趙長天「震動試験」


01[番号]XX810107

02[作品名]震動試験

03[作者名]趙長天

04[原載]『四川文学』1980年第10期

05[ページ]45−49

06[ジャンル]短編小説

07[時代]1980年当時

08[地点]某都市電器工場

09[手法]ポスト三突出

10[視角]三人称全知

11[人物]祝知明(党委員会書記、60歳)肖賢(党委員会副書記兼工場長、40歳位)、党委員会秘書、工場長たち

12[題材]工場、党幹部、世代交代、経済開放

13[主題]ワンマン書記が自ら演出した世代交代劇に揺さぶられる心理。英雄時代の終焉。

14[言語]標準語

15[描写の特徴]比喩の多用(乱用)→ユーモラスな文体(部分的に悪ふざけ)

16[構成]五章だて、全89パラグラフ
1:恒例の朝会、祝知明の病欠、工場長たちの不安と混乱。
2:肖賢が祝知明を見舞うが不在。高まる不安。
3:祝知明の回想、病欠の真相と「震動試験」。
4:祝知明は耐えきれずに肖賢の前に姿を見せる。真相を悟る肖賢。
5:祝知明の虚脱と不安。工場へ電話する。解決。

17[問題点]・現代的な小説とは、比喩を多用することだと勘違いしているフシがある。・「三突出」は文革終結後も闘争の対象を変化させながら、依然書かれ続けた。この作品は、「民主的」三突出幹部になるべき祝知明の揺れる心理を描くことで、ポスト文革後時代の小説の形を作ろうとしているかのようである。

18[作者略歴]男、33歳。1966年高中卒業。1968年から軍に入り、レーダー操作員、中隊幹部などを務める。また、数編の叙情詩を発表している。1976年に復員後は、上海有線電工場に入り、現在部門党支部書記を務める。1978年から、『上海文学』などに『快板連長』『棋☆yin3』等の短編小説を発表している。

19[その他]経済開放と、外国(主として日本)式科学的生産管理推進キャンペーン

20[報告者]田辺 鉄