[01整理番号] xy000201

[02作品名 ] 空鏡子

[03作者 ] 万方

[04原載  ]《十月》2000年第一期

[05頁   ] 4−28 total 24p

[06ジャンル] 中編小説

[07時間  ] 30数年前〜現在

[08場所  ] 北京

[09手法  ] リアリズム

[10視角  ] 三人称

[11人物  ] 孫燕(主人公。よく笑う) 潘樹林(孫燕の初めてのデートの相手。2度の結婚で、妻との死別後孫燕と結婚。強盗に刺殺される) 小?子(バスで潘と喧嘩)周紅娜(孫燕の友人) 警察(潘と喧嘩) 孫麗(孫燕の姉。離婚後、アメリカの教授と再婚する) ?志剛(孫燕の同級生。初婚の相手。後に離婚後再婚し、障害児をもうける) 孫燕の父、母 小羅(会計専門学校で出会う) 二人の少女(ゴミ捨てに来ていたところで孫燕と?に出会う) 張波(姉の夫。孫燕の最もひかれた相手。離婚後、同僚の研究生と再婚) 都都(姉の子供) 潘楽(潘の娘) 李万里(孫燕と?の、小学時代の同級生) 李万里の妻 老劉(編集者) 陳老師(60過ぎの男性。紹介で孫燕と知り合う)曹姐(孫燕の同僚)   

[12題材  ] 鏡 デート 暴力  出会い 一途な思い 結婚 結婚生活 不妊 性障害(早漏)とその治療 倹約 会計専門学校 浮気 妊娠 流産 離婚 老い 義兄と甥とのふれあい 映画 再会 同窓会 再婚 バレー 宝くじ 強盗 死別

[13主題  ]複数の男性との出会い、別れを繰り返す、数奇な運命の元で生きる女性の半生

[14言語  ]標準語 英語

[15描写  ]季節、時の移り変わりの描写を多用している。   

[16構成  ]全10章

 第一章

(1〜16)孫燕が周紅娜の紹介で、潘樹林に会う。潘への第一印象はあまり良くなかったが、その後、デートを重ねるようになる。(17〜27)二ヶ月経っても進展は無かったが、ある日に会った時、夜も更けた街角で手をつなぐ。(28〜38)バスで喧嘩をする。このときは潘を頼もしく思うが、今度は警察と喧嘩。大事にはならなかったが、今度は潘を非難する。(39〜48)姉からバレーのチケットを貰い、潘と約束するが、自転車が壊れたため時間通りに来なかった。これは許したが、上演中に寝ている潘に嫌気がさす。(49〜50)これ以後、潘との関係を断ち切る。

 第2章

(51〜63)24才の誕生日間近、中学時代の同級生である?と再会。昔ラブレターを貰ったが、当時は無視する。しかし秋口には結婚を相談するほどの仲になる。結婚は1977年1月2日に決定。(64〜75)性生活にやや失望する場面もあったが、幸せな日々を送る。

 第三章

(76〜80)性障害(早漏)に悩む?は中医に通って治療を始める。最初はどうして良いか分からなかった孫燕も、だんだん手伝うようになってくる。(81〜111)倹約に勤め始めた頃から喧嘩が多くなる。(112〜119)会計専門学校に通い初めて、小羅と知り合う。学校終了後もつきあいが続き、小羅に徐々にひかれていく。(120〜146)離婚さえ考えるようになる。小羅が辞職し、その祝勝会が終わり、孫燕の夫婦仲を話ながら帰ってくる。家の近くまで送ってもらったとき、胡同から人が出てきた。

[17問題点  ]出会いのわざとらしいほどのタイミングの良さ

[18作者略歴 ]女性。1952年北京で生まれる。かつて、東北で生産隊に入隊する。後沈陽軍区に加入。歌劇団で創作員を経て、1979年北京に戻る。80年代から小説を執筆始め、著書には《殺人》《珍禽異獣》《没有弾子》等。中編小説《和天使一起飛翔》は上海市第四回中編小説優秀作品大賞で二位になる。主な映画作品には《日出》で1986年中国映画金鶏賞で、最優秀シナリオ賞を獲得。《黒眼晴》は一九九八年中国優秀映画華表賞を、テレビドラマ《牛玉琴的樹》では33回亜太放送連盟特別賞及び中国優秀テレビドラマ「飛天賞」獲得。現在は中央歌劇バレー団シナリオ・ライターをつとめる。

[19その他  ]バレー題目「紅色娘子軍」  歌「我断是共産主義接班人」 映画「魂断藍橋」と登場人物である瑪拉と羅依の恋物語。荷爾蒙。麦当労。

[20報告者   ]山岡秀士 2000/05/22