拟话本
Nǐhuàběn

擬話本(ぎわほん)


  この語は魯迅の『中国小説史略』から出たものである。明代の文人が宋、元代の講談本の形式になぞらえて書いた短編白話小説を指す。馮夢竜の『三言』の大部分の作品と凌濛初の『二拍』などが挙げられる。講談調の語りから読者に供するように転じて小説となった。そのとき既に現代小説の体裁を備えていた。

(『中国小説辞典』北京出版社 1990)


作成:河本美紀