01[
整理番号] xx00090902[
作品名] 十二月六日聴音楽会03[
作者] 李馮04[
原載] 《当代》2000年第3期05[
頁] 105-107(total 3P)06[
ジャンル] 短編小説07[
時間] 少し過去の十二月六日〜現代08[
地点] 北京、崇文門、国際芸苑09[
手法] リアリズム10[
視角] 一人称11[
人物] 我(主人公。数ヶ月前に辞職した身) 演出家 バスに乗り降りする人々 ピアノを演奏している女性 音楽会に呼ばれた客 同級生 演出家の恋人 その従姉妹 美術スタッフ(ポップ画家) ディレクター 党学校の女教師とその無口な夫 男のピアノ演奏家 従姉妹の恋人 従姉妹の母12[
題材] 雪 音楽会 個人発表会 拒絶 バス 辞職 寒さ 白菜 羨望 タクシーバイオリン 幻想 美しいピアノの音色 留学 皇家音楽学院 英国 素人俳優 客寄せ 紹介 育ちの良さ 観客との距離 楽譜 失笑 性感 無料 腹立ち 庸俗 事故
13[
主題] 庸俗な音楽会の現状。14[
言語] 標準語15[
描写] 大きな段落構成 会話文も地の文になる 全体が回想に16[
構成] 全6段落(1)
大雪の中、それまで音楽に興味の無かった私だが、知人からの誘いに乗り、とある個人の演奏会に出かける。(2)バスに乗り会場へ。自分は数ヶ月前に辞職した身。バスを利用している人々は寒さに震えていたが、どことなく幸せそうな様子。そんななか、崇文門からバスをやめ、タクシーを拾う(3)国際芸苑に着く。女性が美しい音色でピアノを弾いているのを聞くと、今までの沈んだ気持ちが晴れる。私と同様昨日電話で呼ばれた友人と会う。演出家は恋人を連れていて、我々を見ると嬉しそうだった。本日の内容は、イギリス帰りの彼女の従姉妹の演奏会だそうだ。(4)友人は周囲の知り合いを紹介する。そのうちに演奏が始まる。(5)まず、演出家の恋人が挨拶し、演奏が始まる。従姉妹はすぐには弾かず、メインの楽譜が無いことを説明し、別な曲を弾く。が、私は、芸術の善し悪しがおよそ分からない人々の前で演奏することに思わず失笑する。あまりに長い演奏に皆疲れる。(6) 彼女の恋人らしき太った男性が、例の楽譜を持ってくる。小休止の後また演奏を始める。父の遺作も俗っぽく、次第に私は腹が立ってくる。さっきの道行く人々を思いだしていると、台に上ってバイオリンを壊したいとさえ思う。今は貧しさから離れることが出来たが、今でもやはり、芸術とはあの会場にいた人々ではなく、そのほかの世界にあるとおもう。17[
問題点] 主人公が無職なのに理由があるのだろうか。白菜が物語にどう影響してくるのか。18[
作者略歴] 男性。1968生まれ。1992年南京大学中文科を卒業。修士号を取る。長編小説《孔子》及び中短編諸説を数作発表している。現在北京在住。19[
その他]挿し絵 ゴッホの油絵188620[
報告者] 山岡秀士