02[作品名]進退
03[作者名]江流
04[原載]『雨花』1980年第12期
05[頁]31〜40(10)
06[ジャンル]短編小説
07[時代]1980年
08[地点]某省科技局
09[手法]写実(リアリズム)
10[視角]三人称
11[人物]老尤(男、省科技局局長)
林杉(男、科技局政治処主任)
徐副局長(男、省科技局副局長)
鄭亜(男、35前、転職幹部、党員、副連級、英語・フランス語・ドイツ語・スペイン語ができる)
陳胡子(教育庁庁長、省委文教部副部長の一人)
楊元慶(老尤の妻、国家幹部、元商業庁勤務)
政秘処長(女)
12[題材]配置転換、戸籍、行政改革、コネ・裏取り引き
13[主題]官僚主義の中で、コネを利用したり、関係を作ったりなど不正な風気が、
実際は必要悪であると考える風潮を描く。
14[言語]標準語
15[描写]筋の発展や細部描写を通して、人物の思想、様相を表した。諺のような言い回しが多い。
16[構成]九章立。100段落。
一、(1)-(18)老尤は鄭亜の配置転換を要請する。
二、(19)-(24)老尤は教育庁長に援助を求める。
三、(25)-(37)受け入れてくれない。
四、(38)-(44)科技局を改革・刷新しようとする。
五、(45)-(51)政治処の働きに業を煮やし科技局の改革を強く決心する。
六、(52)-(73)楊元慶は戸籍移動で悩む。
七、(74)-(85)林杉は楊元慶の戸籍問題を解決する。
八、(86)-(88)林杉は自信満々で老尤の改革と林杉の配置転換はうまくいかないだろうと考える。
九、(89)-(100)楊元慶は戸籍の手続きに駆け回り、老尤はこれからのこと(健康と仕事)で悩む。
17[問題点]文章はわかりやすくすなおであるが、老尤の描写はあまり現実味がない。
18[作者略歴]江流、原名戴嘯秋、男、57歳、江蘇蘇北人、青少年時代に八路軍新四軍で働いた。
建国前後長い間報道の仕事をした。余暇に『学藝』『還魂草』など中短編小説約20篇を書き、
詩集『淮水謡』などを出版した。現在は中国作家協会安徽分会の副主席、『安徽文学』の編集長
である。「四人組」を粉砕した後、ルポルタージュの『一枕銅官夢』『春回皖東』や小説の『龍
池』『水沙』などを発表した。
19[その他]中国のコネの問題と行政改革は非常に解決の難しい問題である。!!
20[報告者]中山絹代(1995年7月3日報告)