新秧歌剧

Xīnyānggējù
  

   新田植え踊り・新ヤンコ劇


 1942年延安文芸座談会以後、延安及び陝西・甘粛・寧夏辺区に現れ、新しい内容と新しい形式の特徴をもった田植え踊り(ヤンコ踊り)劇。田植え踊りはもともと、農村ではやっていた一種の芸術様式であり、台詞や歌があって、歌いながら舞い、短くて力強く、表現力に富み、農民大衆に広く支持されている。文芸座談会以後、延安の文芸家は田植え踊りの改良を行い、その中に常にあった道化役及び男女の恋愛の要素を排除し、これに代わって新しいタイプの農民の姿と生き生きとした労働の情景で、 新しい社会生活と新しい思想感情を表現した。音楽のテンポはわりあい速く、激しくなり、しかも、新劇、活報劇、オペラの要素を取り入れた。改良を経たこの田植え踊りは、人々に面目を一新する印象を与え、そのために“新田植え踊り”と呼ばれた。1943年の春節に、 魯藝文工団が延安にて公演した《王小二開荒》(後に《兄妹開荒》に改名した)は第一回目の新田植え踊りで、公演後、軍隊と人民から幅広い人気を得た。この後、多くの演目が次々と現れ、ついには新田植え踊り運動を形成した。

(『中国現代文学辞典』上海辞書出版社 1990)


作成:橋本俊三