙をして去っていく。李鳴は本気にしていなかったが床にどんどん足跡がついていくのを見て、小個子が去ったことを実感する。 |
18章 | (545-551) | コンクール出品作の選考会が行われる。莉莉は戴斎を無理やり連れていき、李鳴も聴きに行く。董客の作品は注意は引いても完璧ではなかった。森森の五重奏は太古の素朴さと神秘をたたえ生命の無限の力強さを感じさせ、会場はシンと静まる。孟野のチェロ協奏曲は素朴で大地の深い悲哀を感じさせた。戴斎は選考会終了後、ショパンの楽譜を屋上から投げ捨てる。 |
19章 | (552-593) | 賈教授は孟野と森森の作品をファシスト的なものだと批判し、石白に学院広報紙上に批判文を発表するよう迫る。石白は選考会を機に和声学だけでは足りないと考えを変えるが、強要されて批判文を書いたところ、全校的な反感を買う。 |
20章 | (594-620) | 森森と董客の作品はコンクールへ出品され、孟野の作品は却下される。孟野は選考会当日に失踪し、孟野の妻から告発文が届く。孟野を愛するあまり妻は孟野にかけがえのない音楽を捨てろと迫り、孟野は逃げ出してしまう。妻は規定に背いて結婚した上、女子学生とスキャンダルを起こしたとして、孟野の除籍処分を求める。 |
21章 | (621-639) | 戴斎は立ち直り作曲を進める。美しく優雅なピアノ協奏曲を作り、莉莉は聴いて涙を流す。孟野は卒業まで半年を残し、自主退学となる。入学当時のことを思い出し寂しく学校を去っていく。 |
22章 | (640-666) | 新年となり、作曲系はパーティを開く。サンタクロースの衣装のために馬力の布団の布をよこせという学生と李鳴はもめる。功能圏をあしらったケーキが登場し、MENGDONGはすべての事態は功能圏が起こしたのだと功能圏を取り外そうとするが、小個子のために置いておいてくれと森森に止められ、泣き崩れる。 |
23章 | (667-669) | 夏、作曲系の卒業式。森森の作品が国際作曲コンクールで入賞する。李鳴は布団から抜けだし、馬力の布団を片付ける。李鳴は馬力の宿舎での最後の情景を思い出し、ふざけて馬力の上に本をばらまいたことを後悔する。李鳴は功能圏を持っていこうとするが、小個子のために置いておく。森森は練習室で回想している。古いテープを引き出しの中に見つけ聴く。ふっきれた気分になり窓を開けるがふいに泣き出した。 |