02[作品名]心心相印
03[作者名]李棟
04[原載]『福建文芸』1980年第12期
05[頁]48-53,75(7)
06[ジャンル]短編小説
07[時代]1979年8月−1980年1月頃
08[地点]青雲山、遮雲山、北京
09[手法]書簡体
10[視角]一人称
11[人物]陳子虚(男、33歳、桂華植物研究所、植物分類研究室研究員)
杜勁(女、28歳、漓江画院の画家)
12[題材]手紙、植物、絵画、思い込み、出会い、恋愛
13[主題]面識のない二人が手紙のやり取りを続け、一度は会うが、男性の思い込みにより、
実は相手が女性であったことに気づかず後に恋愛へと発展した経過を描く。
14[言語]標準語、書簡用語、一部方言も用いる。
15[描写]自然、植物、絵画に関する描写が多い。
16[構成]全18章、80段落。
1.(1)-(4)杜勁が陳子虚の原稿を拾い、郵送する。
2.(5)-(10)陳子虚が感謝する。画家「杜老」として杜勁を知っており、
知り合いになれて嬉しいと伝える。
3.(11)-(14)杜勁が画材になるような植物を紹介して欲しいと頼む。
4.(15)-(21)銀杉を紹介する。
5.(22)杜勁、遮雲山へ銀杉を見に行くと告げる。
6.(23)-(27)陳は同僚に渡すようにと紹介状を杜勁に送る。
7.(28)-(34)杜勁から白坪で目にした自然の素晴らしさを伝えてくる。
8.(35)-(39)陳、「杜老」が実は年下だったことを知る。あらためて自己紹介をする。
9.(40)-(42)杜勁からの手紙がまだ着いていないことで心配する。
10.(43)杜勁の行方を尋ねる。
11.(44)-(53)杜勁、山で行方不明になった様子を日記から抜粋して伝え、
簡単な自己紹介をする。
12.(54)-(59)陳、画報で杜の作品を見て賞賛する。
13.(60)-(62)あくまでも自分が女であることを告げない杜。
14.(63)-(65)北京で会うことにする。また自分の恋愛観を伝える。
15.(66)-(68)杜からチケットが送られ劇場で会うことになる。
16.(69)-(73)陳子虚は隣の座席の女性が実は杜勁だったことに気づかず、その女性を
非難する。
17.(74)-(77)杜はそれが自分であると書き、再び会う約束をする。
18.(78)-(80)陳、自分の過ちに気付き、杜への愛を告げる。
17[問題点]手紙を通してならではの話の展開で面白いが、リアリティに欠ける。
18[作者略歴]李棟、男、38歳。広西嶺渓県人。現在、広西南寧市《巴江》編集部副主任を務める。
南寧市文学工作者協会主席。1963年から小説を発表。1979年全国優秀短編小説コンクール
受賞作品《彩雲帰》の作者の一人。また、中編作品《碧落黄泉》、映画シナリオ《情天恨
海》等を発表。
19[その他]なし
20[報告者]北原慶子