01[整理番号] xx000102

02[作品名]花園的小紅

03[作者名]王安憶

04[原載]《上海文学》1999年第12

05[]27-31(総頁数5頁)

06[ジャンル]短編小説

07[時間]現代、1970年前後

08[地点]花園、大劉庄の付近

09[手法]リアリズム

10[視角]一人称

11[人物](大劉庄の)人々 (花園の)人々 小紅 炊事係の女性 

12[題材] 各集落の習俗 人材 人民公社 宣伝隊 地名の由来 難民 泗洲劇 化粧 女装

距離お置く 傲り 尊敬 早い出発 丈夫な身体 自由な演技 子役 異様な雰囲気 嫌悪 クリーム 寵愛 酒宴 敬酒 酔い もつれ合い 母子家庭 接近

13[主題]近づかず遠ざからずの交流をする二つの宣伝隊。花園とその村の一人の一風変わった女の子。

14[言語]標準語

15[描写]展開が遅い。登場人物を限りなくその他大勢としている。

16[構成]15段落

(1)各集落の風俗習慣について。(2-3)当時我々は花園から7里離れた大劉庄にいた。我々と違い花園は活気がなく、街からも遠かったが、人民公社の編成した宣伝隊は、我々と花園を合併したものであった。この付近の集落は、何か特徴にちなんだ名前なのであるが、花園はその名にふさわしくなく、どちらかといえば貧しい地域であった。(4-6)花園が宣伝隊になれたのは彼らが泗洲劇を演じられるからである。合併はしているが、我々は距離を置いていた。彼らは我々と違い化粧もし、女装もする。何度か近くに泊まったことがあったが、彼らは自身で騒ぐと、翌朝には出発していった。(7-9)彼等の演技や内容は至極簡単であるが、自由に演じていた。そして花園には12歳くらいの女優がいる。彼女は田舎臭くなく、かといって都会っぽくもなかった。同年代の子より疎くて、それでいて発育は良かった。我々は皆、何故か分からないが彼女を嫌っていた。(10-11)花園の人々は彼女をかわいがっていた。我々が嫌っているのを感じるので彼女を呼び戻すのであろう。(12-13)ある時両者が宴を開いた。男女は別れて座り、小紅は大人しくしていた。しかし、敬酒に来ると急に生き生きとする。花園の男が来て、炊事かがりの女性に小紅の面倒を見るように言う。段々彼女も大人しくなってきた。宴も進むと、我々の一人が小紅に敬酒にいこうとするが、行かせまいとする彼等と、行こうとする我々の間でもみ合いが起こったが、そのうち静かになり、それぞれが食事をし始める。(14)片づけに入ったとき、炊事係の女性に、小紅の身の上を聞いてみたが、父親のことや、出身地のことは答えてくれなかった。(15)翌朝、やはり彼等は我々より早く出発したが、その距離は少し埋まっているようだった。

17[問題点]田舎と都会の子供にそう差があるものなのか。何故食事係の女性は笑って答えなかったのか。

18[作者略歴]女性。1954年南京に生まれる。1955年母に連れられて上海に移る。1976年に執筆開始。劇団員、雑誌編集者を経て、現在は上海市作家協会専属の作家。全国優秀中、短編小説賞を受賞。近年《王安憶自選集》を出版。

19[報告者]山岡秀士 2000/10/16/mon