英語部会代表ご挨拶

渡邉克昭

大阪大学言語文化研究科
言語社会専攻英語部会
代表 渡邉克昭教授

大阪大学言語文化研究科言語社会専攻英語部会のホームページへようこそ!
グローバル化が急速に進む現在、英語は、あらゆる領域においてインターラクティヴに最新の情報を交換するコミュニケーションに不可欠な世界言語として、極めて重要な役割を果たしています。英語を学ぶ大きな魅力の一つは、多様な歴史と文化を育みつつ、地球規模で展開する英語の世界への扉を開き、国籍、母語、人種を越えて多くの人々とリアルタイムで交流できる最高のツールを身につけることです。それを可能にする日本屈指の教育・研究組織として、私達は、グローバルに活躍できる高度な実践的英語力と専門知識、自らの主張を明確に発信できるコミュニケーション能力を備えた人材の育成を目指した教育プログラムを提供しています。

大阪大学外国語学部英語専攻では、1年次から4年次まで、総合的英語運用能力を飛躍的に向上させる濃密な実習カリキュラムが組まれています。1年次からネイティブの英会話、英作文、英書講読、LLなどのコースワークにより実践的な英語運用能力を徹底的に鍛えあげ、2年次には英語実習授業と並行して、英語学、英米文学・文化、英米の歴史・政治といった多様な学問領域の講義が提供され、英語圏について多角的に広範な知識を身につけるともに、徐々に専門分野を絞りこんでいきます。こうした学習を踏まえ、3年次以降は、さらに英語力に磨きをかけつつ、自分に合った分野を選んでゼミに所属し、心から打ち込める研究テーマを見つけ、専門的に追究していきます。そして最終的に、専門研究分野において英語で卒業論文を完成することで、4年間の学習の集大成となります。

このように、英語専攻の4年一貫専攻語カリキュラムは、一定期間に明確な到達度をクリアするようにデザインされ、目的と達成への道筋がはっきりしています。具体的には、英語専攻では、TOEICやTOEFLなどの高水準の得点を進級の必要条件(3年次進級にTOEIC 730点以上が必須)を課しています。さらに、2009年からは、日本英語検定協会と「大学教育におけるCEFRの活用に関する研究」をスタート。CEFRとはヨーロッパにおける言語教育到達度評価基準として開発された欧州言語共通参照枠Common European Framework of Reference for Languagesのことですが、1・2年生の時点で、C2レベル[TOEIC 990点以上に相当]の成績を複数の学生がおさめています。こうして、4年間の課程を修了した英語専攻学生は、客観的に裏付けされた卓越した英語運用能力と、ゼミで修得した高度な専門知識、多様な授業で身につけた幅広い教養と思考力、そして自らの主張を明確に発信できるコミュニケーション能力を備えた人材として新たな世界へと巣立っていきます。

外国語学部英語専攻の最大の特徴は、プラクティカルとアカデミックの両面で揺るぎない英語運用能力があってはじめて成立する国際水準の最先端の学問を追究するという点です。そのためにも、皮相的な英語力ではなく、将来を切り開くうえで大きな糧となる思考能力、構想力、教養ある国際人が持つ高度なコミュニケ一ション能力の習得が期待されます。前身の大阪外国語大学の伝統を引き継ぎ、徹底した少人数教育によって鍛え上げられた英語専攻の卒業生は、商社、銀行、損保、マスコミ、製造、流通、運輸・通信、IT、広告、出版、通訳・翻訳、官公庁、教育など、多方面で活躍しています。大学院に進学し、研究の第一線で活躍している大学教員や、高校・中学等の英語教員も多数輩出しています。

英語が好きで英語を駆使して将来何か社会に貢献してみたい、英語や英語圏文化を対象に学際的に何かを探求したい、そうしたみなさんにとっては、大阪大学外国語学部英語専攻は最高の学びと成長の場となるかと思います。英語が得意だけれど、まだ自分のやりたい学問領域が決まっていないという人も歓迎です。いずれにしても、英語専攻で求められる語学習得には、強いモティベーションが必要です。逆に言えば、大好きな英語を絶対ものにしたい、という強い意思さえあれば、多少ハードであっても、学生のみなさんは、コースワークに果敢にチャレンジし、短期間に加速度的に力をつけていくことができるのです。さらに言えば、英語の熟達度が増せば、相乗効果で専門領域の学問的研究もいっそう深化し、ますます面白くなってきます。このように英語をこよなく愛し、学問的に切磋琢磨する学生のみなさんをこれまで数多く育ててきたことは、私たち英語専攻の教員の大きな誇りです。

自信をもって英語を十全に使いこなし、グローバルな視座に立って、この惑星の未来を切り拓いていきたい。英語専攻はそんなみなさんの入学を、心よりお待ちしています。