02[作品名]我是一個零
03[作者名]余平夫
04[原載]『収穫』1980年第6期
05[頁]54-58(5)
06[ジャンル]短編小説(微型小説)
07[時代]70年代終り頃
08[地点]ある大院(長屋)
09[手法]リアリズム
10[視角]一人称の語り手
11[人物]沈雲生(男、昔は文武老生の京劇俳優)
私(男、作家、語り手)
私の妻(女)
王[女乃女乃](隣人)
二[女丑](隣人)
12[題材]テープレコーダー、京劇、国内戦争、カセットテープ、文化大革命、芸術工作者の処遇
13[主題]知られていない文武老生が、生前京劇の曲をテープに精一杯録音し、死後ようやく自分
の才能が世間に認められたことを通して、人材を見捨てることを批判し、文化財の保護
を訴える。
14[言語]標準語、方言も少し混じる。
15[描写]会話が割に多く、主人公の経歴について詳しく述べる。
一人称の語り手によって過去の回想がなされる。
16[構成]76段落。章立てなし。
(1)-(10)私がテレコを買った後の近所の人々の反応。
(11)-(56)沈大爺の来訪と毎晩テレコを借りていた事。
(57)-(67)沈大爺は病気にかかって亡くなった。
(68)-(76)遺品の中から生前録音した京劇のテープが見つかり、京劇のオーソリティに認
められて、テープは国によって保存されることになった。
17[問題点]文化大革命までの芸術政策の不備をついている。
18[作者略歴]余平夫(蘇叔陽)男、42歳、河北保定出身。1960年中国人民大学党史系卒業、以前は
中医研究院で働いたが、今は北京映画製作会社で働く。大学時代から詩を書き始め、その
後多種多様の芸術形式の創作に従事する。この数年、新劇『丹心譜』、『左隣右舎』、
『三月雪』、映画『春雨瀟瀟』、小説『剛剛的眼睛』、『晨霧』、『天鵞』などを発表した。
19[その他]なし
20[報告者]田中弥生